私の中にいる私は
だれ?

本に書かれてあることを
そのままに信じてしまう私が
私の中にいる

誰かがこうだよと言ったことを
そうだねと言ってしまう私が
私の中にいる

君はどう ....
{ルビ滑稽=こっけい}な自分の姿を{ルビ罵=ののし}られ 
哀しい気持で歩いてた 

帰って来た家の門の 
足元に置かれた 
ハロウィンの{ルビ南瓜=かぼちゃ} 

皮をくりぬいて 
 ....
人は
たつた一つの
幻を見るために
生れてきたやうなものだ


幻はきまつて
この地平とは切り離された
はるかかなたにある


とても手で捉へることなど
できないほど隔てら ....
風が吹いている
この胸をくすぐるように
どこか時の蒼い彼方から
やわらかなレースのカーテンを抜けて
あなたは夜へと駆け出してゆく
裸のつま先で踊るピエレット
夜露に濡れた草を踏みしめて
 ....
丸い時計の秒針が
一つ一つ時を刻んでゆく
どの一秒も同じ時間

その一秒の中に
綺麗に染まった紅葉の林を
歩いている自分がいる

その一秒の中に
ありがとう
と言われる自分がいる
 ....
雨が降つてゐる
黄色地にピンクの花を咲かせた
美しい傘の乙女が行く


雨は 
乙女の傘に弾けるときだけ
ぱつと明るく輝く


車道を車がきて 
泥水を撥ね上げる
乙女は傘を盾 ....
その指先から
放たれた熱に
目眩して
浮遊する

私もまた
ひとつの
季節なのだと

いずれは
白く
凍ってしまう

冬枯れの木のように
詩を書く時はほどほどに… 野道をアヒルが腰を振り振り歩いていた
前方に蛇が長々と寝そべっている
アヒルは気味悪がって
引き返そうか
進もうかとひとしきり思案して
結局
蛇を遠回りに避けていく
重たい腰振り ....
◇寒い日


世界を圧縮したものが
新聞だ

さう信じてきた浮浪者が
新聞紙を丸めて火をつけた

世界よ
大きな顔をして
人を舐めるな

おまへは俺の手を
暖めることさへ ....
ただそこにいる
それが許されない存在は
どこにも存在しない
どこにも存在してはならない

存在を否定される存在は
どこにも存在せず
どこにも存在してはならない
存在を否定する存在もまた ....
秋風に 吹かれて光る くもの巣に
   
   いちばん星が 捕まっている
涙がぽろぽろこぼれます

真赤にそまった傷口からは

血がぽたぽたとながれます

青ざめた顔で僕を見ないで

涙が止まらなくなるから
 彼女のところからの帰り道
 見送ってくれた彼女が目を輝かせた
 「見て、あの星!」

 見上げるとキラキラまたたく星が見えた
 「たぶん、金星やろなぁ」
 「きらいでしょ?」
 「 ....
秋風に揺られ 
無数に実りゆく 
夜の小さい太陽達 
 
今にも落ちそうな実に 
枝はしなる 

自分らしく熟れるのを待つ
世界中の人々のように
ぶら下がる無数の実が
枝から離れる ....
酔芙蓉 内に秘めたる 想い告げ 雨の環七通りを走るクルマには
ごく稀に、
雨ふらしが乗っている。
先日、特大のR器具を買いに、
横断歩道を渡ろうとしたとき目に飛び込んできたのが、
まさしく雨ふらしであった。

クルマの ....
ごめんなさい
今 私は
あなたが救いを求めた手を
払いのけました

ごめんなさい
私は 酷い人だから
願うことしか
できないのです

―自らの手で どうか
 自分自身を どうか
 ....
こんなことまで詩にしてみました 秋の日の涼しい夕暮れ 
散歩から帰り家の門を開くと 
上から ばっさ ばっさ と 
木の枝が降ってくる 

数日前66歳になった親父が 
はしごの上から「お〜い」と呼ぶので 
もうすぐ3 ....
地面へ落とされる途中
君と目が合った
その目には
恐怖や
不安の色が映らず
真っ直ぐに地面へと向かう

怖くないの?
僕は問う
怖くないよ
大丈夫、僕らは一つになる
地面で一緒に ....
一、 銀色の背中


飯も喰わずに、カピが月ばかり見ているので
座敷に上げて訳を聞くと
長い沈黙のあと
神妙な顔で
片想いなのだという

いったいどこの娘かと問えば
まだ逢ったこと ....
昨日の夜に積もる雪
山も畑も野も川も
どこもかしこも一つ色
朝の光に木の枝が
まばゆく光るこの大地

新たな生が起き上がり
草も若葉も木も枝も
日なた日陰も一つ色
朝に流れるせせらぎ ....
夜の明ける頃
苺ジャムの小瓶を積んだ船が
幅広の海へと出港する
その間にも
私たちには忘れていく言葉があり
その言葉を思い出すために
また忘れられていくものがある
産まれてきたし ....
 

 一 琴引浜

さくら貝は、はかないという言葉がお好き
はかないという枕詞がつくものには
とりあえず歌ってみる
それらはかつては量産されたものだが
貝は、そんな厄介なものは持ち合 ....
松の湯


跳ねる湯船も恐ろしく
あれは白鯨モビーディック
いかつい背中の倶梨伽羅紋紋
あまりにも鮮やか過ぎて
タオルで隠さぬ前を横目に見れば
なぜか思わず猿山の猿気分
ラッキョの皮 ....
遠く聞こえる虫の音は
遥か離れたふるさとを
頭の中の片隅に
思い浮かべる曲となる

遠く聞こえる虫の音は
深い眠りへ{ルビ誘=いざな}うも
頭の中の片隅に
響き続ける曲となる

遠 ....
おしまいは
呆気ないね

今しがたまで注いでいた目線を
手元のカップに移して
囁くようにあなたが嘆いた
続けてのため息は
ほんのり紅茶の匂いで
外には
すぐそこに夜がある

北西 ....
短歌を作ってみたものの… 身分証明書を
と言われて財布を探ったが
パン屋のレシートがぱらりと落ちただけ
カード入れにはブックオフのカードだけ
午後の図書館だった

カウンターのミセスは
住所と名前が記されている  ....
未有花さんのおすすめリスト(6094)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
私の中にいる私は- ぽえむ君自由詩4*06-10-20
ハロウィンの南瓜_- 服部 剛自由詩15*06-10-20
恩寵の梯子- 杉菜 晃未詩・独白4*06-10-20
白いドレスの夜- 石瀬琳々自由詩13*06-10-20
その一秒の中に- ぽえむ君自由詩7*06-10-20
乙女の傘- 杉菜 晃自由詩6*06-10-20
環流する季節- LEO携帯写真+ ...23*06-10-20
4コマポエム(No.7)- ぽえむ君携帯写真+ ...5*06-10-19
アヒル謳歌- 杉菜 晃未詩・独白9*06-10-19
寒い日___みんな浮浪者- 杉菜 晃自由詩7*06-10-19
存在の存在- ぽえむ君自由詩5*06-10-19
秋の_くも_。- Lucy.M.千 ...短歌6*06-10-19
- 水平線自由詩3*06-10-19
星の余韻- 山崎 風 ...自由詩406-10-19
柿の実- 服部 剛自由詩13*06-10-19
告白- ネ々コ俳句206-10-19
雨の環七通り- 青色銀河 ...自由詩206-10-18
46、SOS_【えすおーえす】- 雨宮 之 ...自由詩3*06-10-18
4コマポエム(No.6)- ぽえむ君携帯写真+ ...8*06-10-18
はしごの上_〜親父と息子〜_- 服部 剛自由詩6*06-10-18
雨粒- 倖之丞自由詩1*06-10-18
カピバラの事情- 佐野権太自由詩41*06-10-18
言葉で染める季節色- ぽえむ君自由詩9*06-10-18
苺ジャム幻想- たもつ自由詩11*06-10-18
うたまくらの浜- Rin K自由詩28*06-10-18
湯煙三昧- 恋月 ぴ ...自由詩21*06-10-17
遠く聞こえる虫の音は- ぽえむ君自由詩9*06-10-17
木枯し、吹くまえに- LEO自由詩16*06-10-17
4コマポエム(No.5)- ぽえむ君携帯写真+ ...4*06-10-17
図書館に通う- 吉田ぐん ...自由詩3806-10-17

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