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重たい例のあれを背負って歩いていると
エレベーターがあった
金属の扉だった
すらっと扉が開いて
ぴっちりした詰襟のエレベーターボーイが
真っ直ぐ立って
「上へまいりまあす」だと
....
なんか久しぶりに目が覚めた
眠ったって疲れるだけだ
しかし体ってのは
動かさねえとなあ
そういや
動かねえ奴がいたな
体は何ともねえのにベッドから起き上がれないんだと
何か用事が ....
賢明な読者も賢明でない読者もご存知だろうが
俺の書いているのは詩じゃない
むしろ散文に近いが
別にどうだっていい
特にすんばらしくもなく
とりたててすげえいいことも言ってねえし
ヘンな ....
向こうからすげえでかいものが歩いて来やがった
そのすげえでかいものが
どう見たって
図書館だ
ツタの生えた陰気くさい外壁
入り口はまあまあきれいだ
ずらっと並んだ棚には本がぎっしり ....
俺は今も砂丘みたいなところを
眠りながら歩きながら墓標を背負って歩いている
どこまでも続くようだ
本当は終わらせたくない
墓標を立てたら
歩くのも眠るのも背負うのも終わる
つまらないな ....
バーには墓標が売っていた
バーテンダーがシェイクすると
たちまち出来上がる
ドライジンと
ブルーキュラソー
レモン
あと何か
優雅に注ぐと
ちょうど一杯分だ
バーテンダー ....