秋の深むる道すがら
吹かれ漂ふ紅葉葉の
{ルビ言=こと}に出づとはあらずとも
心鎮むる文となる

風の流るる草の野に
そよめそよめく{ルビ薄穂=すすきほ}の
波を立つとはあらずとも
心 ....
ああ また白馬が

やってきたんだね

まだぜんぜん食べてないのに

そんな目をして

いつも俺が

しんけんに作った

晩ごはんをふたくちぐらい

ゆっく ....
 花が絶えたら 私は思う
 私は幾日 生きたかしらと
 北風が灯を消すように
 闇が私を連れてった
 雨が花びら流すように
 夜が私を連れてった
 こうして街の橋げたの
 隅で花売る娘の ....
金木犀の
金木犀の
花の陰が
心にはらり、落ちてゆく
この道は
この道は
いつに辿ってきたのでしょう

金木犀の
金木犀の
花の香は
昔にかよう
消えかけた
面影一つ ....
いつの間にか知らない人が
座っていた
「どちらさまですか」
と言いながら
焼きたてのスコーンを差し出して
わたしも座った
誰でもいいのだ
もうすぐお湯が沸く
 こんなゴミだらけの街にいても
 きみの瞳は穢れない

 穢れきったぼくを
 やさしく叱ってくれる

 きみの見上げる空には
 罪なんてない

 いつも重い荷物を運ぶきみは
  ....
僕は生きている
その事自体が罪なのか
道造は二十四歳で逝った
中也は三十歳で逝った
祐三も同い歳で逝ってしまったよ
だのに
僕は未だに生きている
罪の上塗り
恥の掻き捨て
僕が愛し損 ....
詩を書くあなたは
言葉に恋をすることは
自由ですが
言葉と交際することは
禁止です

愛していることを
愛していると書いては
いけません

愛している以上に
愛を言葉で綴らなけれ ....
いつもよりも少しだけ
人の話に耳を傾けてみたら
少しだけ
人の温もりを
知るようになりました

いつもよりも少しだけ
花を見つめていたら
少しだけ
永遠というものを
考えるようにな ....
壊れた機械は修理すれば元通り

きちんと正確に働いてくれる



じゃあ壊れてしまった人間は

どの部品を変えれば治るの?

どう修理すれば人間として正常に機能するの?

 ....
お前が犯ったんじゃないのか。
犯行時刻の午前3時45分頃、
どこで何をしていた?
何、ここ以外のどこかだと。
そんなものがアリバイになると思っているのか。

犯ったんじゃないのか。
お前 ....
心地よい風が肌をかすめた

過去の情景を思い返す夕暮れ

見上げた月は
いつもより明るく

寄り添う星とともにそこに

なんとなく

ただ何となく

夫婦のように思 ....
何処へ 行けばいいのかと
問いを重ね 時に迷う
年を重ねるくらいじゃ
見えてきやしない 世界の真ん中に

日々を 送るこの部屋
木々の 木陰はいつも優しい
幸せを 追う線路
始発駅は  ....
 うちは猫のナッチいうんや
 かわいい女の仔猫やで
 ご主人様にごっつう可愛がられてるで

 うちの趣味はヤモリ捕まえてきて
 動かんようになるまで
 いじくりまわすことや
 他にも ....
秋の絵を描こうと思って
外に出たら
筆を忘れたことに気がついた
これでは紅葉が描けない
真っ赤な葉の中にも
黄色があることを
描きたかったのだけれども

秋の心情を書こうと思って
シ ....
爪からこぼれる蜜の香りは
やさしく手毬に
塗り込めましょう

今宵
千切れてしまう羽はいくつ
枯れてしまう草木はいくつ
夜露は静かに
鏡となって
子守唄がにじみます
いつわりの片鱗 ....
野辺のコスモスと
上を舞う鳶は
同じ風の中にいる
コスモスの花びらの反りと
鳶の羽の反りは
風向きのままに靡いて
一心同体

陽光の眩さにしかめる花の仕草も
鳶の眼の目くるめきも ....
ふっと ついた ため息が

風になった

風は コスモスを 揺らして
遠くへと 視線の先よりも 向こうまで 吹いてゆく

君 住む 街まで
届くだろうか・・・

君の やわらかな  ....
脈を取ると指先に
セミの鳴き声が
伝わってくる
僕らの身体の中にも
駆け抜けていく夏があったのだ
どうかお元気で
手を振り
手を降り返したあなた
あの日に
友だちでいてくれて良かった ....
頭のいい人は頭を使わない
頭を使わないから
頭を使わないことを考える

みんなが考えて
悩んでもできないことを
頭のいい人は
簡単にできてしまう

頭のいい人は
みんなが考えて
 ....
「パリーへ二人で行こう」
あの頃は佐伯祐三に焦がれていて
寝物語に囁いた僕の言葉を
君は黙って受けとめてくれた
僕に離婚歴があることを
君は問わないでいてくれた
僕が夢見たパリーの空は
 ....

誰もいない太平洋の真ん中で生まれた
小さな波が
季節風や海水の温度や潮の流れなんかの影響で
少しずつ大きくなって
海面を走る

波はエネルギーだ
そこにある海水のことではなくて ....
理由をお尋ねしても構いませんか

無用な物事に慣れてしまえば
あなたの哀しみと同等に
わたしも哀しいのです
涙の理由を
お尋ねしても構いませんか

夕闇のなかを
誰も彼もが急ぎ足 ....
真理に辿り着くには
真直ぐ進んで
横に曲がって
上ったり下がったり
時には間違えて
そこで道を確認して

大切なのは
一度には一つのことしか
できないこと

真直ぐ進みながら
 ....
お婆ちゃんの細い手が
絵葉書に描いた
美味しそうなまあるいピーマン 

筆を墨に浸した僕の若い手は 
「 いつも ほんわか しています 」
と曲がりくねった字を余白に書いた 

お婆ち ....
蒸気機関車は白い煙を吐き
山間に入つて行つた
当初は白煙もにじみ
汽笛も木霊して
ああ あの辺りを喘いで行くな
と安心させたが
程なく それもなりを潜めて
山は静まり返り
もう蒸気 ....
 


深夜に

マリをつく者がゐる

深いえにしの糸で

操られてゐるかのやうに

マリは闇の奥にのがれていきはしない



人がマリをつき

その手をもう一つの見 ....
雨が降っていたので
花を買わずに
帰ってきました
色が鮮やかだったことだけ
覚えています

雨が降っていたので
コンビニのお弁当を
食べました
ラップを取るときだけ
なぜかわくわく ....
じいちゃん ねだっしょ

ばあちゃん ねだっしょ

とうちゃんも かあちゃんも 

はぁ ねでしまったども

りりりりり  

りりりりり

まどのそとさ きごえる

んだ ....
猫はどうしているだろうか。

ある晩
ぼうっと星から眺めていると
パラシュートで降っていく猫を見た。

大気の摩擦熱で真っ赤に燃え上がり
シッポをブアっとふくらませて
期待 ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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