迷える羊の私を 
いつもの空から見守る羊飼いよ 

誰かに愛を求めては
粉々に壊してしまう私を 

自らを嘲笑うかのように 
紅く波打つ海に溺れる私を 

憐れんでください 

 ....
寒い冬晴れの朝
家の窓の外には家の影
日陰の中の霜柱
きらきらとした眩い光
日陰が明るくなっている
日なたよりも美しく
光が咲いている
儚い日陰の花
冬の一時にしか咲かない
光と光が ....
誰が教えたわけでもなく
指で三つ、をつくる
しいちゃんは
たくさんを
それはささやかなたくさんを
欲しがろうとする


絵本読んで、と
わたしの膝上に乗っかって
ほお擦りするように ....
重たい例のあれを背負って歩いていると
エレベーターがあった

金属の扉だった

すらっと扉が開いて
ぴっちりした詰襟のエレベーターボーイが
真っ直ぐ立って
「上へまいりまあす」だと
 ....
明日 天気になぁれ

私に触れなくなった この冷たいてのひらも
ひかりを浴びたなら
きっとまた息をするから

明日 天気になぁれ
明日 天気になぁれ



(君がはいる箱には金平 ....
朝起きた時から
世界が動く
時間が動く
めまぐるしい速さで
空間は移動する

それぞれの現実と現実が
混ざってゆく
それぞれの昨日と今日を
確かめあう

その輪はどんどん大きくな ....
てのひらに乗った 雪が
溶け出して、僕の
一部になってゆく
降り始めに気がついたのが
どちらだったか
もう忘れてしまった

雪は
これで最後かもしれない、と
最初に言ったのは君の ....
  「冬から春へと変わっていくだろう?陽射しとか」
  わたしはうなずいて、コーヒーをひとくち飲む。
  「ふと思い出すんだ」
  またしても、わたしはうなずく。
  夫はまだ、コーヒーを飲ん ....
朔 
 暗い闇夜に 星は降り
 褪めた吐息を ひと抱え
 {ルビ虚舟=うつおぶね}に 腰掛けて
 平らな川面を 往来せん

二日月 
 茜の空に 銀の糸
 透ける光が 胸を射し
 { ....
無明の闇から こちらを見つめ

綺麗な月は嗤うのです


虚空に伸べた 手の平に

冷たい銀の棘を刺し

{ルビ水面=みのも}を{ルビ掬=きく}す 白い手に

波紋に千切れた  ....
いい天気だからというわけでもなく
財布も携帯電話を持たずに
外に出てしまった
どこか冒険だ
いろいろな店の中に入る
ドアーが開く度に
店員が自分に気がつく度に
ていねいな挨拶をしてくる
 ....
疲れた人よ

今は静かに窓辺の椅子にもたれ
瞼を閉じて

雪の花片が奏でる歌を
聴きたまえ


懸命に生きて
なお悔いと苛立ちに
さいなまれる人よ

この星の底まで降りて
 ....
素に戻ると
大勢の人の前に立たされた
わたしが
いる
深々と頭を下げて
何を謝っているのだろう

  トナカイのそりに乗り
  飽きることなく
  眺めた
  白夜の物語

あ ....
私の右目には
鹿の眼球が入っている


『{ルビ瑪瑙=めのう}の牡鹿』


父は猟師だった
山里は畑もあるけど
狩猟も盛んで
私の父も
例にもれず鉛玉を放っていた  ....
朝から雨が降っている
窓を打ちつける音が響いている
心の音は天の音
雨音がだんだん強くなってくる
耳を塞いで
穏やかな風を思い出す

朝から雨が続いている
もうすぐ春だというのに
土 ....
人がいなくなって
街はしばらくざわめいてあきらめて
そうして日が暮れた 
ある冬の日

おれはおまえを探している
茶色い瞳は星と月だけを頼りに
上を向いた鼻はおまえの匂いをた ....
私が今どこにいるのか
あなたには
分からないかもしれません

でもいつか私は
一つの灯台となり
私の存在を
あなたに知らせることでしょう
広大な海をも超える
確かな力を手に入れて
 ....
グラスの底から小さな泡が
いくつもいくつも湧き上がって
水面で弾けたささやかな音
聞こえるはずもないのに
まるで泣いているように
どこか寂しげに消えていく

澄み切ったソーダ水の中を
 ....
通りゃんせ 通りゃんせ

ほそ道に咲く梅が香に
思い出づるは幼き日
祖母に引かれて踏み初めし
天神道の梅まつり

通りゃんせ 通りゃんせ

赤き兵児帯祖母が手で
結びて咲かす梅 ....
春は桜と言ふめれど
梅のにほひはえもいへず
春をおこする花ならば
ともに夢を見 夢咲かむ

いづこに行かむひとひらの
花にたづねど音もせぬ
ただ風のみぞ知りたれば
ともに参らむ 夢飛ば ....
 広い空の見えない街角
 電線に雀が止まってさえずる
 地を這いつくばる俺達をどう見ているのだろう
 
 擦り切れて勢いのなくなった魂は
 春の暖かな太陽を切望している
 透き通るよう ....
花。それ自体が詩である 真っ直ぐな道を、今、ずっと夢見ている。
前を向こうとするほど、進みにくくなる この道。
でも
僕は、行くよ。

今の自分の力を
もっと、素直に信じてみたいんだ。
欲しいものは ....
海はこんなに広いのに
もう何でも知っているような顔をしてる

マンボウ
君はいつもゆっくり泳いでいて
ぼーっとしているようでも
その瞳はやさしい

君のように泳げたらと
とき ....
今日の朝の空は
雲一つない澄み切った黄色だった
青はどうやら品切れらしい
緑も余っていたらしく
どちらにしようかと悩んだあげく
黄色にしたと農夫は答えていた
いつ青になるのかと聞いたところ ....
社会の授業で
何も考えることなく
黒板の文字を
そのまま写していたあの頃

ページを変えなくてはならなくなって
めくったまではいいけれど
ふと何も書かなくなった
理由は何もないけれど
 ....
どんなに熱い想いも
やがては冷めていく

けれどそれは
失ってしまうのではない

心の奥深く
沈んでいくのだ

私にだけ
聞こえてくる音楽

ほら
こんなにも高く
自由に好きなように生きればいい
そんな事言っていられるのは高2まで
社会という荒波に揉まれるうちに
アイデンティティは洗い流されてしまう

例えば非力な羊が
群れから離れて生きて ....
白い馬がトカゲに乗ってやってきた
道の真ん中を堂々と
幅を利かせてやってきた
艶のある毛並みは輝き
勇敢という言葉が似合っていた
「ついにオレは自由だ」
と得意な顔をして地面をはっていた
 ....
うぐいす色の鳥のたねを
あたためる
その小さな手は
もう、知っている

ふくらむことの
喜び
ひとしく
うまれることの
尊さ


{引用=

むかしむかし
あるところに ....
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