ぼくは
命を惜しんでいる
まだ
愛していないものが
視界の端々や
夢の隅々に
在るから

小さな約束をして
鳴いて亡くす蜩の生涯
たった一匹の虫の声よりも
気高い歌を
ぼくは
 ....
居酒屋で 
ビール片手に酔っ払い 
まっ赤な顔して 
柿ピーの一つひとつを 
座敷畳の隅に並べ 
目尻の下がった
頼りない 
顔をつくる 

「 なんだか俺みたいだなぁ・・・ 」 
 ....
            それはなぁんだ

   ペガサスが颯爽とかけるかのように
            天上の大奥から
   青い吹き矢となって迫ってくるもの

  マグマが轟々と地鳴り ....
数段にかさなった雲がちぎれて
やがてあなたのところに届く
そうして同じ雨を降らすの

目に映りこんだ人の波を追い出したくて
必死で目をつぶってみるけど
ぶつかり合う肩の痛みに
思わずあな ....
なにかが欠けていたのだろう
あなたに伝えること

いま
全裸を隠そうとしている
この月のように

僕があなたを
少しずつ愛していった
はずなのに

あなたは
不信で覆われていく ....
晴れた日に
テレビゲームをしていたら
外で遊べと言われ
公園でサッカーをしていたら
ボール遊びはするなと言われ
自転車で探検に出かけたら
行き先を必ず言えと言われる

ぼくたちの遊びを ....
あの青は知っているのだろうか

大海の向こうの優しさを
国境を越えた憎しみを
アスファルトに染み込んだ綺麗な血の匂いを
埃まみれの文字に隠された秘密を
届かずに色を失う百億のコトバ達を
 ....
夏の終わり

りんりんと鳴く虫の音の響く夜の淵

なまあたたかいぬめり気が
頬をなでる



セックスを終えてアパートを出た後の
このにおい

夏のにおい、のような
記憶のか ....
虹が出たら
虹の付け根が見たくて
みんなで虹の端目指して
駆け出した
でも近づくと虹は
近づいた分だけ遠くなる

それでも走っていくけれど
行けば行くほど 遠くなる
それを繰り返して ....
水になろうとするように
魚が魚のかたちで泳いでいる
そんな潮溜まりでは
生きものの群れがまばゆいという


空を仰ぐひとは
吐息ほどの
祈りの水を浮力にかえようとする
浮いては沈む
 ....
扇風機止めて静まる夜更けかな 告げることもなく
終わるものの
西日に照らされる
影のかたち

騒がしく
鳴り続けた夏が
ひとびとの胸に刻まれる
記憶のかたち

あの角にはたしか
食堂があったはずだ

なぜ ....
夕方
花に水遣りをしていると
ブルーサルビアの花の影に
妖精がいた
一目見て
「ヤバイ」
と思った

妖精は蝶の羽を持っていて
ブルーサルビアの花と同じ色のワンピースを着て
髪の毛 ....
君の夏の中に
向日葵は咲いた
去年よりも太い茎で
大きな花を咲かせて

はっきりとした向日葵は
これからしおれてゆくだろう
けれども君はそれを
悲しんではいけない
それが自然なのだか ....
また、一粒 涙をこぼす
こぼすたびに
わたしの心が汚れてゆく

この涙は
自分のために堕ちてゆき
床をぬらすだけの
水にすぎない

誰かのために
ながした涙は
 ....
もう高くなったそら

だれかに呼ばれてるようで
だれかを呼びたいようで

なにかを忘れたいようで
なにかを思いだしたいようで

想いを全部
捧げたい

高くなったそらに

そ ....
あの彗星を追い抜くには
おれの命はあまりにも遅すぎる

もっとスピードを

もっとスピードを

摩擦熱で燃え上がって灰になるまで

もっと軽やかになるために
おれは足の小指を切り落 ....
スポイトで吸った液をガラスに乗せ、顕微鏡で覗いた神秘の世界。
銀河の始まりもこんなに小さなものだったのだろうか。
サボテンの刺、蜘蛛の脚。命は先端にまで満ちていて。
髪の毛の先や爪の先まで ....
大きな線香花火が
今日もゆっくり
海へと落ちていった
水に浸かる瞬間に
ジュっと
火の消える音がしないかと
耳をこらしてみたものの
カナカナカナと
聞こえたは
夏の終わりにすがりつく ....
コッペパンを3分の1
残して 思案する
枝豆とチーズを少し
小さい親指で ぎゅぎゅっ
と 押し込んで
可愛い子 口角が少し上がっているね

『よくできました』◎

「ちゃんと食べ ....
やめたいと言うと
やめちゃいなと君は言う
そんなに簡単じゃ無いよって言うと
いつも簡単だよと返される
いつか君は僕をやめるのか
いつも簡単みたいだから
とても恐ろしい
一先ず君の胸に耳を ....
静かな蓄音機
音を集めている
風の歌
空のつぶやき
草の声
みんなみんな
吸いこんで
小さな箱に
ため込んでいる

静かな蓄音機
音を探している
小さなざわめき
悲しみ
鐘 ....
夏がゆっくり 歩み
晩夏のうしお
ひたひたと
我が胸を濡らし

透明な羽根 輝き
つくつくぼうしは
夏の最終章を寂しげに歌い上げる

木々の圧倒的な緑の先に
秋の気配は
そよぐ風 ....
真下に拡がる海原は
厳しく削られた岩の入江を包み、
とうに半世紀を過ぎた
今しも汽笛の鳴る港へと
煌めく{ルビ漣=さざなみ}を寄せて

夏の賑わいが恋人達とともに
古い桟橋を大きく揺らし ....
はじめてラブと出逢ったのは
新宿歌舞伎町にあるペットショップ
狭い檻のなかで怯えるように震えていた

あなたの瞳をみつめた瞬間から
ラブ
わたしたちはあなたの虜になってしまう

思わず ....
お見合いの場をとりもちて話題とす
梅雨の晴れ間の夏萩の色

方形のタイルに朝日照りかえり
台風去りて厨秋めく

無人駅に日ぐせとなりし雨に逢い
止むを待ちつつ夕顔に佇つ

想い出 ....
明日の話をしよう
終わってしまった明日の話を
訪れることのない明日の話を

遠いところから
前触れもなく届いた報せが
ひとしずくの雨粒のように
涙の源泉に落ちる

昨日の話をしよう
 ....
ジリジリと太陽が
アスファルトに焦がれる思いを
告げる午後二時の
濃い影がさす
向こうには


枯れてしまったシクラメン
欠けてしまったクリスタルの花瓶
半分腐りかけの林檎
止まっ ....
こすってもこすっても
とれぬ三日月の影を
外套の裾にまとわりつかせながら
深淵なる闇の中を 独り歩く

遠くに見えるはおぼろげな光
温かき人の光
手元にゆらめくはうつろな光
冷たき心の ....
夏祭りが終わった
その次の日の朝
不思議な世界だったこの公園は
いつもの公園を
たた狭くしているだけの
小さな空間でしかなかった
組み立てられていた木材が
リズムよく折りたたまれてゆく
 ....
未有花さんのおすすめリスト(6101)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- おるふぇ自由詩407-9-2
福笑い- 服部 剛自由詩707-9-2
それはなぁんだ- 信天翁自由詩207-9-2
スター- ku-mi自由詩8*07-9-1
月蝕- 乱太郎自由詩19*07-9-1
大人たちの遊び- ぽえむ君自由詩9*07-9-1
夏気球- アズアミ自由詩507-9-1
うなり- わら自由詩26*07-8-31
虹のかけら- 明楽自由詩3*07-8-31
かたわらに魚のかなしみ- yo-yo自由詩14*07-8-31
夜更け- A-29俳句5*07-8-31
冷やし中華終わりました。- 小川 葉自由詩6*07-8-30
見ないフリ- チアーヌ自由詩507-8-30
君の夏の中に- ぽえむ君自由詩13*07-8-29
やさしい涙を流したい- 池中茉莉 ...自由詩5*07-8-29
空が高くて- 風音携帯写真+ ...2*07-8-29
猿は彗星にまたがって笑う- 大覚アキ ...自由詩1307-8-29
『理科室』- 東雲 李 ...自由詩8*07-8-29
夕日- 亜樹自由詩307-8-29
帰りの道の少女- 千月 話 ...自由詩12*07-8-28
心拍数。- もののあ ...自由詩22*07-8-28
静かな蓄音機- 明楽自由詩4*07-8-28
晩夏のうしお- アハウ自由詩907-8-28
名もなき夏の島にて_★- atsuchan69自由詩16*07-8-27
ラブの秘密- 恋月 ぴ ...自由詩20*07-8-27
57P_「短歌2」より- むさこ短歌4*07-8-27
regret- 大覚アキ ...未詩・独白407-8-27
熱帯夜の夢- 渡 ひろ ...自由詩7*07-8-26
晩秋- 明楽自由詩207-8-26
夏祭り- ぽえむ君自由詩6*07-8-26

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