力を信じる人
仲間を信じる人
明日を信じる人
僕達は
大きな葉っぱの上に
偶然落ちてきた
震える水玉
金を信じる人
言葉を信じる人
目に見えないものを信じる人
風が ....
きょう、詩を投稿した。
もう、あとは何もない。空っぽ。空虚。おしまい。
そのたびに、もうあとは何も書けないと思う。今まではなんとかなった。だが、この先はなんともならないだろう。いつも、そう思う。
....
いくつもの風が過ぎた
いくつもの雨が過ぎた
いつ結んだ思い出だったろう?
僕の地平をゆく青い旅人に
君の塔に棲む白い少年が手を振る
日と月とがめぐる 星座がめぐる
幾重 ....
潮
明るすぎる崖
やけに落ち着いた たたずまいで立つ
青すぎる空が 海の照り返しで
光が私に立ち上ってくる
憎悪 わたしの憎悪
おもいだせない
憎悪から ここまで ....
崖の下から海がひろがる。
寄せてくる波が、激しく岩に砕けている。
風に押し出されそうになって、岩場を踏ん張る足に力がはいる。
ぼくにはまだ、奈落に逆らう力が残っている。
それが生きる力であ ....
この坂道は君とともに上った坂道
ふたりして登坂の辛さにあえぎ
君の差し出した手のひらの熱さに驚きながらも
未来への扉が垣間見えたような気がして
したたる汗の交わる戸惑いと
きつく握り ....
歩いている。
あてもなく歩いている。
すっからかんの着のみ着のままで
歩いている。
足下には星屑が輝き
頭上には異様に大きな月が
幾つものクレーターを見せて
垂れ下がっている。
....
小学校の卒業式の日、
担任の梶原先生が「白い花が咲いてた」という歌を歌ってくれた。
大きな顔をした恐い先生、歌の声は低くて優しかった。
ふだん怒ると顔が真っ赤になったけど、歌ってる顔も真っ赤 ....
昨日の今頃は
熱帯魚の水槽の底で
揺れていた
赤色と紫色と肌色の
尾びれをひしゃげて
これ見よがしに泳ぎ去る魚達
置き場所に困った
僕の視線は水泡となって
溶けかけた空が浮 ....
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手を伸ばしてまさぐってみる
暖かい柔らかいものがあって
それが心地よいのだ
その中心からは光が
木洩れ日のように洩れて 揺れて
....
あなたの詩に抱かれていたい
僕は乾燥し切ったせんべいです
あなたの詩を抱いていたい
僕は受信感度の悪いラジオです
あなたの言葉の調べで眠りに就きたい
僕は炭酸の抜けたコーラ
....
ア
ワ
ブ
ク
ぷわりぽわり
ワキンの溜め息
見た目はすくいたがりの彼氏
見た目はすくわれぶりっこの彼女
ついでにすくわれた私
本 ....
河原の
やさしい石
触ったら
さらさら
河原の
ちいさい石
拾ったら
すべすべ
河原の
しろい石
包んだら
すやすや
河原の
まんまるい石
ぶつけたら
からわ ....
沖縄出身らしいコンビの片割れ
何言ってるのか聞きづらいんですけど
それとは違うんだよね
*
前を向くってさ
結局のところ、そう言うことなんだと思う
しつこいぐらい諦 ....
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ふと目を覚ますと聞えて来た
あれは風の音!?
水を跳ね飛ばし走りまわる車の音
でも遠くうねっている潮のような音だ
風にもまれる木々の音に交じっ ....
この街に雨なんていらなかったはずなのに
梅雨が来たからってだれひとり喜ぶ術もなかったのに
転ぶようにして降りる戸越公園駅のみじかいホームは
いつも苦手だった
ドアカットがなかったころの ....
むすんで ひらいて
むすんで ひらいて 手をうって むすんで またひらいて 手をうって、その手を 上に
むすんで ひらいて 手をうって むすんで
*
結んで ....
山奥の名所旧跡の傍ら
誇りを失ったゲージの中の鳶
胡乱な眼で見物人を眺める
その眷属と同じ記憶を追いながら
丘を越えて吹いてくるそよ風
丘を覆い尽くした向日葵は
風にそよいで小 ....
気のせいなら良いのだけど
こころなしか自分勝手なひと増えたような
今朝もわたしの背中を押し退けていった若い女性
謝るでもなく当然な顔してたっけ
あの日からなのかな
誰もが涙して
....
赤く開いた傷口に
橙の光をなすりつけ合って
黄ばんだ言葉を交わしながらも
緑葉であり続けようとした僕達は
....
涙なみだ花のつぼみを押し抱きながれるままの失語の春の
ほしいまま虚空をすべる鳥にこそつばさに適う言葉も持たず
指さきを染める苺のいじらしさキスするほどのかわいい夢を
見残 ....
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誰もが想いを求めて立ち止る時
人は静かに息を継ぎ
少しく肩を落として振り返る
回りの木々は色彩を落とし
静かにあなたの瞳を見守るだろう
....
粘っこい足跡なんて
振り返りたくはないし
遠くへ行くつもりもないから
マイペースの匍匐前進
アンテナは柔らかいけれど
難しい言葉は受信できないし
とてつもなく臆病だから
ツノもヤ ....
あとかたもなく崩れゆく遠い果実を見つめている
Hのしろい指がりんごの皮をむく
どこまでも切れることなくつづく紅い航跡はこの星を
ひと回りしてわたしのからだのやわらかい節々にから
みつく
....
ちびっ子がちびっ子だった頃
男の子は半パンにランニングシャツ
女の子はノースリのワンピとかで原っぱを駆け回っていた
いじめっ子、いたことはいたけど
みんな等しく貧しんだって思いでお ....
水平線の彼方での
高まる胸のしぶきが聴こえない
海辺に押し寄せるさざ波は
わたしをどこへも連れ戻してはくれない
わたしはぎざぎざに欠けた貝
打ち上げられて熱い砂地にうなされる
ときおり
小さな子ども ....
引っ掻き傷のような雨に
ふやけていく街の輪郭を
見ているようで見ていない
雨のまにまに
彼女の打算
蒸留水のような嘘が
グラスのふちを伝うのを
見ていないようで見てしまう
雨の ....
*こんさい
想像に難くない範囲で
丸々としていく姿に見とれる
絡まったり
時に、何かに潤されたりしながら
どこかの食卓に並ぶ
あんまり嫌われることもないから
それ ....
この先は川でいきどまりのはずなのに…
帰ってゆくオランウータン
帰ってゆくパンダコパンダ
帰ってゆくオットセイ
帰ってゆくコアラ
じてんしゃにのって
はた ....
ホッテントット族が眠たくなって
だらんと垂れているところを
ピグミー族が短い脚を伸ばして
落ちないよう引っ張っている
夜中の十二時半のいびき
その反対側では
バスッケト選手のアメリ ....
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