赤い夕日が広がって
誰かの背中が燃えている

ゆっくりとオレンジ
急ぎ人が赤々と

今日の日よ さようなら
夕食の炎と共に
醜い私達 燃えてしまえ

赤い夕日が広がって
誰か ....
青い空には初夏の風
まぶしい光が地を注ぐ
流れて落ちる水の{ルビ音=ね}に
心潤い何思う

青い空には初夏の風
きらめく光が地を包む
なびいて歌う草の{ルビ音=ね}に
心安らぎ何描く
 ....
空の青を一枚剥がしてみた
それでもまだ空は青かった
私は意地になってもう一枚剥がし
そして何枚も何枚も剥がした

そこには青い瞳をした少女がいて
私の嘘を全て映し出していた
 ....
猫たちが
しっぽを揺らす街道に
昨日の音がゆるりと転がり
厚いお揚げが
二階の子どもたちを誘いだす
握りしめたガラス瓶を放り出し
世界を開く勝手口まで競争した
あの砂利道を覚えている ....
からからに渇いてしまった
言葉の欠片に
涙を落として潤いを
忘れかけていた何かが
滲み出てくる

わずかに残ってしまった
言葉の欠片に
手を触れて温もりを
失いかけていた何かが
思 ....
確かめるように差し出した
金魚引換券は
手のひらの熱で
もう、よれよれだ

  (ううん
  (いちばん小さいのがいいの
  (だって
  (いちばん大きくなるでしょう?

わがま ....
ななかまどの実は優しい
目覚めるにはまだ早いの、と
種を包んで眠らせる

外は雪、小鳥たちには信号
わたしはここよ
赤く光って合図する

ついばまれる実
やがて種は
生まれた場所を ....
何もしなければ
後悔することはない
安堵という道も
選択の一つだろう
けれども
やはり生きているのだから
一度きりの人生なのだから
損得だけを考えて
行動することよりも
自分の意志に ....
魔法使いという名のおばあさん
今日もゆぅらり揺り椅子で
黒猫撫でてお茶飲んで
お日様相手にうたた寝してる
空飛ぶ箒に引っ掛けた
雨呼ぶ帽子もゆらゆらと
風に{ルビ戯=あ ....
夜中に雨が通り過ぎた朝
近くの林から
夏が歌っている
共に生きていることを
呼びかけながら歌っている

昨日が雨だったことを
忘れさせるような昼
川の中から
夏が歌っている
自分が ....
バケツを持って浜辺に向かい
バケツでそっと盗み出す
目の前に広がる海を
バケツでそっと盗み出す
頭上に浮かんだ夕焼けも
バケツでそっと盗み出す
帰り道の一面の青麦も
バケツでそっと盗み出 ....
果実を齧る
あなたの首筋には
薄紫の線が浮かぶ

私はその首筋に
かぶりつきたい衝動を抑えて
おいしいかいと
あなたに聞く

あなたは
貪り尽くすように
果実を ....
休日の静かな午後 
図書館で借りた
図録の頁を{ルビ捲=めく}っていた 

今は亡き画家が 
キャンバスに描いた野原に 
ぽつんと立って 
空っぽの{ルビ笊=ざる}を両手で持ち 
木苺 ....
オシロイバナがどこまでも咲く
原っぱの真ん中で
日焼けのしていない細い腕を
嬉しそうに振り回している
いくつになっても夢をあきらめない
ここまできてやっと
あなたは扇風機になれたのだった
雨の向こうにも
空がある
きっと青くて
鳥が羽ばたいているに違いない

雨の向こうにも
森がある
きっとさわやかに
風が吹いているに違いない

雨の向こうにも
星がある
きっと ....
うすあかりの気配がする
長いトンネルの出口
機関車の先方に見え隠れするものが---
それは・・・
夜明けの白い漁り火なのだろうか
  落日の赤いかがり火なのだろうか
    真夜中の青い鬼 ....
夜の公園の上 ブカブカ 猫が歩いていく
君がハジく指の 音に合わせて
お月さんの前を 猫が横切る
キレイな口笛 BGMに

 君を想うと 頭の中
 「君が好きだ」「君が好きだ」で いっぱい ....
夜のジャスミンは
嘘のように もったり 香る

群生の競い 咲き
可憐に淡く 仄かのピンク

あまい 夢の光景
女の花

じょうきする 深い谷
茂り 巻きつく つるのしな

初 ....
詩の中の君は
君でなくてもいいんだ
彼であっても
彼女であっても
そう
私であってもいいんだ

詩の中の君は
君の気持ちを考えなくても
彼の気持ちであったり
彼女の気持ちでもあった ....
海からやってきたその風は
夏を通り抜けてゆく
海辺の松林をさっと過ぎ
細い坂道を力強く上ってゆく
木造立ての駅が見える
自動販売機で飲み物を買う人に
あいさつをする
言葉は出せないけれど ....
研ぎ澄まされたナイフで空を
切り裂いた太陽は
六十億もの穴の空いた
大地にやがて沈んでゆく
プラタナスの葉に覆い被さるように
牧羊神の与えた息吹が
薄いガーゼとなって絡まる
初夏の森を中 ....
北へ行く電車の音を聴きしよる瞼の奥に郷里はありて

五月空美貌眩しく輝きて刃のごとくにわれをつきさす

夜風吹き揺るる蠅取紙の蠅われの孤独は夜に膨らむ
ふと車を走らせて
海の見える道路で
車を停車させる
ある晴れた休日の昼下がり

静かに広がる風景よりも
近くにこんなところもあるのかと
そんな発見の方が新しい
風は冷たく強かった

 ....
記憶のかたわらで
あの人の奏でる、ヴィオロン

夜想曲は、もう
恋のできない私に似合いね
と わずかに唇をゆるめてから
伏目で弾いた鳴きやまぬ、旋律
それはどうしても、波としか呼べなくて ....
 トキメキを求める 浮ついてる まいらいふ
 ドキドキを求める 刺激好きな まいわいふ

 あいのぅ ゆのぅ 苔の生えぬ希望
 あのぅ そのぅ 下手をすれば死亡

 愛人の刃物が光れば
 ....
病院の最上階の病室の
眠れぬ夜に少年は
夢で作った絵具で
誰も知らない絵を描く

空は大きなキャンバスだ
ひとりでさびしい少年は
空にたくさんの友達を描きました
父親を知らない少年は
 ....
夏蝶が荒野をぬけて来し時に大地の眼はするどく開く

青年はミケランジェロに惹かれやすく告げし身深く一羽の鷹に

夏の夜に堕天使つひに優れたり星月夜すぐわれに近づき
月が昇った夜の下
白い光に満ち満ちて
遠くお空に浮かびます
暈を重ねてぼんやりと
ひろくせかいを照らします
夜明けの眩しい太陽に
月の明かりは隠れます

月が籠った夜の下 ....
僕の手が
僕の指が
父の手にみえることがある

どこからか父の
僕を呼ぶ大きな声がきこえてくる
指さす先には誰もいない
声だけが耳に残る

七年ぶりに
父の洋服ダンスを開けた
 ....
繰り返される風と雨は
石を山から転がし
石はその道の中で
削られて丸く小さくなり
やがて深い海の中へと
沈んでゆく

繰り返される下り坂と上り坂は
人を生へと動かし
人はその道の中で ....
未有花さんのおすすめリスト(6094)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
背中- 千月 話 ...自由詩16*07-5-8
青い空には初夏の風- ぽえむ君自由詩8*07-5-8
青空の住人- 快晴自由詩10*07-5-8
蹴飛ばす夕暮れ- iloha自由詩4*07-5-8
言葉の欠片に- ぽえむ君自由詩7*07-5-8
春金魚- 佐野権太自由詩29*07-5-8
ななかまどの実は- 北野つづ ...自由詩10*07-5-8
失敗を成功させる- ぽえむ君自由詩5*07-5-7
優しい魔女狩り- 朝原 凪 ...自由詩5*07-5-7
夏が歌う- ぽえむ君自由詩7*07-5-7
バケツ- 村木正成自由詩11*07-5-7
死の果実- なかがわ ...自由詩7*07-5-7
麦藁の少女_- 服部 剛自由詩14*07-5-6
果て- たもつ自由詩14*07-5-6
雨の向こうにも- ぽえむ君自由詩8*07-5-6
旅(十)- 信天翁自由詩207-5-6
美味しいコーヒー- 北大路京 ...自由詩13*07-5-6
ナイトジャスミン- アハウ自由詩607-5-5
詩の中の君は- ぽえむ君自由詩7*07-5-5
初夏を通り抜ける風- ぽえむ君自由詩9*07-5-5
太陽と沈黙- 村木正成自由詩8*07-5-5
蠅取紙- 村木正成短歌2*07-5-5
一人鬼ごっこ- ぽえむ君自由詩10*07-5-4
渚のヴィオロン- Rin K自由詩29*07-5-4
生き急げロックスター- 北大路京 ...自由詩11*07-5-4
キャンバス- 村木正成自由詩9*07-5-4
堕天使- 村木正成短歌5*07-5-4
ともしび- 朝原 凪 ...自由詩6*07-5-4
- yo-yo自由詩10*07-5-4
繰り返しの中で- ぽえむ君自由詩8*07-5-3

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