地図のままに
その道を辿ってゆくと
平面は空間となり
動かない紙は風を呼んでくる
地図はその全てを語らないけれど
その全てを教えてくれる
示されているものから冒険を誘い
自らは新たな道を ....
たくさんのさよならを
散り敷いた桜の花びらのように踏みしめて
僕は行く
何に呼ばれて
僕は行くのか

からっぽになった
僕のからだは
何色の絵の具を
入れたらいいのかな

もしこ ....
帰宅ラッシュだった
階段で圧力に耐えかね
ひょろ長い女の背を
あわあわと胸で押してしまった

(押すなよおっさん!

おっさんではない
武士である



{ルビ法度=はっと}に ....
無数の花びらたちが帯のように
川の両端を縁取りながら流れている

私は冷たい雨にかじかんだ手のひらで
傘を握り橋の上からそれを見ていた

けれど川にも街にも花びらにも色は無い
ふと見れば ....
きのう吹いたつめたい風が
あれは冗談とほほえんで
春の粒子を散りばめたなら
さくら通りは魔法のアーチ

鳥がね
枝を渡って
ほら
花びらたちが

くるくると
  ....
ヒトは、かなしい生き物です

泣きたくても、
笑っていたりします



ヒトは、かなしい生き物です

思っていることと、
ちがうことをします



ヒトは、かなしい生き物で ....
今年にも春がきて
春を数えるときがやってきた
まずは春の色を数えたい
薄い黄緑や淡いピンク
あちらこちらにたくさん見える
暖かい風が揺らしてる
どれが一番似合う春の色だろう
春を見ている ....
吹雪舞ふ街並暗くなりゆきて
車の尾灯赤く際立つ


娘の買いしロシヤ民謡の低き声に
ほれぼれと聞く灯を消す部屋に


隣家に毎日来る左官屋の
両肩に今日 サロンパスあり


ま ....
ある日突然
街から空が飛んでいってしまった
青い空は街の向こうへと
逃げていってしまった
残されたこの場所は
街から出される煙で
空をつくっていった
灰色の空はきれいな灰色だが
それは ....
君の手は何をつかむためのもの?
君の言葉は誰を包むためのもの?
手が二つあるからこそ
人間は愛する人を抱きしめられる
心があり口があり言葉があるからこそ
愛する人を優しく包むことができる
 ....
乾いた空気を
ぎゅうっとにぎる
繋いだ手の感覚は
何となく覚えているから大丈夫
今日も一緒にお散歩に行こう
 
表通りの十字路は避けて
少し遠回り
もうすっかり春だね
ってたわいもな ....
そこはいつも夕暮れで
暗く沈んだ花園
ある時
一匹の鮮やかな蝶が生まれて
その上を軽やかに舞い始めたのです

私は長いこと
絡み合う植物でした
痩せた葉は光合成を忘れ
さりとて枯れる ....
言葉と言葉の間には
言葉はないけれど
言葉にはならない
人から人への言葉がある
言葉は全ての中の
ほんの一部分の表れ
書かれてあることよりも
書かれていないことの方が
圧倒的に多くある ....
小さな子供たちは
小指で誓う
幼稚園の無花果の樹の下で
色づく頬はうふふと笑う
遠くで鳴るオルガンはメヌエット

大きな子供たちは
唇で誓う
通学路を外れ孤独を埋めるものは二人以外には ....
ひなたのバイクの運転席で
猫がうたた寝
微動だにせんな
ふてぶてしいが気持ちよさそうだな

春休みの子どもたちは
自転車を公園の入口に倒して
人工の河原でバシャバシャ
びしょぬれだけど ....
小枝の先に小さな緑が現れる頃
もう何度も使ってきた
「新しい」という言葉は
やはり新しいのだと不思議に感じる
今まで使ってきた言葉に
何かが足され
何かが積み重ねられ
今までにはない感動 ....
朝刊から目を離さずに
気の無い空返事
それは。あなたの得意技

わたしが何を考えていようとも
お構いなし

空気のような存在

親しすぎる関係の果てに待ち受けるのは
そんな空虚さだ ....
炎は燃えてはいるものの
心底では完全に冷めていた
自分にとっての熱とは何なのか
光とはどういうものなのか
疑問とともに不安が吹き上げ
自分を見失ってしまったのだ
炎はゆらめいている自分の姿 ....
駅弁だ!
駅弁を買っているんだ!
恋に敗れた俺は今、駅弁を買っているんだ
一つの恋という列車が終点に着いて、俺はこれから
新たな恋へ乗り継ぎする
その前に駅弁を買っているんだ!
駅弁を食っ ....
海を目指した割り箸は
川の途中で石にひっかかった
体を縦にしても横にしても
前に進まなかった
石を超えられるほどの水かさもなく
ただその場に押さえつけられた
自分が目指したのは
こんな壁 ....
さよならというやまいを
君と生きよう
ふたりが
気付かない夕暮れを

公園の遊具は
動物の姿で
昨日もそこにあり
明日も

なんてゆるやかなさくらの空

さよならというやまいを ....
             2007/04/02


椎の木林のすぐ傍に
小さな小山がありまして
小さな杉の子育ってた
育って育って大きくなって
美しい御国のためになりますと
 ....
うすももいろの、想いを。

((ざわめくんだ 花としての 行く末
 湖面に映る すがたと映らない 決意と
 花弁のひとつ ひとつが 私を構成し
 世界を 季節をまたごうとする 
 おおきな ....
あの日の夕陽を覚えているかい
部活の帰りに一緒に歩いた川の土手を
手をつなぐのはいつも君の方からで
ぼくは何気ない顔をしていたけれど
いつもしっかり強く握っていたね
土手から見える神社の桜が ....
赤い風船は空に向かって上っていった
高いところから見下ろす風景を見て
ハイな気分になっていった
下から吹き上げる気流が
自分の足をどんどん持ち上げてくれる
もうすぐ雲に届きそうだ
すると雲 ....
 遠くの景色ばかり見る骸骨 人形
 ぺんぺん草が生えた土地にぽつんと一軒だけ立つ 露店と店屋
 この店は主に肉体を無くした魂や影によって賑わっている
 この近くで大きな戦争があった
 大勢の戦 ....
どんよりと低い空に 
ふうっ、と 溜息をもらし
雨を吸った暗いモルタルの壁は
重々しい匂いを滲ませて湿ったまま

窓枠に収められた日々を嘲い
片付いた雑事に安堵を覚えると
たちまち、身体 ....
どこにでもある公園の
どこにでもある家族四人が遊んでいる
けれどもその家族には
家はなかった
それでも着ている服はちゃんとしていたし
髪の毛も長すぎず短すぎず
食べるものも食べている
と ....
夜ごと
小さな星から星へ
色とりどり
おはじき遊びのようでした

きいんと澄みわたった音がして
そのとき
宇宙は大きな円盤でした

まわるまわる輪廻転生
虫から花へ
花から虫 ....
メガネは目が見えなくなってしまった
どこに何があるのかわからない
手探りで記憶と慣れを頼りにしながら
必要なものを手にとるしかなかった
メガネにとって
目の前も頭の中も全てが真っ白だった
 ....
未有花さんのおすすめリスト(6094)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
言葉のままに- ぽえむ君自由詩7*07-4-5
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6P_「短歌2」より_〜塩田より京都へうつる時_昭和三十四年 ...- むさこ短歌16*07-4-4
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ねこどもフィルター- 水中原動 ...自由詩307-4-3
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あぁ- 恋月 ぴ ...自由詩38*07-4-2
冷めた炎- ぽえむ君自由詩4*07-4-2
駅弁を買う- 新守山ダ ...自由詩607-4-2
海を目指した割り箸- ぽえむ君自由詩10*07-4-2
さよならというやまい- umineko自由詩16*07-4-2
噛みつく童話- あおば自由詩14*07-4-2
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盲目なメガネ- ぽえむ君自由詩11*07-3-31

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