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君が唱えた夢のような言葉を
僕は未だに捉えきれないでいる
指先から滴る紅を
君は汚いと笑った
「あなたにはもう微笑まないわ」と
俯きながら君は呟いたけれど
君が一度だって微笑んでくれた ....
僕が行く末を知らずにいた未来を
君は見事に嘲笑って見せた
致死量の毒を飲み込んでも
未だ死ねない僕を君は笑った
「貴方一人が死んだところで
世界は相変わらず寂しいし
相変わらず美し ....
美しいものは全て偽りだ、と
指先の感覚が暗示をかける
諦めたように
優しい痛みなどは
もう、飽きた
望んだだけの悲哀も
苦しさに似せた甘美な夢も
すべて受け入れて
私は大人になった
....