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夏の思い出
台風の帰り道
みんみんを拾いました

踏まれるよりは
木にでも置いてやろうと拾い上げると
意外にもみんみんは力強く暴れて
暴れて飛びついた先が私だったので
服にくっつけたま ....
蠢くものでありたい
食い尽くすものでありたい
這うものでありたい
啄ばまれるものでありたい
花から花へと飛び交うものでありたい
土や水や植物やコンクリのあらゆる表面を
逆さまにも垂直にも歩 ....
ふわりと舞い上がっては
すぐに降り止む四角い雪に包まれ
夢のヤマネ
春までを君のポケットで過ごそう

小屋の中では
幾つもの赤い糸で
あやとり
ハンモック編んで眠る

松葉の夢
 ....
虫の宇宙は水陸空
初夏にはもぬけのからばかり
ヤゴ、せみ、アゲハ、カワゲラ、等々
初めての空を飛ぶために

羽化は専ら月の白夜に
細い触手のカラスウリ
鬼灯点した提灯市と
朝顔だったら ....
雪解け水が湧く頃に
キツネの蕎麦菜を食べに行きます

湿原は今日もしとってて
湿原は今日も青い空

キツネの蕎麦菜をからりと揚げて
天ぷら蕎麦をばいただきましょう

店の名前は玉藻亭 ....
夏至間近
ニョロニョロを蒔くなら用意しないと

あなたのところのJAには
10kg袋がありますか
シロツメクサやレンゲのタネみたいに

おりしも父の日を控えて
裏庭にはオトウサンモドキ ....
生きた化石は大人気だ
ずいぶんと大勢の人が生きた化石好きに見える

古代魚も大人気だ
とにかく深海で/世界の片隅で
ひっそり生き延びてきたイメージがあるらしい

「今」は
いつでも騒が ....
ケルトの白馬のように
ナスカのハチドリたちのように
空を巻き込むように
海と陸とで波が白いよ

空は空で
海と陸とのあわいをも
可笑しく見つめているのだろう
きっと今もいつも

国 ....
いろいろなものに唆かされて
波は
いつも
陸にかけあがりたい

風や月や
海そのものの呼吸に押されて
潮目ごとにかけあがる波

砂浜に描かれる
貝殻やサンゴの帯

波が運べるも ....
仄ぐらい
図書館の書庫で
あまた題名たち灯りなさい

抜け出して来たりしなくていいから
背表紙に身をあずけたまま
そこで瞬きなさい

かつて星々を
幾つもの星座につないだように
ひ ....
かつて一日の始まりが
夜明けでも
日没でも
それはどちらでも良かったのです

かつて夜明けや日没が
一日の始まりでも
終わりでも
それもどちらでも良かったのです

けれども
昼の ....
とけ残り雪のオブジェは
暖かい風の作品だろうか
冷たい風だろうか

理里有楽リリック
心占末々
美しい羅列を求めて
袋小路文が伸びてゆく

晩ご飯は
彼方絶海の山椒魚
ここでは
 ....
ブラジルのミナス・ジェライス州は
さまざまに良質な鉱物の産地として有名ですが
先だって展翅された天使の化石が見つかり
大きな話題を呼びました

地下湖のほとり
エメラルドの晶洞に
一対そ ....
ヒトよ
あなたたちの隣人を覚えていますよ

わたしたちのこと
ときどき
ひらひらしているのを見ていた
かれら

わたしたちも
かれらのこと見ていた

洞窟に
花が摘み取られて
 ....
咳をしても一人
分け入っても一人
つるべとられても一人
海に出ても一人
水枕がばりと一人
落ち散ってうち重なって
雪とけても一人
佐野権太さんの海里さんおすすめリスト(15)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
緑のみんみん- 海里自由詩5*09-12-27
蟲詩- 海里自由詩509-12-25
スノードームの嵐- 海里自由詩109-12-21
短冊と落とし文月/虫宇宙- 海里自由詩209-7-19
砂漠の中の砂時計/キツネの蕎麦菜- 海里自由詩209-6-14
踊るミクロラプトル/ニョロニョロとおとうさんモドキ- 海里自由詩209-6-12
踊るミクロラプトル/トッケイ時計の夜- 海里自由詩209-6-2
砂漠の中の砂時計/海岸前線Ⅰ- 海里自由詩309-4-26
砂漠の中の砂時計/海岸前線Ⅱ- 海里自由詩209-4-26
砂漠の中の砂時計/書架の星座- 海里自由詩209-4-24
色鉛筆のためのパレット/天長地久の長い午後- 海里自由詩109-3-20
88鍵のためのエチュード/街- 海里自由詩209-1-31
展翅された天使の化石標本- 海里自由詩608-12-11
蝶ちょ姫スモールスノウホワイト- 海里自由詩208-12-11
分け入っても一人- 海里自由詩308-8-23

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