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教室の窓際の席でさ
ルーズリーフのページがひらひらめくられて
あの子はそれを器用に切り取って
便箋に書いた“彼が好き”って
夏休み前の放課後
先生に呼び出し食らってね
“君 ....
厚化粧は可愛くないと
男は言った
煙に巻かれたように
ぼんやりと思い出す
白いスプリングコートが
包むのは私一人
妙な孤独感を抱えて
幾分か優しくなった風を吸い込む
単に眠たい ....
例えば、言葉などは必要なくなって
音楽で会話し、時間の流れを数える
例えば、分かり合う必要もなくなって
同じ空気を吸って生きていく
そう、規律正しい鼓動と
少しずつ滅びては
更新されて ....
いつも
手を伸ばす
その、チープさ
あなたは
最新の通信機器を
持ち歩いた
私を愛した
東京、
地を踏む足は
いつもと何も変わりないのに
あなたといると私は小さい
人込みに埋 ....