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信じ切って、二球目も振った
高得点が目の前にあった
地表と肩の高さの空気は
温度においても輝度においても異なっていて
一閃するタイミングを測るヘッドは
重心を回しながら僕の空間の内にあった
....
厚い雲が日中の暑さをまったりと拾い
風が だから冷たい
土手から眺めれば人の築いた塚に灯火は 赤く
「殖えたい」「殖えたい」と
スープみたいなカプセルみたいな螺旋馬鹿が
理知を
貝殻もどき ....
2:1の割合で
加熱は天火
一度きりの濾過
迸る冷たさを
真横から
たおれると
痛いの。
せなかの傷口がひらくの。
胸に火を灯す、だと
まだ暗いので
こう言おう
俺は胸にお前を灯している
お前に灯されている
自分らしく生きようとしましたね?
失格です。
牛肉と生卵は決して口にしない
レジ袋を受け取るとき罪悪感で圧し潰されそうになる
監視カメラのないところを歩きたがらない
「○○する」を「○○しる」と言うことがある
BGMでクラシックが流れてい ....
これで会いに行く理由が出来た。
里親の好きな図書券を紙袋に差し、
緑のつかまっている蒸し暑い細道を辿ろう。
アルバムにふさわしい人生を携え
意気揚々と僕は帰ってきた。
人が減って
電車は軽くなる
「達磨さんが転んだ」
象の鼻をのばしたような
雪原の竜巻
「達磨さんが転んだ」
西の惨事を
引用しないで済ませてごらん
「達磨さんが転んだ」
....
遅れても動いている
本棚の片隅で
分針の反った目覚まし時計が
そう
ねじれていった十余年の月日そのままに
妙齢の、かくれなき頬を前に
筋道を追えるほど
人生は強くない。
明るい時刻に帰れることもあるから
一人暮しは悪くない
許されて 晴れて許された僕は
席を立とうとする冬の空を見上げる
傷めてしまった膝も今日は軽い
人がいなければ人の世はかくも清々しく
帝 ....
短髪の
ジュニアハイスクール・ガールは また
てくてくと日没を切り拓いてゆく
タフでクールなハードボイルド・ウーマンでもある。
車道を挟み
並んで歩く。
心の少年兵よ
きみは今も
新興住宅地の上を翔(かけ)ているのだろうか
月光を浴びながら
忘却に立ち向かっているのだろうか
確かめたくて窓から首を出せば
電柱で立て膝 笑っているはずだ
( ....
何が大事といって
クリスマスの燭光ほど大事なものがあろうか
雪の降る朝
ああ 今日は早く帰らなければ と
背広の襟をピシッと揃える家長の意気込みほどの純情が他にあるだろうか
スリップを覚悟で ....