すべてのおすすめ
梢重なるアーケードにて
グリーンがスパークリング
幹は苔生すブラウニー
抹茶泡立つ粉末に
サクサク砕けざらめ糖
踏み締めてはならぬ足
酔いの帳が辺りを包み
歩く足元サクサクと
サク ....
遠い日の記憶が
いちばん近くでゆらめいています
私たちは いつかきっと そこへ帰って行くのでしょう
もう すでに 始まっていますよ
{注傷ついたココロ=トラウマ}は ....
あしたのことを
考えていました
今が今でしかないことや
過去が過去でしかないことは
そっと忍び来るあしたにくらべれば
ずっと簡単なこと
あしたはいつも単調 そんな貌で
あなたのこ ....
今朝
うぐいすの声をきいた
誰かが
空の窓をあけた
わた雪が
景色の中で降っていました
それが幻だということは
知っていました
幾重もの
ゆらゆら
ただよい降りて
白く、たどりつく
地の上へ
その音が耳 ....
流れついたものが
砂になりながら
岩とこだまを見つめている
鉄の文字 糸の文字
海をつなぐ
むらさきの道
夜の上に呼ばれ
夜の上に呼ばれ
いつのまにかもどり 忘れる ....
恋人を亡くし
自らのこころを立て直そうと
遠い旅先で
免許取得の合宿に入った君は
今日初めてのハンドルを握った
仕事から帰った僕は
君のブログの日記を読む
「ギア ....
いくらむいても
姿一つあらわさぬ
たまねぎみたいな
かみさまなんぞを
しんずることは
()
(())
((()))
((()))
((( 詩 )))
....
ポキリと折れた
砂糖の向日葵
命がないから
元からないから
不死身と思っていたけれど
お日様
失い
折れてしまった
雨で溶けても
もう一度
心の熱に溶けても
もう ....
うんこ
メモ用紙のすみに鉛筆で走り書き
それはただのうんこ
つまらないうんこ
活字のうんこ
活字でうんこ
それはちょっとした事件
活字「うんこ」は読むものの ....
夢のなかの
無口な祖父のように
窓が
そっと近づいてくることがある
いつも同じ景色ばかり見ている
だから
無表情のままで
風のような息をしている
私は窓を見る
いや ....
ぼくの仕事は“クローズ”といって、昼を終わらせる仕事です。
まず、太陽を海の中に眠らせます。
それには時間がかかるので、その間に子守唄をうたいながら星の準備をします。
月は、放っておいて ....
大きくなったらお父さんみたいになりたい
保育園で描いた父の肖像画を掲げて
恥ずかしがりながら言って
グローブみたいな手で撫でてもらって
四角い輪郭
プツプツの髭?
目?が三つ?
....
冬の永く寒い夜
ふと目覚めると
胸の近く
暗がりの辺り
うぶ毛に包まれた
小さくて黒いかたまりの
軽すぎる体重が
かわいらしい
ちょうど昼間に
家の子猫を呼ぶと
飛んで跳ねては ....
降り積もるものの中に
水色を混ぜよう
降り積もるものの中に
水色に混ざろう
白と黒の細かげな象りたちの中に
カラフルなばかりの色たちの中に
降り続けるものたちの中に
水色 ....
浴槽のなかで
泣くと
温まった頬よりもっと
熱いものが滑る
首筋をかすめて鎖骨へ
塩を含んだ水滴が落ちて
水に溶けてゆく
こうしていると
かなしみはまた
薄い皮膚を通 ....
しお きかせてくれ
なみのまにまに
うまれた
しろい
あわつぶのようなしお
なつのうみからあがって
かわいてゆくくろいはだに
いくつも結晶するしお
しお ....
高層ビルが地中に沈むと
私は懐かしい朝を迎える
夕焼けのような朝日を浴びて
新しいはじまりを思う
一番高いビルの辺りから
植物が芽生えやがて木になる
まるで高層ビルのように
その下 ....
遅く迎えた朝に
雲間から覗く空は
アイスブルーの明るさで
粉雪を落としていた
そのひとひらが
頬をすべり
手のひらにとける
捕らわれた夢から
抜け出せないままの体を
目覚めさす冷たさ ....
薬指、首筋、恋人ってことば
みんな印をつけたがる
指輪も、爪跡も、言葉も風化してなくなってくのに
いまだけ
今日だけ
布団でだけ
それでもいいから印をつける
....
飛行機飛んでました。
おっきな木の上に登ってまっかな太陽から逃げて、
飛行機見つけました。
ああまた空襲警報がうーうー鳴るんかな、
ぐるぐる回るそいつを目で追いかけていたら、
ぴかり ....
毛を刈るために羊を飼うことを
今、どのくらいの人が思い出せるだろう
つやつや光る糞の転がる野原
綿が種を抱いてはじけるさまを
今、どのくらいの人が知っているだろう
大きな花と土と肥料の匂 ....
冷凍のバナナがどれだけ硬いのかを
私は知らない
しかし私の儚い希望を
打ち砕くことができるくらいの硬さは
持っていて欲しい
そうでないと冷凍バナナを傷つけてしまうから
(それはあってはなら ....
満月が
飽和してゆく
そっと
するどい涼しさは
船乗りだけの
うろこです
ただ一言でかばわれて
消え入ろうにも
悔やまれて
丸みを帯びた
涙の甘さに
....
診断はうさぎ熱
それも重症
止まらない
君に
大切な友だちに
手をかけるやまい
君は目を閉じて
やり過ごそうとするけれど
ボクのやまいは
それを越える
君を食む
最初 ....
まる二日間 天候不順は続いた
やはり 中央アメリカ出身の雨の神にとり
土浦の風は冷たいらしい
降臨初日はスコールのようなあたたかい雨
翌日は 常陸の産土による巻き返し
食事するファ ....
夜になると
鳥は空を飛ぶことを諦め
自らの隙間を飛ぶ
高い建物の立ち並ぶ様子が
都会、と呼ばれるように
鳥は鳥の言葉で
空を埋めていってしまう
知らないことは罪ではな ....
十六歳だった
終わったあと
ひとつになったんだね、と囁かれ
雑誌の読みすぎだとおもった
このベッドの下に隠れてるなにかかしら、とか
制服がしわしわになっちゃった、とか
私ははじめてで ....
ランダム係数で導き出された値を灰青色の明度に代入すると
コペンハーゲンブルーからグレーまで アフリカ模様を織り上げていった
集めている
草花の歌声を
鳥の時を
空気の鼓動を
水の根を
空の恋を
魚の道のりを
暗やみの夢を
ひたすら
見つけては
集めている
....
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