すべてのおすすめ
平野に拓き敷かれた田園を縫う
屏風状の防風林や団子状の間伐林
赤屋根のサイロや家畜小屋
立ち停まって修めなければいけない
長い時間を内包する風景を
すっ飛ばして疾走する旅行者の
過ちの時速 ....
 
 
橋の上で兄は星を数えていました
すぐ横で私は橋を数えていました
星は数えきれないほどたくさんありました
橋は私たちのいた橋ひとつだけでした
何度数えてもひとつでした
それが兄と私 ....
最近入店した笑顔の素敵な男のひと
洗い方は丁寧なんだけど
細長い指先からほのかにただようタバコのにおい

最初は気のせいかと思ったんだけど
どうやらそうでもないようで
せっかくのシャンプー ....
今はね
ヒトノチカラを
信じてみようと思うの
これまでは違っていたけれど

そうしたら
変わると思うの
この空気の流れも

何かと一緒に
  空色の
  ポリバケツに
  堆積する



  首を
  寝違えた詩人の
  寝違えた詩



  綺麗で
  あくまで綺麗で
  読む気がしないほど綺麗だっ ....
  春の
  壜に
  沈澱した
  メトロノーム



  歌は
  亡い
  右往と左往
  ちくたくたく
おかあさんも
おとうさんも
おばあちゃんも
おじいちゃんも
あたしのこと そうよぶ

どこかのエージェントみたいで
けっこう気にいってるんだ 

そういえば
おかあさんも おばあち ....
<愛>

ふれることで確かめる
かたちをかたちにしない
きのうでも けさでも 一秒前でもなく
いまの呼吸 いまの温度


<読>

記憶が織り込まれた生地を
虫眼鏡でみたり
埃 ....
シルクの手帳
めろんのかほり
明日のあしおと

目を閉じても
まだまだとほく

呂律のまわらぬ
舌の奥
無数の言葉は身を隠す

冷たい空気の中
蝉の鳴き声と戯れ
次を捜す ....
踏み潰されても
踏み躙られても
這い上がる強い心
なにくそめげないぞ

自分のできる事をする
勉強は絶えずして
本を読んで
テレビは見ない!

最高の自分を目指し
最高の演技をす ....
ピアノの音
カスタネットの音
バイオリンの音
波の音

心を癒してくれる。
無心になれる
損得無しに溢れる感情
まだまだ頑張るぞ!

捨てる神あれば
拾う神あり
人を粗末にする ....
涙が一粒ぽろり
最期まで看取りたかった
愛するものを引き離され
人の気持ちを無視された。

多くの人が悲しみ
多くの人が傷つく
また良い事あるよ!
お上には逆らえないからね。

神 ....
人の想いがみえないから
私は詩なんてわからない

風景の中に文字があり
はぁとがみしりと音をたて
言わなくちゃ
と走り出すから

とんと並べ
とんとん並べ
あいうえお
って脳が認 ....
ぽちょん、と
金魚をかたどるように
あなたは時々
ことばを
誤る

けれど
あなたの誤りかたは
どう透かしても虹だから
わたしもいまでは
すっかり晴れ好き


風船みたい ....
{引用=こうして綴るべきものたちは
とめどなく巡りめぐって押し花となる
慌ただしい時の合間に見つけた
ひそやかな灯りを
四季からの贈り物としよう
望むならば
手が届くほど近くに
揺らいだ ....
{画像=080406010521.jpg}

                     光りと闇

               陰と陽は対局でもあり

            xyのよう ....
ウサマビンラーディンが死んだ朝に
ローンバリバリのW400に乗って
あの格好悪い映画みたいに
純白のウェディングドレスを着た君をさらいに行く途中で事故って死ぬ様な
平成初期のドラマよりヌルくて ....
上手に絵を描こうとしても
それが思い通りにならないように

ある夜夢の中で素敵な未来を見てしまったら
現実的な未来を考えることは
遥かに遠い星に辿り着こうとすることに似ている

誰にも約 ....
{ルビ蜻蜓=とんぼ}の眼鏡は言う
「得た、と思ったとたん、うしなっている」
であるから、はなから何ももっちゃいない
少年は、青年になっていた。誰もが年を取る
今は
 ....
まどろみの風下で
アミメキリンの夢を見た

縁側の木漏れ日の
網目をかいくぐって
鯨偶蹄目キリン科の
枝先に腰掛けていた

うたたねの岸辺で
アミメキリンの夢を見た

首を長 ....
 野に咲いていた
 赤い花を
 むしんにむしっていた娘に
 わたしは言った

 かわいそう
 花さん、いたいいたい
 白い花さん、いたいいたい
 赤い花さんも、いたいいたい
 ....
雪がこんこんと降り続いた次の日は
まだ夜が明け切らない早朝から
トラクターのエンジン音が響く
凍てついた大気では
空に昇る煙も、どこか力無い
そんな極寒の中で
現役を引退した男たちが
除 ....
石粉と鉄屑で青い星を飾り立て
束の間の目撃者が自己存在証明を試みる
中でも稀有な人々は、歴史を彩るアクセサリー
人類という動物の思い出に花を添える

誰もが誰かと邂逅する為に生まれて来
誰 ....
たなかさんが
さいている

とおもったら
さくらがちった

さくらがさいたのか
たなかさんがちったのか

ひとにはもはや
わからない
君に好きっていった

公園で好きっていった
自転車を押しながら好きっていった
手をつなぎながら好きっていった
キスしながら好きっていった
キスしなくても好きっていった
太陽のしたで好 ....
暖かくなる。
いつしか温度は赤くなって、
白くなって、

また元に戻る。

くりかえし、くりかえし、
傷を癒し、また傷を負い、痛み、泣き。

亀裂をつくる。
溝をつくる。
 ....
テレビの音が
 ザー
です

うるさいです

私の体というモノはうすい胸です

なんてうるさい

雨の音が
 ザー
です


待ち合わせた場所ではじっと ....
まつ毛が
頬に当たる
頬杖をついて
ぼんやりしてる

お星さま
お星さま
教えてください

お月さま
お月さま
答えてください

私はどうしたいのでしょう?
私はどうなりた ....
待ちぼうけのカフェで
冷めかけた紅茶をもてあそぶ
スプーンのあてどなさ

間延びしたリビングで
戴き物のゼリーをふるわせる
スプーンの退屈

行きつけのファミレスで
カツとカレー ....
「探さないでください」

そんな手紙を残して
君がいなくなってしまったから

僕はちまなこになって探したんだ

押入れ、風呂場、トイレ
良く行くレストラン、レンタルビデオ屋

何処 ....
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