すべてのおすすめ
自分とは違い過ぎるものの考え方や
受けとめ方や立ち振舞い

自分には思いもよらない
大胆不敵や厚顔無恥

ああはなりたくない、だとか
あんな世代と一緒にはされたくない、だとか
 ....
夕日のみえる高台で
ぼくはきみには背を向けない

だれかの家路を
見下ろすぼくには秘密が多い

赤面してもわからないから
夕日にそまる高台は
告白するのに都合がいいけれど
ぼ ....
怪獣がすきだった

一生懸命に敗北へと向かう
その信念がすきだった

破壊される街も
逃げ惑う住民も
どうせフィクションだから
心配には及ばない

それなのに
怪獣の優勢が劣 ....
汗にはにおいが有る
涙にもにおいが有る
汗も涙も
わたしの何かと
よく混ざるのだろう
ときに
錆付いたような
においが鼻につく

陽にあたればにおいがこぼれる
寝息のなかにもに ....
割り切れたなら
気持ちがすっきり

それは事実


だけど
割り切れないことは
気持ちを強くしてくれる

それも事実



割る側を責めたり
許したり

割ら ....
銀河のほとりには
ため息たちが花開いて

湖面は
ゆらめく



つかの間の風のなかに
つかの間の風のそとに
言葉の実る予感、が
色づいて

瞳の奥を波が走る

 ....
産声のなかで
ひとりの娘が母に変わる日は
生命にまつわる大切な記念日
わたしのためには
何にも起きたりしない平凡な日でも
見知らぬ誰かには
たったひとつの日

雑踏のなかの
あり ....
ようやく
二本足で歩きはじめた我が子が
草はらで不意にしゃがみこみ
石ころや小枝を見つめている

あるいは
石ころや小枝のほうから
見つめてきたのだろうか

何かに染まりすぎ ....
しずくの国にも
ささやかながら法はある

しずくの可憐を守るに十分な
慎ましい法がある

しずくの法は
しずくに在らねばわからない
それゆえに
しずくの法は
しずくによって綻び ....
葉は、
いつか散る

かならず散る

その
散る、というさまは
さびしいけれど
寒々しいけれど

散る、という務めは
葉にしか担えない

わたしには、
どんな務めが ....
ひどく熱い台の上で
亡きひとの骨を
拾う

幼い
わたしを
抱き上げてくれただろう
腕をひとつ

もう二度と
わたしを呼ぶことのない
喉をひとつ


かつての命は
 ....
空を
まっすぐに
見上げられたなら
もう、
なにものにも
傷つかないで
羽ばたける

きっと
たやすいことどもは
溢れているはずなのに
たやすくない日々が
溢れていってしま ....
ひょい、と
放り投げた缶コーヒー

疲れた顔した
おまえはつかの間
あわてた顔になる

あわてた顔で
キャッチして

細く、
わらう



おまえの横に
しゃが ....
春から
いちばん遠い季節に
吐息は
ゆれる

遥か
列車の通過の幻想に
疑いもなく
聞き耳
立てて



苦しまぎれの憧憬が
いつかの砂地で
花開く

もう
誰 ....
いたいの、いたいの
とんでいけ

大三角に
ぶつかるくらい

おおぐま、こぐまに
ぶつかるくらい

高く
みごとに
のぼりつめたら
今度は
はげしく
おちてこい
 ....
さいご、には
なれるはずもなかった
いのりの一葉が
身をよせて

そよかぜを織る
やわらかな
うみ



すきま、から
もれる光は重なりあって
ことばのほつれを
受 ....
雨は
嘆きを代弁しない

風は
怒りを
代弁しない

おまえを語れる
他者はない



星は
だれをも照らさない

花は
だれをも誘わない

おまえは
 ....
過度な
やさしさを
憩わせましょう

つかの間のわき見に
我を返しましょう


欠けても月は元にもどる
満ちても潮は引いてゆく


もっとも深い
日向へ赴きましょう
 ....
ほんの、ひと握り

どの
手のひらにも
負えるくらいの

ちいさな
ちいさな
身の丈で

ほんの、ひと握り

ねがいを載せて
せせらぎましょう

いついつまでも

 ....
わたしの指が
風にふれる、と
ふたたびページが
繰られます

偶然に
呼び起こされるまで
目ざめることの
なかった物語
でも、

待つことを
つづけてくれた
約束たち ....
あやうげな尖塔

さびしさの鼓舞

きらびやかなのは、包囲の目

負よ、閉じなさい

無が緩やかに解かれてゆくまで
空いた
椅子の上には
ゆうぐれが降っていて

絵描きになれない風たちは
せめてもの代わりに
言葉を混ぜて
去っていく


取り残された場所に
おそらく施錠は
必要ない
 ....
ぽちょん、と
金魚をかたどるように
あなたは時々
ことばを
誤る

けれど
あなたの誤りかたは
どう透かしても虹だから
わたしもいまでは
すっかり晴れ好き


風船みたい ....
カラスアゲハの
遠慮がちな青みかたが
なんともいえず爽快だったから
ぼくは急いで
シャツを脱ぎ捨てた
もしかしたら肩甲骨あたりに
あるんじゃないかと思って
見落としてきた空への切 ....
ひとは
潮の途中に
なにを聴くというのだろう

聴くという言葉は
はなはだ都合がよくて
かげかたちが整えば
それは素敵な
嘘になる

耳を聴く耳は
どこにあるだろうか
問う ....
指のさき
雪がひとひら、消えました

わたしの熱を、あら熱を
かくまうように
消えました

うなずくべきことなど
何もないけれど、
わたしは確かに
うなずきました

す ....
 演台に
 原稿用紙を広げ
 子どもたちは声の限りに叫ぶ


「笑顔の
あふれる町にしませんか」


「あなたの近くに
寂しがっている人や
弱っている人はいませんか」
 ....
この世にひょい、と
生まれたわたしを
どう思おうと
わたしの自由

どう思われても
わたしは自由

つまりは
すべて、予定のとおり

未定という名が
いついつまでも
 ....
 満月が
 飽和してゆく


そっと
するどい涼しさは
船乗りだけの
うろこです

ただ一言でかばわれて
消え入ろうにも
悔やまれて

丸みを帯びた
涙の甘さに
 ....
寒冷に順応できず
やがて
命を奪われかけて
それゆえ
灼熱


灰と 火柱と 黒煙と


好き好んで
化身となったわけでは無いのに

ただ
寒さに耐えられず
ただ
冷た ....
るるりらさんの千波 一也さんおすすめリスト(30)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
レンタルしてもいいですか- 千波 一 ...自由詩316-5-21
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しずくの国- 千波 一 ...自由詩514-6-27
散る葉- 千波 一 ...自由詩613-3-30
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千年樹- 千波 一 ...自由詩713-2-13
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