すべてのおすすめ
(S(HE))
光について語ろうとして
君について語ってしまうわたしを
どうか許してください
闇の中を歩くのは怖い
すくんでしまう足を
立ち止まる背中を
導いてくれる光
君はやっぱり光なんだ
....
サンタクロースの
魔法がとけるころ
子供は無邪気な子供でなくなり
世界のファンタジーは
魔法使いになれなかった
大人が作っているものだと知る
ネズミーランド
幼いキミは
ディズニー ....
I wish my wish I wish my wish
宗教や人種の違いで 人々が争い血を流さないように
I wish my wish I wish my wish
幼い子供たちが ....
大海原は苦手だ
小さな滝壺を庭にしてひっそり暮らした
時々、「見晴らし岩」に座り、遠くを眺めた。
渡り鳥のような大空は苦手だ
見捨てられた小さな神社が裏庭だった
時々、「千年杉」の枝から ....
積もった雪が奏でる
静寂の夜の世界
凍えた闇を彩る幾億の星に
惹かれ、誘われ
輝く鼓動
真冬の空に駆け抜ける
吐く息は今
月の明かりに反射して
銀色に煌めいて
....
水を掬いましょう
ただひとつの命も救えないのなら
水を掬いましょう
掬って
飲みましょう
ただひとつの命も救えないのなら
せめて
この命だけは救いましょう
なにくそと
....
よくばりになると
しあわせは逃げていく
くらべると
しあわせは逃げていく
おいかけると
しあわせは逃げていく
手の届かない
遠いところへ
逃げていってしまったと
思っていたら
....
どうしても言い出せずに
降り積もってしまった言葉の灰を
掻き出す術もないまま
人気も疎らな遊歩道をそぞろ歩く
いつまでも辿り着けずに
色を失くした街を漂う吐息の白を
飲み込む術もな ....
生きる権利がある国では
生きる義務が存在しない
生きる義務のある国では
死ぬ義務も存在する
生きる術を持たぬ者だけが
生きる意味を知っている
その金曜日の午後
いつものように黄色いスクールバスから降りてきた
娘達の笑顔を確認してから
思い切り抱き締める
「ねえ、ねえ、今日学校でこれを描いたんだよ」
私の腕を振り切る勢いで バックパ ....
ひらがな、が落ちてくるように
迷いながら雪が降ってくる
日本にちりぢりになった
あ、い
どれだけのあいの組み合わせが
あるのだろう
やがて
あ、と、い、は
溶け合って境界線をなくす ....
僕の時間の砂が
指の隙間から零(こぼ)れ落ちる
さらさらさらさらと
零(こぼ)れ落ちる。
そのまま風に吹かれて
失われてゆく
砂の想い出
人生の終わりまで
掴(つか)んでいたい ....
だって夢に出てきたのだから仕方ないじゃない
まさか個人の夢にまでイチャモンをつける奴もいないだろう
で、そいつがさぁ。人間みたく二本足で走って
夜の街をぶらつくオイラの方へと身体を揺すりながら向 ....
お母さんに
手紙を書いていたの
泣きながら
眠ってしまったの
おねむりなさい
おねむりなさい
深く優しく安らかに
君の夢の中で ....
だらりと垂れ下がった両足の
Sさんが住む団地のドアを
「おはようございます」と開けてから
僕と同僚で、車椅子の前後を支え
(重たい・・・)と心に呟きつつ
がたん、がたん、と階段を下 ....
かなしみを知る人の瞳に
映る光は
美しい矢を描く
夜を知る人の瞳に
映る光を
星と呼ぶ
いつか必ずなくなるさだめの
命もまた
美しい矢を描くだろう
天涯のあちらこちらに
美 ....
今日も待ち針を刺す
心の縁に
ずれないように
歪まないように
一針一針
ゆっくりと
ただまっすぐに縫いたいだけ
私の心の裏側に
注意深く
ちくりちくりと
針を刺す
明日は真っ直ぐ ....
愛…!
憎しみ…!
銃声…!
和解…!
私の心を人類に投じて
かすかに聞こえてきた幾多の叫び
人間とはこんなにも弱くもろい{ルビ生命=いのち}
一瞬の連続を生き続ける存在
....
汚い子供は生みたくない
私のせいで笑われちゃうから
綺麗な子供は生みたくない
自分の子供じゃないみたいだから
普通の子供は生みたくない
なんでかって?
よその子と一緒にしないでおく ....
娘は
今日も一日家にいた
年を取るのは嫌だ嫌だと言いながら
母親は水ぶくれの手で
何種類ものクリームを塗ったくっている
客の食べ残しを載せた皿を今日も洗う為
にせ鰐皮のバッグは椅子の上
....
詩人だから汚れ仕事は
しなくていい
美しいものを
美しいと言えばいい
醜いものを
醜いと言えばいい
それをどうすればいいかなど
考えなくてもいい
詩人は花のようなものだ
ただ咲いてい ....
伏せた老犬の
足元に転がった小石に
降り注ぐ
オリオンのきらめき
夕暮れの夢の中で
艶めく毛並みを揺らし
撃ち落とされた雉の
芳しい血の香りを追う
狩りは終わった、と
....
封筒の右端に犬小屋を建てました。
赤いペンキで塗りました。
そこで手紙を書きました。
とても短い鉛筆で。
さいしょに友達の名前を書きました。
つぎに夜のあいさつをしました。
あたらしい ....
靴底を裏返してみる
均等に減っている
癖のない人が
うらやましい
愛用すればするほど
そこに紛れもない自分の足跡が刻まれる
靴底なんてどうでもいいぢぁありませぬか
それでもうらやんで ....
シュウシュウとやさしげな音がして
白い息
スチームアイロンにしわをのばされて
白いシャツ
出来立てみたいに ほんのりあたたかい
いくども
生まれ変われる
そんなことが幻想だと
わか ....
「吐きたかったら 吐いちゃった方がいいよ。
その方が気分が良くなるからね。
吐くと 体の中の悪いものが一緒に出るんだよ。
だから吐いた方がいいんだよ。
そう、上手に吐けたね!
偉い、偉い ....
ふいに足を止めた、夕暮れの帰り道。
畑の道の傍らに、夕陽のあかねに染まる
とうもろこしの草々は、きれいに整列して
緑の背筋をまっすぐ伸ばし
両腕の葉をひろげながら
顔を揃えてに ....
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このあいらしい生き物
何をわたくしに問うか
謎が深まるであります
己の寿命を最大に使い
命とは?を訴えるのか
答えを要求 ....
離れてゆく船尾から
手を振るあなた
晴れやかな光射す午後に
まっ白な服を着て
握りしめた写真に火を付ける
二度とあなたの哀しいいのちを
逆に引くことが出来ないように、
灰 ....
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