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パソコンに向って
キーボードを打っていたら
ブ~~~ン
という音が聴こえてきた
蚊か?
気づいた時にはもう遅い
手と足と三ヶ所 刺された後だった
痒い 痒いと掻きむしりながら
蚊の気配 ....
中学生の頃のよう
なんとも言えぬ息苦しさに耐えてます
あの頃もてんかん発作に怯え
呼吸のしかたが分からなくなりました
あれから十年以上たったのに
今はがんが怖くなりました
いいえ、ずっと怖 ....
テコテコ歩く犬
テコテコ歩く祖母
織姫と彦星を横目に
犬のうんちは持ち帰る
太陽が西の地平に傾き
雲の切れ間から橙の光の一筋を放つとき
それはわたしの心を
深い余韻を以て響き照らす
わたしの魂は
追いかけても追いかけても届かない懐かしさと憧れに溢れ震え
永 ....
生きている僕達は時に包まれ
昨日今日明日を生きられる
死ねば時はなくなり
何が僕達を包んでくれる?
四季の巡り会わせに机上の万年筆は時を刻む。
古びたノートから溢れてくる言葉達は
オルゴールの音色と共に空間に放たれる。
胸躍らせた他人の言葉に思い出が宿る。
雨に濡れた紫陽花 ....
活火山の麓の村より我が半身 便りを寄越す。
初夏の訪れより早く来るが良いですよ。
ヴァイオリンのたなびく村はここです。
フレームに収まらない風景はここです。
屋根裏でチェロを ....
ホットする引出し
3時に引出し
お菓子を引出し
ホットする
夢の引出し
6時に引出し
鞄を引出し
夢が膨らむ引出し
ホットして癒される
心のビタミ ....
言葉はなぜあなたにつたわるのだろう
あなたの脳内で維持されている
概念に呼応する音声あるいは文字列を
話し手と聞き手が相互にいれかわりながら
違和もさしてなく理解できる不思議
中国の ....
海が広がっている
どこまでも
広がっている
ゆっくりと
波立ちながら
幾つもの筋を刻み
奥まっていくその生動
水平線に凝縮する濃紺を
雨空の灰白に際立たせ
のたりのったり
....
引いてダメなら押せ
押してダメなら引け
それでもダメなら持ち上げろ
そうすれば道は開く
プラセボ効果なく弱冷車は弱冷車
袋開けたばかりのポテチが湿っている
雨止まずマッチ箱の家
祈り続けよう
私が人間性を取り戻すまで
祈り続けよう
私が歓喜を取り戻すまで
今言葉は意味の枠を超え
蒼い虚空へと翔び立つ
私の害を超え
私の憎しみを超え
私の苦しみを超え
人間性は ....
双子だった祖母方のまたいとこはすこし胸が大きい
潤んだ神秘的な瞳は深くて
同い年なのに
大人に見える
意味深な暗号のように念仏がくりかえされるなか
むかし いっしょに あそんだはず ....
水のない駅でした
蝉の音がしました
産まれた日もあやふやなままに
服の端が揺れて
私たちは何か話をしました
並んでいました
指を伸ばせば届きそうなほど
影になるとすべ ....
AVの延滞料で救えた命がある
語尾にニャをつけて元嫁
――卵がない!
よりによって
妻が亡くなってから
最初の息子の誕生日
わたしは初めてオムライスを作った
息子の大好物
記憶の中の見よう見まねで
決していい出来ではなかった ....
お腹から卵を一つ取り出して 私は一つの「し」をつくる
月に向かって 卵を放り投げておくと
月は空で泪目になるころ 「し」をこぼす
私は卵を産むために 屋根裏部屋で猫とじゃれ合い
卵を夜 ....
わたしの苦しみは
わたしの苦しみ
あなたには体験できない
あなたの苦しみは
あなたの苦しみ
わたしには体験できない
この世界の美しさは
この世界という美しさ
わたし達は体験でき ....
言葉がズレてしまった
君が君でなくなった
もうあの時とは違うのさ
君の背中が違って見えて
それはまぁ、そうか
それはまぁ、仕方が無いか
そう思うんだけど
寂しさはやっぱりあって
受 ....
引いては寄せる
寄せては引く
死んでは生きる
生きては死ぬ
■■■
産まれて生きて
事象を体験し
引いては寄せる
寄せては引く
響いては消える
消えては響く
繋がり切れる ....
朝夕と寒さの残る白樺湖のほとりの美術館で娘と戯れる。
初めて間近に見る大きな影絵は色鮮やかに娘の眼前に聳え立つ。
後往く月この戯れが続くのだろう。
残された日々はあまりにも短く感じる ....
街角の雑貨店に流れるオルゴールの音色が心地よい。
店番をしている若い雌猫のカフェオーレのような顔もまた楽しい。
店の扉を押し開けてのっそりと入ってくる常連の猫は
手入れの行き届いたひ ....
今日は素敵な漫画を読んだよ
新たな出会いが私を幸福にさせる
この世界の誰かが 言葉を 絵を 物語を 紡いでくれる
その事実がとても愛おしい
生けるものはみな空の下
動物も花も人も
色や形は違っても
みんなおなじ
目には見えないけれど
喜びも悲しみも争いも平和も
いいことやいやなことも
みんなおなじ空の下
だから仲良くしよう
まだ 目覚めていない
血液のせせらぎを聞いている
群青の影が台所を滑り
頭の中 雀が何か啄んだ
フライパンに火を入れる
蓮の花が開くように
わたしは呼び覚ます
朝はひとつの卵から生ま ....
自然にできたグループに分かれて
植民地時代のボストンの街並みを色画用紙で再現している
春陽に包まれた5年生の教室
その穏やかな空間に一瞬そよ風が吹いて
支援クラスに行っていた娘がひらりと入 ....
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