すべてのおすすめ
あなたの姿が網膜に結像するまえに
スペースキーを押して
戻って
あなたに出会うまえに
....
夕べに
生まれた
小さな泡が
今日に
命の鼓動を始め
明日に
いつつの指を得て泳ぐ
空に
生まれた
小さな塵が
今日に
光の鼓動を始め
明日に
いつつの指を得て泳ぐ
....
「助けて」
トントン。
トントン。
助けてください
助けてください
お母さんがまだ帰ってこないんです
助けてください
助けてくださ ....
光に溶ける音を見ても
空と虫との会話を聴いても
鉛を持つもの
言葉を持つもの
神を発明したもののように
誰にも信じてもらえぬもの
....
けして知ろうとしないものよ
あなたの代わりにわたしが知ろう
わたしがいったいどこに在るのか
それすら未だに知らぬわたしが
....
筆先を紙上に置く
まだ、なにも見たことのない
目のことを思う。
インクがにじみ
黒点が生まれる。
筆先を右に移動させる
まだ、なにも聞いたことのない
耳のことを思う。
ふたつの黒点 ....
上半身はだかの子が
全身でじてんしゃをこいでいる
大きなじてんしゃのおかあさんの後ろを
ちいさなじてんしゃでついてゆく
まるくなって
前だけをきっとみて
回転する足が
うごくうごくうごく ....
「秋のワイン」
木の若芽
ぶどうの木に宇宙が実っている
一粒一粒の小宇宙の魂が
ほろ苦く ほの甘く かすかにすっぱい
この味こそ宇宙の味わいだ
だが宇宙の香りにつ ....
「つばめ」
木の若芽
雲の流れる川が少し明るんだ正午
雨がすむその奥から小さな点があらわれ近づいてくる
あれぞ 勇気の鳥 つばめは
雨ぎらう空をみごとな滑空 また上昇 ....
あなたはその(目)を視たことがあるか?
私はその(目)を視たことがあるか?
ほんとうの(目)はいつも
鳥の羽ばたく虚空から
世界の物語を眺めている
私はあなたを視たことがあろ ....
純粋だけでは生きていけない
人間関係が上手くないと
生き残れない。
愛がないと生き残れない。
短気は損気
カッと来る感情を押さえ
苦しんでいる人を助ける。
はぐらかす事も必要
....
巨大な扇風機をもってしても
私のなにもかわらずに
ぐるぐるとかきまぜられるだけのようです
この扇風機は私がもってきた
うまれたときからずっとずっと
かわれかわれと願いながら
この道 目 ....
ひとりで仰げば尚更に
山野の月はきれいです
涙は
雲居をわたる舟
契りは
雲居をてらす舟
言葉が透ける霧の夜は
山野の月がきれいです
あまねく水面は
古巣です ....
友は楽しみをくれる。
元気もくれる。
必要にもしてくれ、相談にも乗ってくれる。
そして、真実(ほんとうのこと)も言って励ましてくれる。
友とは、
30代まえ血の繋がりのあ ....
書きたかった
ずっときみのことが
心臓が血液を押し上げるように
月が魚を狂わせるように
まるで澄まし顔の
未開の詩よ
ことばの装いと枷とはわたしのもの
やがて旅人でしかい ....
もうじき終わるこの日差し
そうとも知らず夏はジリジリと
あの日のウチらのように
清らかな川の水に足を浸していると
冷たくて気持ちいい
足の先に触れる石の声が
沁みこんできて
生まれ変わっていくようで
何も考えずに
河原に転がる大きな石となって
....
しゃべりたくなければ
口をとじていればいい
(・・・・・・・・・・・・・・・ぷはっ)
しゃべりたくなければ
口をとじていればいい
息はしてもいいから
( ....
無邪気であり
かつ残酷でもある少年は
少女にはわからない遊びに夢中になったりする
原始の森から続く通過儀礼のように
せみとり くわがた かぶと虫
昆虫標本
はばたくために作られた軽い羽 ....
何時間たっただろう
真夜中に ふと目覚めては
姿の見えない沈黙と会話する
自分の居場所
あるはずなのに
それを探そうとはしない
孤独が運命なら 受け入れよう
もうしんでしまっていいです
今夜でおわります
そうおもって眠った夕べ
今朝もいかされた
再生するためにあたしは
こんな儀式を必要とします
ねむることって不思議で
今日と一緒に ....
2階の窓の下から
ざあっざあっと
枯葉を掃く音が聞こえる
朝になると
向かいの家のおじいさんが
箒ではく音だ
日々の雑念というゴミが
すぐに溜まる僕の心も
あのおじい ....
わたしの中に
ひとりの処女がいる
わたしが生まれる前の
まっさらな記憶の目が
前を見る
そうして素朴な場面は
いくつもの不思議を
身ごもるだろう
生まれる前と ....
のどかな黄色いひかりに
白い雲がぱっぱっぱっと
目印のように浮かんでいます
ひかりの圧が緩んでいます
ぼくは指を震わせながら
考えたことを打っています
夏が逝き ....
冬の朝
ランドセルを背負う前に
背中にしんぶんしをおふくろが入れてくれた
と夫が言う
ホカロンなどなかった時代
結構あったかかったんだな、これが
しんぶんしはあったかいのか
....
笑顔には、力がある
元気がない人に笑顔で話しかけると
笑顔になる
笑顔はスッゴい力がある
どんなに落ち込んでいる人に笑顔をみせると
ちょっと元気になったりする
だから、 ....
空はいつも私たちをみてる
空はどこにでもある遠くにいる人と繋いでくれる
空は世界中を繋いでいる
今夜も蒼い月に導かれ
夜の世界に飛び込む
昼間とは違った空間
物静かで、そして不安で
ただ蒼い月が導いてくれる
知らない世界
魔法使いがやってきた
蒼い月が昇 ....
「待って」
木の若芽
わたしを飛ばせて 星まで
夜空あおいで 目指す
なのにあなたは駆けて行ってしまう
わたしは回る
空を仰ぎながら
右にも左にも 前 ....
熱風が頬を刺す
まだ汗は出ない
背骨が前傾する
まだ息は普通だ
悲しいことを探している
楽しい約束を探している
実現することを
月の満ち欠けを
朝日が昇 ....
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