すべてのおすすめ
化粧箱や封筒の
中には宝石があるものだと
女の子はそれくらい知っている
馬の形をした雲を追いかけて
知らない道を行くと
その細道の先には橋が続いて
途中、別れの言葉を思い出して
しゃくり ....
僕は、プラス思考とか言うものが嫌いだ
まるでおざなりの返事のように
前を向こうと言う人を
僕はきらいだ
前を向くという事は
後ろを背負う事なのに
臭い消しの香水みたいに
愛や ....
二十歳になったばかり
一方的な失恋の末
浪人時代の
受験戦争に嫌気がさして
Cigaretteを吸い始めた
カリブ諸島原産のCigaretteは
大航海時代にコロンブスが
率いるアメ ....
煤けた屋根裏部屋でまだ見ぬ宝物を探すような胸の高鳴りを感じる。
僕はトム・ソーヤであり、私は赤毛のアンであった。
一方に父方の威厳を、また一方に母方の愛情を持つ感覚。
目に見えないものを見、聴こ ....
自分探しは冥土でする
非力な腕を月に掲げて
一つ笑って眠りにつきましょう 明日には 違う世界にたたずんでいることを祈りつつ
一言言うたびに 空気が研ぎ澄まされて
一つの疑問を空に投げかけるたびに 一つの命が生まれ ....
恋はいつも絶望的
羽もひろげてないからしぼんでる
もし救いがあるのだったら今ここで助けてくれないか
手枕に 戯れ
昨日の月
身体は冷えても浮かび上がる
恋のガラス窓 いつも曇ってる
映る ....
お昼休みの中庭に
理科部の男子が
窓から放したハムスター
クローバーをむしゃむしゃ食べた
タンポポも食べるよって
誰かがいった
ストローみたいな茎のはじから
食べていって
....
人は言うだろう
「生きる理由がないから死ぬのだ」
では、私は言う
「生きる理由がないから生きるのだ」
おそらく、どちらも正しいのかもしれない だが
この世界で問題 ....
口裂け女の胸を揉んで逃げた
消えてしまいたい と
わたしの心は嘘をつく。
死んでしまいたい と
わたしの表象に刻みつける。
心はわたしに嘘をつく
世界はわたしに嘘をつかない。
わたしの四肢が 動きを求める ....
わずかに赤を含んだ
初秋のねこじゃらしが
風にそよぐ
そよがれて
よみがえってくる
植物ではなくて
あいつらのしっぽだった記憶が
猫が
ねこじゃらしの横を
素通りできないわけは
....
履歴書にはポジティブシンキングと書いた
闇に揺らめく蝋燭の火をじっとみつめて
僕は問う
――どうすれば夢は叶う?
ふいに背後を行き過ぎる謎の影は
声無き声で囁いた
――その階段を一つずつ上るのみさ
....
言葉なんて要らない
あんなにも人を動かす言葉なんて要らない
街のさびれた一角の
小さな自転車屋の店内で
カンカン音を立てながら工具で自転車を直す
あのおじさんの鋭い技術が欲しい
....
合わされない眼がある
オレもはずから、おまえもブラはずせよ
言葉って、抱きしめられない
口づけたり、切りつけたりできない
だけど、君に会いたい
針先ほどの穴に
空が吸い込まれていく
風も太陽も巻き込んで
言葉って、食べられない
....
肖像画の視線にパリの焦燥と倦怠を感じる。
日々の疲れが重くのしかかるように絵画の中の瞼がその眼光を弱めてゆく。
彼女の視線の先に映っているであろう私の顔はいつしか歪み、
誰に語る訳でもなしに ....
ふと箸を落としてしまい
屈みこむと、床に米粒が続いていて
点々と拾いながら進んでいく
客間へ、座敷へ、縁側へ
いつしか古い蔵の脇を通り
門から出て、人通りの少ない裏道のほうへ
白く輝く米粒 ....
わたしの母は詩をかいていた。
いつもテーブルの上に無造作に置いて
あったのでたまによんでは見たけれど
それはよくわからないものであったよ
うに記憶している。そもそも小学生の
わたしにはよ ....
一筆書きで行けるとこまで行くつもりの眼をしている
紙の鎖の端をにぎって
妹も姉もいないところで
父と母が編んだ赤い塔をゆく
らせん階段はきらいだ
古い日々を思いださせ
とにかく青い
ノ・ヴァ、きみが秋晴れだったころ
ぼくが立派な牡鹿 ....
本日は
絶好の洗濯日和
見上げる雲は
穏やかな光に浸されて
へたくそな君のハミングが
靴下とシャツの森で揺れる
色とりどりの洗濯バサミが
タオルと枕カバーの ....
心臓が動いている
シャツの上からも
鼓動が伝わる
血が動いている
身体中に回っている
エネルギーを吸収する
毒を吸収する
肘の裏も
指の間までも
皮膚が呼吸している
毛が逆立つ ....
彼女が突然
夜食にゆで卵を食べたいと云って
卵をふたつゆでた。
寝そべって
二人でひとつずつ食べながら、
話をする。
彼女には卵の黄身になってくれたら
僕は白身になって君を包みたいと ....
最前列に磔刑宛ら固定され
急な坂をゆっくりと上って行く
頂上に何が待ち受けているかは分っている
(何故こんな日に雨が降るのか) から
(何故雨の日にこんなことをするのか)
思いを行き来する疑 ....
ボケにツッコめない関西人でいる
黒ヤギさんが食券を食べてしもたんや
(ボクめせん)
ギラギラあつい太陽さんは
ひとりぼっちでも
へっちゃら
いつもついてくるお月さんは
ひとりぼっちでも
へっちゃら
ものほしにぶら下がってるミノムシさん ....
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