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目覚めたばかりの女王は
お腹が空いてふらふらで
とっても孤独なのだけれど
休んでいる暇はない

誰の手も借りず
せっせと巣を作る
部屋数は十あまり
最初はそれでいい

時は春 咲き ....
息を飲んで見つめているけど
なかなか進まない
はっきりしない黒い模様をつけた蛹から
ゆっくりゆっくり出てくる

鮮やかな黄色の甲は
蛹から出てくるにつれ
色を濃くしてゆく
でもまだまだ ....
雨が降りそで降らない
日曜の午後は
ポテトチップ食べながら
録画しといたホラー映画を観る

夜は自然薯を擦って
遠州流に鯖と味噌で味付けて
あったかいごはんと
新鮮なまぐろと一緒にいた ....
何も降ってこない
そろそろ雨がたんまり降るのでも
たまには雪がちょっぴり降るのでも
きっとありがたいのに何もない

何が降っても文句言わない
カエルでもオタマジャクシでも
小魚でも肉のか ....
蛇が布団の上で死んでいる。いつから死んでいたのか知らない。腐ってはいないが干からび始めている。とても大きな蝿が一匹ぶんぶんと飛んでいる。開け放しの窓から風が激しくて臭いを感じることができない。反故紙が .... 日差しの刃に斬られ
だらしなく溶けてゆくかき氷の
まだ冷たいスプーンをなめながら
またひとつ星がおちたのに気づく

小豆とぎと河童と
座敷わらしとあと誰だっけ
訃報を連絡するために
黴 ....
火を盗ってきたから
ここで炎が燃えているのだと
プロメーテウスは言うのだけれど
プロメーテウスはおバカさんだから
火から離れて星を見ている

もちろん星はたいてい火なのだけれど
そうじゃ ....
わたくしの心にだって情念の火くらいはありますのよと
微笑んで密集した蕪を抜く
抜いても抜いても蕪は密集していて
今日も明日もあさっても蕪の抜き菜がおかずですねと
やっぱり微笑んで蕪を抜く
微 ....
白い波に足をひたして
海に走り込もうとするこどもをつかまえる

波に洗われる砂のうえ
何かの記念の石碑みたいに
ぽつんと残される丸い石

背の立たない輝く水に浮かび
ようやく息を継ぎな ....
ひとり、は飛べる。
ひとり、は鳥だから。
ふたり、は飛べない。

雨のなかに手を伸ばすと雨姫の声が聴こえる、
きゃっきゃと笑いながら、
誰かをダンスに誘っている。
眠ったままのこどもが浮 ....
一杯のお茶と読みさしの本と
夫と娘の寝息と膝のうえの一匹の猫
それが私には相応なものなのだと
私は知っていたしまた満足もしておりました
そんなとき
それは私の額に堕ちてきたのです

 ....
無限大をよこちょにかぶって
生真面目な顔して散薬を調合する
あるいは坩堝をかきまわす
半分だけ金に変わった銅貨が
あなたの夢想を具現する

それが真実の科学の結婚で
あなたの欲するも ....
虫とはなんぞやという定義からはじめたら
いくら秋の夜が長くても朝が来てしまう
かといって
わたしもあなたも虫のようなものである
地球からみたらダニがたかっているようなもんだ
と知ったふうなこ ....
伊栖摩への道?
あそこは友だちがいるから行ったことはあるけど。
地元民に聞くのがいちばんよ。
地元で聞いたらルートがややこしすぎたって?
ややこしいルートが正解なの。
近道しようとするとかえ ....
ただのみきやさんの佐々宝砂さんおすすめリスト(14)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
アシナガバチ(百蟲譜52)- 佐々宝砂自由詩325-3-26
ナナホシテントウ(百蟲譜51)- 佐々宝砂自由詩5*25-3-25
どうして詩なんか書いてしまうんだろう【きょうのソネット】- 佐々宝砂自由詩525-1-12
降ってこい【きょうのソネット】- 佐々宝砂自由詩324-11-30
- 佐々宝砂自由詩11*24-5-27
失う夏のソネット- 佐々宝砂自由詩6*23-7-28
プロメーテウスのおバカさん- 佐々宝砂自由詩7*18-2-17
蕪の葉- 佐々宝砂自由詩516-11-15
遊泳禁止区域- 佐々宝砂自由詩10*16-6-14
ひとり- 佐々宝砂自由詩315-6-15
Another_Kiss- 佐々宝砂自由詩8*15-1-3
タロットカードのいちまいめ- 佐々宝砂自由詩3*14-12-12
虫の定義- 佐々宝砂自由詩6*14-9-15
ここ、通れます- 佐々宝砂自由詩214-2-16

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