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ジェロニモは古い雑居ビルの二階にいる
逆立てた金髪の根元半分が黒い
豪壮なプリンあたまの
ぶざまに鼻の長いこの青年は
いつもどんより倦み疲れた顔で
ほぼ毎日同じ電車でプラットフォームに吐き出 ....
都知事になった猪瀬さん
私には、なってしまった感が強い猪瀬さん
まだ政治家の顔じゃないですねー
いやに腫れぼったくて
時々ジン中毒みたいに鼻だけ紅く
ただただお疲れのご様子

アタマいい ....
一九七〇年八月
母は二十何年かぶりの帰省を決行した
復帰前の沖縄
前回は渡航制限とフトコロ事情で
密航とはいえ鼻息荒いものだった
東京で贅沢させてやるとたぶらかし
花もはじらう妹二人に掃除 ....
 {引用=松田聖子との同時代はもはや左腕の種痘痕のみである。
                     哲学者 猿田川愕膳}
  具足の季節
          作詞:三浦徳子
        ....
[妖怪(尻)べった]
  肥大臀部を横向きにした姿の妖怪。
  戸建の階段のカーブや集合住宅の脱衣所などに潜んでいる。
  これを見ると妻に萎えてしまうようになる。

[妖怪ココゾ]
   ....
春の風は遠くから来ます
夏の風は遠くへ行きます
あこがれ、とは違う
何処か知らない所へと
私を誘います

秋の風は通り抜けます
冬の風は通り過ぎます
喪失を知らしめ
懐かしい者どもと ....
フランダースの大
{引用=戦後の東京を舞台に繰り広げられる青春冒険小説。深谷浅蔵作。}
(あらすじ) 
 新制中学3年生の{ルビ大=マサル}は、国鉄総裁が轢断死体で見つかるほど自由な世の中になっ ....
雨がたくさん降って来て
空も窓も塞いでしまうから
わたし達
砂漠の夢を見ていましょうよ 
と女は言い
男と一緒に目を閉じます

でも、雨の音がするね
男が言いました
わたしはもう流砂 ....
お父さんの部屋は半分おなんどで
机の横にさびたバス停がありました
お父さんが3年前
会社の近くのがらくた市で買って来ました

私と妹は大喜びしました
お母さんは
「何考えてるのよ、こんな ....
むかしむかしある所に
哀れなおんながありました
たいへん貧しく生まれたので
おんなは
人に何かをもらうことしか
考えませんでした
自分は哀れな身の上なので
情けをかけてもらうという心得で ....
{引用=進歩は昔話を撲滅する}
 あんたの事は食わしちゃる
 あたしが部屋で何しとるかは
 詮索せんといて
 覗きでもしたら出て行くきね

女房のオツーはそう言って襖を閉め
日がな何事か ....
 おせちは動物性タンパク質の祭典である。
 それが昔はいかに御馳走だったかを偲ばせる、魚介・魚卵、獣肉・鶏卵
フェスティバル。肉食過多の欧米人もこれほどのヴァリエーションは食卓
に盛らないだろう ....
青い空を切り取って
それも丘に埋めたのだ
まるでお前の目のような
きれいに澄んだ青空を
果てなく自由な青空を
閉じたお前の目の為に

春が来れば
硬くお前の口一杯に
詰まった土も温も ....
さかんに水が降りますね
明日に蓋でもするように
おびただしく注いでおります

地面の下はどうなっているだろう
私はこんな時決まって
泥濘に埋もれた兵士の白骨を連想します
それから恐竜の化 ....
まるちん・るったー
ヴィッテンベルクで思索の散策中
村の娘をやっちゃった
長いおくれ毛、まあるいお尻
めくれ上がった唇が
まるちん・るったー 
そそったと

まるちん・るったー
女子 ....
橋の下市長は
公務員の真皮着色は「そぐわない」と主張する
否、彼の公務員という概念に「フィットしない人体の様態」
という意味だろう
が?
公務員の皮膚に公共性はあるのか。

刺青をするよ ....
 齟齬の由来

影はいつも
動く舗道の上
坂もスルスル
ずるいね
こっちは歩いているのに
考える人はこっちなのに
のっぺらぼうの頭の方が
よっぽど考え深げ
憂わしげだ
「そうね。 ....
私がクリームを塗るあいだ
兄たちは指さして嘲笑っている

私がクリームを塗るあいだ
妹たちは人形を投げ合って騒いでいた

私がクリームを塗るあいだ
彼氏たちはクイーンのベッドでTVを観て ....
夜中、近くで唐突に
金槌の連打が始まった
どこかで屋根を叩く
天気予報では
明日は雨と言っていた
大工は屋根を叩く
厚い雲の下、夜闇の中
もの皆眠る屋根の上
一人の大工が屋根を叩く
 ....
オレは傷つきやすいヒトだから
オマエの言う事なんかに耳は貸さない
アスファルトの無限の連なりに出過ぎた
赤いコートの物乞いの過ぎ去る一瞬に
一瞥を投げるのみ
カーラジオの蝿・蚊の軽い唸りや
 ....
ハミ出ています
「あら、何が」
ハミ出ているのです
「まあ、何かしら」
あなたのエクトプラズムが
あなたのかしこのダクトから
「何てこと!」
ハミ出ているのですよ
「どうしましょう!」 ....
夜は雨
どこからか雨
水を弾くタイヤの音
通りの向う
どこかで屋根を落ちる滴

私はここにいて
眠る人のことを思う
生き満たされぬ人を思う
又ここにいて
眠れぬ人のことを思う
燃 ....
のぞみ126東京行き
名古屋から乗り込んだデカ目と太目
ジョーシとブカは帰路を本部長の噂
子のサッカークラブ
プロジェクトと社長の意向
途切れがない
そして同時に立ち上がり
喫煙ルームへ ....
 春はGじゃん。卒業生の賞状筒携へてときめく去りぎは、風も温みて、
毛織物など{ルビ藍=いんぢご}の内にこそ重ぬれば綿の膝丈{ルビ袴=すかーと}ひらめきたる。

 夏はのーすり。日頃の腕立てすれ ....
帰宅して電燈を点けた途端に揺れ
ちょと焦った
テレビを点けると震度3と出
8月31日までも揺らすとは
しつこいのは嫌いだ

ようけ揺れた夏だった
円高も史上初75円台に突っ込んだが
印 ....
カウンターでモーニングを
こうして毎日摂れるのは
四十年間働き続けたおかげ
払って来た厚生年金の余禄
震える指で煙草をつまみ、吸い
灰皿に戻して
まったりの店内を吹き抜けるウェイトレスが
 ....
女であらむとすること
男に対し、
性的対象としてこちらを見得ない少年を除外した
男という男の全て
青年、成年、中年、老人にさえ
醜い青年、醜い成人、醜い中年男、醜い老いぼれに対してさえ
女 ....
あたしは妬む
他人の有り様を妬むのだよ
若い者、綺麗な者、愛に浴す者、持てる者達が憎らしい
だから顔がほら、こんなに腐って黒くなってしまったのさ

あたしは疎む
邪魔立ては許さない
前を ....
 子供時代、うちでは元旦の料理を父がした。七草がゆは飛ばしたが、
鏡割りの日にはひび入った鏡餅を砕いて砂糖醤油味で焼いた「かちん」
や、塩をまぶした揚げ餅を作ってくれた。と言うのも、母が真っ当な料 ....
秋になったら家を出る
軍手とシャベルを持って遠く遠く
九月いっぱいは歩き続ける
十月は釣りなどして過ごす
十一月が木々を染め出したら
場所を決めて、あとは待つ
落葉を敷きつめてその上に座る ....
砂木さんのsalcoさんおすすめリスト(36)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ジェロニモ- salco自由詩10*13-10-17
猪瀬さん- salco自由詩5*13-9-7
ネゴシエーター- salco自由詩7*13-8-26
2013夏_聖子超人伝説- salco自由詩10*13-7-23
妖怪辞典(抄)- salco自由詩13*13-5-22
便り- salco自由詩29*13-5-16
フランダース- salco散文(批評 ...2*13-5-10
夢の行方- salco自由詩7*13-4-21
バス停- salco自由詩27*13-4-11
砂をんな- salco自由詩18*13-2-26
鶴の恩返し- salco自由詩31*13-1-22
伝統と変遷- salco散文(批評 ...4*13-1-3
兵士の為のピエタ- salco自由詩19*12-9-14
黒アンモナイト記- salco自由詩10*12-7-21
検証_淫らはマグダラか馬鹿野郎- salco自由詩6*12-6-30
入墨- salco自由詩7*12-5-26
かげぼふしのありくくに- salco自由詩13*12-5-13
クリーム- salco自由詩18*12-5-10
連打- salco自由詩7*12-5-5
運転- salco自由詩6*12-4-14
油_断- salco自由詩7*12-4-5
脈絡- salco自由詩28*12-3-25
毛色- salco自由詩3*11-11-19
春はGじゃん- salco自由詩13*11-11-16
グラグラな夏- salco自由詩15+*11-9-7
朝デニーズ- salco自由詩7*11-8-29
おミズ鉄則- salco自由詩3*11-2-6
三鬼面- salco自由詩6*11-2-5
おせち- salco散文(批評 ...6*11-1-8
冬支度- salco自由詩17*10-11-4

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