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ひとつ
息を吸うたびに
くうきが 肺のそこに届く
吐き出せば
からだは
音の波をかきわけて
くるくると
上に 昇るのだ
追いかけていく先の
もっと上のほうにある
空の高 ....
おさないたましいが
いつまでも浮かんでいた とき
すべてが凪いでいた
まっさらな夏の日
あさい角度でそそがれる
いまにも壊れそうな
まひるのほしのひかりが
あたためすぎた布団から ....
そらが
投げかける光を
見なかった
膨らんだ
ほおぼねのあたり
あかく火照る
夏の痣がひりひりと
ひりひりと
うずいて
コンロのうえ
やかんから溢れる
湯気が
おも ....