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遠く 遠く
雲が疾風のように通過する

遠雷の気配がして・・・

靄つく大気を涼しげな
風が過ぎて行った

雨の降っている 匂い
心が遠雷を聞いて
遠くへ憧れると

希望のよう ....
この夜を沈めて
蛍光灯の明かりが漏れる部屋は
心音で満たされて

夜の淵をたどり
深い海の底へ降りて

眠りの宮の前で
今日の夢を乞う

海ほどの
心の深さを
今日の眠りは約束 ....
あなたと過ごす
また夏が巡り来ます

松林の間から
輝きで溢れた
あの海を望み

ほら きらきら輝いて宝石のよう

見つめる海の予感で心がはち切れそう

遠い砂浜には
昼顔が群 ....
木々の緑を揺らし洗う

風の音たちが
私を遠い所へ連れ去ってゆく

ざわめきの葉葉に清純な雨が伝う

そう暴風雨は埃にまみれた
この都市を透明に塗り替えて
明日の蘇生を約束してくれる ....
春の女 桜の古木にもたれて

ぬめる 初々しい 肌 寄り添う

産毛が細く 金色に光っていて
毛穴は深く 呼吸をしていて

絹の触れあい

暖かな風は 透ける布の裾に戯れ
頬の紅が ....
空間のほとばしり
陽射しは くね くねっと のたうち

ホ・ト・バ・シ・ル

春だったりする日
肉体は軟らかく 伸びきって
太陽を握りつぶしてみたり
口の中のキャンディーだったり
ア ....
午前の安らかな居眠り

窓の風景が寒い冬枯れて
モノトーンの射し込む光に
アケビの橙が透視できる 窓に

うたた寝の前
布団をかぶり
空を呆然と見詰めて
表情のある天候と同期して
 ....
この快晴烈風に
栗毛の駿馬の体が発している
いななきと情気した 赤い汗

馬が飼われている

隣の部屋では
いつも朝日が細く差し込んでいる

扉を開ければ
広い原野は俺のものだから ....
茫漠と空
暗闇 満ちて

ガラス片を散らした 星々
月明かり 銀の細い線
その腕を伸ばし

木々の枝
関節は節くれだち
月から伸びた銀線
冬枯れの枝に接点を求めて
その成長に揺れ ....
きんとした
爽やかな空気が
空を大地を満たして

あの路地を折れた
静かな小道は丘へとつづく

ひっそりと冬枯れを始めた
雑草の生い茂る細い道

つる草の茶色に枯れた茎が垂れ下がり ....
空は そっと倒れこみそうだ
深い雲がみえて

時は静かに止まってしまい

庭先に灰は降りて
やわらかな綿毛が吹き寄せて
湿った窪みに時を
ゆっくり積み重ねている

凍るように
音 ....
夜の始まりは
もうそこまで来ている
この夕刻の佇まいに

街よ 街よ
幾千人の人が

整備された
君の歩道を歩む時

街路の樹木も色づき
寂しげに 落ち葉も 舞う
この風に
 ....
晴れやかな
子午線の午後

東経はユーラシアに
張り巡らされ
北緯は赤道を北上して

ナイロンの投網
透ける青の糸
この空に張り巡らされている

地の湿った所
窪地の巣穴に
 ....
液化燃料が
静かに燃えて
街に灰が積もり
鋼鉄の箱を疾走させ
アスファルトは
平行に立ち上がる 蛇
どこまでも続き

ゴムのわだちが軋む

騒音の車道を折れると
路地が佇み
生 ....
鮮やかに 雲が 
青空から 吊り下げられて

細いナイロン糸が
結び目を のばして

雲は動く
己の腕の寂しさが続くかぎり
雲は行く
己の知らないくにざかい

雲の影が落ちる
 ....
明るみが つぶやく
影が出来ていて

潅木に 優しい陽光が
密かに 染み渡って

今日 静かな作業を編む

コスモスを風は包み
清涼な空気は
明るさを溶かし込む
ソーダ水の輝きで ....
それは 驟雨
我々は 再び
時空を追い越さなければならない

足早に車道を突っ切れ

大気の重々しい臭い
揮発油は燃焼を続けているから

注意深く
荒野の自然から学びなおし
そし ....
午後の陽射しを受けている
窓が開いて
レースのカーテンが揺れて
ガラスは 遠い空を 白い雲を
水平にたたえ 映した

時おり 
子供達の歓声は
静寂を乱し
小石は投げられて
うすい ....
天を突き通す パルス
尖塔を仰ぎ見て
コートの襟を立てて
足早に通り過ぎて

石畳を睨みつけ
落ち葉のささやきを
スケッチしたなら

帰るべき部屋で
レトルトは加熱され

言葉 ....
その道を行くのだ!

巨大なスフィンクス
詩人達の間を抜けて

理性と情熱
我らの持ちうる 全て
詩人の謎に答えつつ
渾身の一打は この胸にあり
遊撃しつつ 通過してゆけ

ラン ....
そして いつか
魂が おさまる場所
魂と肉体が完全に同期して
なに 過不足ない 満ち足りた
まわるい場所へと

全て 全ての 人々が
人生を楽しみ
取りたいだけの 汗を流し

満ち ....
東に開かれた 窓があった
ソファーにもたれて
書物に目を落としていた

部屋を採光された 光が
うねり 本を照らす

読み継ぐ事に 少し疲れ
目を空へと あげる

陽光は石をも貫き ....
都市は
石と風のコントラスト

開けきった 窓から
円形の空のしりぞき

視線は永遠を求め
白い雲を追う

近くに目を落とせば
中層住宅・オフィスビル
ガラスが日に輝き
祝祭の ....
また一つ 秋が深まった
日々 透明な大気が 澄んで

また 今日の思い出は彼方へ
遠く 降り積もるのですね

桜の葉は 紅葉しているのでしょうか
あの 岡へ 登らなくては
人気のない
 ....
午前の陽が
空間に満ち満ちて 
こぼれそう

木々の緑に
この陽光は 留まり
深い瞑想の光合成が
効率よく 静かに浸透して
一葉は重く 沈む

地球の裏側で
ラプラタ川のほとりで ....
夏がゆっくり 歩み
晩夏のうしお
ひたひたと
我が胸を濡らし

透明な羽根 輝き
つくつくぼうしは
夏の最終章を寂しげに歌い上げる

木々の圧倒的な緑の先に
秋の気配は
そよぐ風 ....
黄昏をそっと飲み込む部屋で
夕闇の迫ってくるのを
静かに 待つ

大いなる大地の
昼と夜を
この地球が音もなく航行するのを
額のにじむ汗に微風を感じながら

夕闇の光で織る
繭玉を ....
今日もまた この店に来る
昔から栄えていた 商店街の一角

日が沈むと 
怪しげな ネオンが点滅して
どこからともなく もれる
男女の笑い声 娼婦のささやき

この店は 不思議
深い ....
朝日を浴びた
午前のビルは眠る

ホワイトカラーは忙しく
陽のすがすがしい建物を行きかう
日々新しい計画をその通りに実行する

神経情報が生き生きと色彩豊かに
インターフェイスに表示さ ....
夕間暮れて 路地 細い道

地階への階段の踊り場にある
表現主義のポスターの裏に
アンダーグラウンドへの入り口はある

古びたポスターのすき間から
白くて軟らかな光は
水がはうように流 ....
未有花さんのアハウさんおすすめリスト(40)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
遠雷- アハウ自由詩708-7-29
夜を沈めて- アハウ自由詩7*08-7-19
夏の押韻- アハウ自由詩8*08-6-13
暴風雨- アハウ自由詩15*08-4-18
春の女- アハウ自由詩508-3-23
春だったりする- アハウ自由詩608-1-8
白雲の_黒雲の- アハウ自由詩607-12-30
よく晴れた日に永遠が見える- アハウ自由詩707-12-24
ガラスの輝きの夜- アハウ自由詩3*07-11-23
快晴で- アハウ自由詩5*07-11-19
見上げれば曇天- アハウ自由詩407-11-17
初冬の街- アハウ自由詩9*07-11-15
有翼のめばえ- アハウ自由詩5*07-11-12
- アハウ自由詩6*07-11-6
糸を放つ- アハウ自由詩14*07-10-30
秋は逝く- アハウ自由詩11*07-10-29
驟雨- アハウ自由詩307-10-25
窓から人工衛星が見えて- アハウ自由詩207-10-22
錬金術- アハウ自由詩207-10-22
迷宮詩人- アハウ自由詩1*07-10-19
まわるい場所- アハウ自由詩507-10-19
明・暗- アハウ自由詩707-10-17
都市- アハウ自由詩607-10-13
また_一つ_秋が深まる- アハウ自由詩207-10-5
秋が・・・ラプラタの詩人へ- アハウ自由詩607-9-4
晩夏のうしお- アハウ自由詩907-8-28
繭の部屋- アハウ自由詩8+07-8-2
この店- アハウ自由詩1007-7-5
レム睡眠- アハウ自由詩707-6-20
アンダーグラウンド- アハウ自由詩1607-6-16

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