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冬晴れの
光あふれる
居間に居て
母の背中と
光をわける
悪人である私善人である私
どちらでもない私
これらみんなが私
いかがかしら?
とんぼが負ける
後悔しても
後悔を味わう

未来の今に
今を生きるために


その人のその時を
私が生きることは出来ないので
私は私の今を生きる
誰のものでもない
私の人生を生きる


 ....
私は
優しい人間ではない
ただ
自然で
ありたいだけです


自分の弱さを
自分で認められる人は
ほんとうは
つよい人だ
そこに道がある


私は無知だ。
ここにこころが ....
  雲

あんまり空が
低いので
私は泣いて みたのです

いいえ私は泣きません
ひとつも涙は零れません
とけてゆかない成分だから。


  ひとり

あなたをきずつけぬよう ....
在る

始まって以来続いてきて
この枝の伸びやかな道道に
茂る葉の呼吸は瑞瑞しい

それも
小雪のちらつく昨夜の雲上の月も
陽炎のゆらめく送り火も
私を育ててくれる花娘

季節の ....
まだ見たことのない

果実に境界線を張り

流漂する異国の砂漠

三日月が蒼く涙する

空で暗雲が轟き裂けて

光速でかおるレモン
冬の空のしんとした質感に
しなだれる肺のたおやかなこと

木枯しに枯れていく太陽のもと
不透明な雪の結晶となる重さを
熱く呼吸して火照る

湾曲している波に共鳴する
空との境界で
風 ....
ひとり立ち姿

死んでいるように
つぶやく灰の後ろに映る
星の塔が旋回してから
七色のアーチをくぐり
一瞬する視界の腐蝕する太陽へと身を焦がす

失えるものなら失ってみなさいな
零の ....
青のお墓で悲しむことはありません

白の立ち姿を遠目で映します

赤のお空で産声は響きます

黒の後ろ姿を光で焼きつけてください


あなたのいた砂の層が
うららかに音を奏でて
 ....
黒いドレスの少女の目差は
夢を射貫いて遠く羽撃く

永遠に透けた墓場へと
涙のあとが堕ちてゆく

約束のための雨垂れが
含んだ土へと帰る

私は時を経て
最果てに芽吹く

お早 ....
もう
鋭いところまで、
来てしまっている。

人々は、
気付いているのであろうか。
虚空は、
妖しく、うねりながら明滅している。
あさっての老人は、
{ルビ落葉=おちば}に手を合わせ ....
私には保証書がない
雨は灰を帰すから
空が大地が、きらめいている
くやしい
鮮やかすぎる日中

それでも静かにお茶する。
珈琲の苦さが、じんわりと重みのなかを通過して沈み広がる
夏でも ....
遠のいていく
夢の終りの予感

連続する瞬間の
寓話的イノセンス
遠のいていくわ

音楽的無添加な透過

指の形良く
挟んだ煙草と
くゆる
正視の冷却
覚めてゆく未知数
 ....
洗濯物をたたむうちに
不意に可笑しさがこみあげてきた

昨日までの
それまでの
汚れを落した衣服の形
そうだとしても
ひとつひとつ
笑顔や葛藤や
その他{ルビ諸々=もろもろ}の生活を ....
「 雷 浴 」



あめは
 ふっている が
あつ すぎて
やけに
かわきやがる

かみなり
 を よぼうか
かみなり
 を あびたい




          ....
は、しめっているというのに
雨は、
雨の
仄暗き
雨の奥へは。
らんららんららん

質量に囚われず
なんてつべこべいわず
我が身を笑え
されど迷うなかれ

じっとりとした空気は ....
思いがけず
可笑しさがこみあげて
くるが
すぐに冷め
可能性の欠落を夢みる鋭さ

鮮やかな月に照らされて
{ルビ青灰色=せいかいしょく}の肌は
淡く
光合成を告白するが
しおりは空 ....
渇く渇く渇く潤う
行き止りのない道を
いつまでも

忘れていることがあるにせよ
それは帰れない{ルビ道程=みちのり}であって
忘れていることなど何もないのだ

あどけないうすい影は
 ....
カツン
病院の夜
廊下に映る非常灯
漂う薬品のにおいに
鈍く刺激される静寂

今夜は無風
女はそういったことを言ったと思う
喫煙所の密室(いまどき室内なんて珍しい)
いつからここにい ....
  チョコレート

チョコレートの包みを
あけたのは
退屈なカエルが
土の中から這い出て
鳴いたから


  スカーフ

ほめたら{ルビ白髪=しらが}まじりの
老婆がくれた
 ....
雨ですねぇ
雨ですねぇ

夜中にふる雨は
なぜか
さわがしくてしずか

布団の中で
ほくほくときいているのに
冬の雨は
身にしみて
つめたあい音がす
 る

ぽと ほと と ....
夏の情熱の裏側に
すらっと伸びた少年少女の
腕がつかみそこねた{ルビ目差=まなざし}を
冷たく崩れてゆく陽炎

囚われた脈動は
透けていく意識となって
{ルビ中性花=ちゅうせいか}の宙吊 ....
うちあけることは、むつかしい

しろながすくじらが
{ルビ吼=ほ}えるとき
わたしは
ちいさく「え」と鳴く

しろつめくさが
幸せを茂らせるとき
わたしは
亡霊とかけ落ちする

 ....

降るのかしら。

先のことなどわからないから
ただ ありのままを見つめる

内側で降る
血の流れが
どうしようもなく
わたしを形作り
{ルビ廻=めぐ}る

こんなにも
 ....
いつからか
{ルビ誰彼=たれかれ}のすがたもなき その水
その{ルビ夜=よ}のもとの {ルビ黝=あおぐろ}き{ルビ躯=むくろ}
うごかずうごく
四肢の{ルビ肉=しし}

― … ヒツギには ....
たもつさんのこしごえさんおすすめリスト(26)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
※五行歌「光をわける」- こしごえ自由詩6*23-11-14
※五行歌「とんぼが負ける」- こしごえ自由詩4*23-8-30
※五行歌_四首「後悔しても_後悔を味わう」- こしごえ自由詩8+*23-7-22
※五行歌_四首「私は_優しい人間ではない」- こしごえ自由詩2*23-5-23
かなしみ- こしごえ自由詩34*07-3-19
盆栽する私- こしごえ自由詩23*06-3-29
レモン青書- こしごえ自由詩16*06-3-5
しおり- こしごえ自由詩16*05-12-6
空の原- こしごえ自由詩12*05-12-2
沙の春(いさごのはる)- こしごえ自由詩12*05-11-11
上陸- こしごえ自由詩7*05-10-9
ブランコ- こしごえ自由詩16*05-8-26
「かふぇてらす空路(そらじ)」- こしごえ自由詩15*05-8-18
繁茂する微熱- こしごえ自由詩13*05-8-8
笑う形- こしごえ自由詩16*05-8-6
「雷浴」について- こしごえ散文(批評 ...5*05-7-31
雨の晴れやかなこと- こしごえ自由詩7*05-7-28
満月のジョーク- こしごえ自由詩10*05-7-23
主婦- こしごえ自由詩12*05-7-17
クライシス- こしごえ自由詩11*05-7-14
冬眠- こしごえ自由詩15*05-7-12
リズム- こしごえ自由詩9*05-7-12
ドライフラワー- こしごえ自由詩12*05-7-10
白の系図- こしごえ自由詩13*05-6-4
有形の不在- こしごえ自由詩12*05-6-1
水_仮葬- こしごえ自由詩4*05-5-24

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