すべてのおすすめ
入道雲の夏をして
暑い{ルビ思い出=おもいで}した後に
夕焼け空の秋をして
心も揺れる紅葉する
冷たい雪の冬をする
寒い{ルビ思い出=おもいで}する前に
赤いトンボの秋をして
心も揺 ....
茜空が僕達を照らしてる
きれいなオレンジ色に映るボールを
投げては受け
受けては投げ
弟と家の前の路地で
夜の帳が降りるまで
キャッチボールをしていた
やがて味 ....
渋茶と一緒に供する三時のおやつ
羊羹が出てくるとなんとなく胸が痛んだ
歯の裏に引っ付いてくる粘着性
苦みを感じてしまう程の甘さ
綿々と続く伝統の重さ
洋菓子が醸し出す空気たっぷり ....
遠くに見える軒先の明かりは
線香花火の様に見えました
それは小さく {ルビ朱=あか}く
瞬きをする度に{ルビ滲=にじ}んで
まるで線香花火の様でした
どこかで歌う声は{ルビ囁=ささや}き ....
隣の空から降ってくる
それをわたしは見ていたよ
苦しくて眠れないのか
眠れなくて苦しいのか
孤独な人は羊を愛して
柵を越えて
すぐに行ってしまう
次々に飛び越えて
風に乗って
....
会社
会社の顔を汚すなと
上司に言われた
僕に顔は
いらない
未来
40年後の
僕の顔
今のこころが作り出す
レジェ
....
嫌な夢を見た
意識がぼんやりして現実へ戻ろうとする
でも頭も体も重くて動けない
また眠りの世界へと渡る
そしてまた嫌な夢を見る
何度となく繰り返し繰り返し悪夢は ....
結び目を
ほどこうとする指先は
きみの吐息の熱さのなかで
やわらかに
能動のつもり、の
受動となる
名を呼ぶほどに
ひとみはひとみの鏡となって
きみは時折
ひとりで勝手に向こうへ ....
私は
どのようにして生まれたのかは
いまだにわかりません
気がつけばずっと
あなたの裏側を見ることなく
そのみずみずしい姿だけを
何十億年も見続けて
あなたもまた
私の裏側を見たこ ....
青い空に白い雲がぽっかりと浮かんでいる日は
私は幸せなのかもしれない
その雲がところどころばらばらで
なんとも不恰好にみえるということも
私には幸せなのかもしれない
得たいのしれない、雲 ....
見渡せば沢山の木々
沢山の丘を越えた その先の先
沢山の花が咲く 沢山の野辺がありました
昔はそこで わんわん子供らが
泣いて 笑って その傍らに
とりどりの花ゞが 楽しげに
風に歌っ ....
「死にたい、いなくなりたい」
私はナイフを握りしめ
青白く光るナイフに滴る血をぼんやりと見つめていた
私は何度となくそのナイフで
自分の手首を切りつけていた
「自分がわか ....
崩壊する青い壁
とどまることを知らず
何万年もの夢が
一瞬に消える
清浄な酸素を吐く気泡
海は怒り白い炎をあげる
時が重ねた史実は
時に覆される…過去を飲み込む
漂 ....
偶然も奇跡も災害も
いつだってその辺の道ばたに転がっていて
宝くじみたいに
人に掴み獲られるのを待っている
最近、災いばかり
引き当ててる気がするのは
厄年だからかな、クワバラクワ ....
僕達は時間の船に揺られて
明日へと流されていく
明日につながる今
この瞬間にも時は止まらない
長く続く航海も
いずれは岸に辿りつき
安堵の一息つける日がくる
....
家族
焼け跡から一枚の写真
楽しかったあの頃
親を殺した顔が笑っていた
子を殴り続けた顔が笑っていた
ひとのこころ
クルマに顔があるように
ひとの ....
あめがやんだので
もう かさのはなしはおわった
それから
こいぬのなみだで
ちいさな こうちゃをいれた
+
ふたごのおとうと
くちぶえ ふいた
くちぶえふいて なきだした
....
深くみずをたたえて、湿度を高位にくばり、
森に沈みこむ薄化粧の木霊は、
香ばしい季節の賑わいを、端正に、はおり、
浮かび上がるみどりに浸る、
眩い光沢を、透き通る声の上に配して。
流れる ....
手は届かない
だから
わたしは指をくわえる
手は届かない
だから
わたしは素直にのぞむ
手は届かない
だから
わたしは
ポトリと落ちた果実をよろこぶ
非力な諸手で果実を ....
{引用=
心を蝕む夢幻の色
叶わぬ願いが埋められた
星の荒野は
あの蒼天の彼方
高すぎる空の輝き
曇った大地から立ち上る幾多の眩暈
行為のシルエットをたどりな ....
ある月夜の晩
白い翼の生えた可愛らしい少女が
ある村はずれの広場にそっと舞い下りた
月明かりが優しく広場を照らす
少女は天使だった
天使は月夜が大好きだった
月の光は天使の心を和ませて ....
前から雨が吹いてくる
上り坂
秋はまだ始まったばかりだというのに
傘を持つ手が冷たくて
両手で持つというよりも
両手を温めている
足元を見ながら進む
雨の上り坂
流れてきたのは ....
とにかく眠たかった
窓の外には雨音が聞こえていた
眠るでもなく起きるでもなく
浅い眠りの中で見る夢は
悪夢ばかりで弟が僕の首をしめていた
季節の綱渡りを続けるこの頃
アラ ....
moon
月は知っていた
その夜の すべてを
moon
昼は 見えなくても
そこに ある
moon
新月の夜も
その闇に 隠れて
すり抜ける
薄汚れた 奴らのことも ....
遊ぶために生まれてきたんだ
それだけだ
それが人間だ
仲良くみんなで遊べばいい
それなのに俺はここ最近
とらわれてる
檻の中に
自分の模様に
なあ月が
見え ....
水色のキャンパス
白い花びら、ふたつ、みつ
風の描いたような君の唄
軽く手をふるハロー、ハロー
鉛筆画の微笑みは
鉛色の雫でできてるの
はじめから
うまくのれてなかった、 ....
((( クメールの密林に落ちる巨大な太陽//
古代の遺跡は輪郭を滲ませ、
陽炎にゆれる石像のやすらかな貌
それを背後に銃を携えてやって来るのは
ゆきとどいた訓練と民族の誇りを抱い ....
{引用=>>壱}
エモーションばかり片手間に
いじってばかりで厭になる
データの海に溺れてる
おしゃまなあなたは解像度低めな顔
ビル街をてららチカってる
深夜パレー ....
遅れてきた夏があおい空をひらく
零していったのは熱量と蝉の声だけじゃなく
あの時から又一年が積み重なって
封印してきた気持ちが崩れていく
月日が過ぎても消えない物ってあるんだね
いつか、 ....
曇った空の下では
海も鈍い色をしていた
打ち寄せる波の先だけは白く
足元に届けられて
よーく目を凝らして見てごらん
水平線が弧を描いている
停留しているタンカーが遥か沖のほうで
....
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