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今年最後の花びらが
君の髪に 舞い落ちたとき
僕は 始めて
恋の 儚さを 知った
君は
僕の 愛した
艶やかな 黒髪を
別れの後に
切ってくれるのだろうか・・・
....
太陽が現れると月は恥ずかしくなって逃げ去ってしまい
月が勇気を出して現れると太陽はいなくなってしまう
太陽と月は{ルビ廻=めぐ}りあえず
太陽は月が逃げ去っていったほうへ向かって進み ....
筆先で湛えきれず
液体が
ぽたり、ぽたり、と
滴るので
両の掌をくぼませて、ふくらみをつくり
上向きに
すこしかさねて
それをすくおうとしてみるけれど
わずかな隙間を
液体はすりぬ ....
時には詐欺師が人を欺くように
わたしはあなたを欺きたい
飲めぬ程に苦い毒薬であっても
この世に喩えようも無い甘美さを
死を迎える程耐え難い苦痛であっても
五臓六腑に熱い何かが駆け巡り
....
こんな風に舞い散る
桜雪の中
肩に
髪に
舞い落ち
指に触れても
溶けることを知らない
この雪のように
消えない愛を 誓い合いましょうね
何年過ぎても
いま と 同 ....
今みたいな、こんなピンと張った緊張感がある時こそ、何か書けばいいのだろうけど、僕は馬鹿なので、ただ何もせず、この時期が過ぎるのをじっと待ってしまう。
過ぎ去ってしまえばもう忘れて,ただ浮かれ ....
サンドイッチをほおばりながら
桜咲く公園に貴方と二人
桜の木のしたで戯れていた
あの頃生きることに真剣だったから
貴方の桜色に染まる様子が
眩くて
思わず足を滑らせた
....
わたくしはなりたい あなたに
好きからはじめる花占い
かならず好きで終わるから
弘前のあなた 今年も綺麗に咲くのね
好き
嫌い
好き
嫌い
好き
幾度やっても ....
何時から“かわい”が“憎い”になったのかー
カア、カア、カア
今日もまた 黒いアイツがやってきた
四方を囲むように建つアパートの屋根を行ったり来たり
兄弟か親子か親類か 或は赤の他人か ....
スプーンの背で潰した苺から
紅が雲に届いて夕焼けになる
静まれ しずまれ
桧扇を広げて
漆黒がそこまで来ている
上着の釦をもうひとつ閉めて
心して迎えよ
静電気をちりち ....
今年もまた春が来る
儚い桃色の花の季節
柔らかい空気の季節
その季節を前に
冷たい風が吹いた
またねと手を振り
あなたは歩き出す
私と違う方向へ
....
ぼくは詩人
自筆で書く手紙というのも
心の温もりを感じさせてくれる
たとえそれが短くても
今日もまた
朝の散歩をしていると
郵便ポストに出会いました
旧型の真っ赤な円柱
....
春は優しい素顔を何処かに隠し
コートのすそにまとわりつく
うつむいて
泣きべそかいているのは誰のせい
そんな街の片隅でも確かに芽生える
やるせない泣きべそ顔の奥で
見つけたもの
....
藍色の少女は密かに夜の匂いを纏って
透き通った肌からは昨日が覗いていた
音もなく窓辺に降り立つと
そっと私の手に触れる ひんやりと
夜が私の体の芯に入り込む
裸足の爪先からは 夜が
生 ....
臆病な僕に
問題は際限なく降り注ぐ
壁にぶち当たる度
僕は生まれ変わりたくなって
それでも
ひくにひけなくて
臆病さを隠しながら
必死で前に進もうとする
臆病さは決 ....
長い夜を彷徨い
傷付いた翼隠し
あなたは
どんな時も涙をみせない
みえない涙を僕に拭かせて
許されるならそっと抱かせて
あなたにだって未来が待ってる
もし彷徨うなら
僕の心を灯 ....
このキスは
手段?
目的?
その腕は
目的?
手段?
あの言葉は
手段?
目的?
あなたの仕事は
目的?
手段?
わたしの人生は
手段?
目的?
....
久しぶりに居合わせた雨で、新しくなる
霞がかった乳白色フィルター
アルコールで剥れ、紅潮した肌のきめ細かい部分に触れると
はらはらと、なにかが散っていくのを感じた。
その体温によってあ ....
爪も睫毛も
触りたい時に
いつも傍にあって
あなたはうっとーしいと言いながら
心はあったかかった
でもいつからか
甘えきった部屋に
あなたは
本当にうっとー ....
少年よ
ヘラヘラ笑うのをやめて
明日を見よう
隣の兄さんも
道行く人も
売店の姉さんも
ゆりかごのなかの赤ちゃんも
高層ビルと排気ガスに埋もれて
疲れきっている
空なんて見え ....
少し先にきた きみが
待合室の 窓辺に座っている
雨まじりの桜吹雪は
きみの横顔を 埋め尽くしながら
ガラスに貼りついて
春のステンドグラスを 創ってゆく
いたわり合うように ....
ギガバイトのうねりのなかで
わたくしの三半規管
忘れない 忘れたくない
あなたの 優しい こえ
花蜜から花蜜 あまりにも
気まぐれ過ぎる あなた
プラトニック と プラスチック
....
思い出が消せない
あの時は確かに
愛していたから
トラウマよ眠れ
ただ一度だけ眠れ
カットグラスの
ように
脆い僕の心が
壊れてしまわない
ように
トラウマよ眠れ
....
同窓会の案内状を書いていて
あなたのはがきで手を止めた
あなたとは
卒業してから少し後
雨上がりの路上であった
それっきり
好きだとか
嫌いだとか答えずに
フランクなさよならす ....
嗚呼
どうしてこうも私は弱いのだろう
守りたいものも守りきれないくせに
強くなりたくても そう願うばかりで
守ろうとする努力もせず
強くなる為 ....
夏の日 帽子を残して
水平線の先が見たいと少女は
夕焼けが水面を染める
裸足で砂を踏みしめると
体温によく似ていることすら
知らないまま
空との区切りが曖昧だから
触れてはいけな ....
私は名前を持たぬトリ
現実と必然の世界から飛んできた
独りはやはり 寂しいと
今宵も歌う雪月歌
〜嗚呼 貴方を忘れるのに失敗した〜
今日も私の羽が揺らめく
独りはやはり 寂しいと
照 ....
弦が弾け飛んだ世界で
美しい旋律など
ない
ただ
哀れみを乞うように
垂れ下がる世界が広がる
せめてその
あなたの腰部
しろく張り詰めた曲線をなぞり
歌声を響かせる
こんな ....
あえぎながら
必死で たぐり寄せた 空は
黒いビロードに 天の川さえ 輝く
美しい 夜空
掴んだ 空が
ぼくの 幻覚だったとしても
この都会(まち)にも
以前、ほんとうに ....
人間を創り直そうと思いまして
街中にごろごろ落っこちている部品を
拾い集めて廻ったのデス
殻は組み立て終わりましたのに
人間を模した其れは、いつまで待っても
まったく動かないのデス
....
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