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{引用=走って
走って
狼に追いつかれないように
走って
走って
森の奥へ奥へと
走って
走って
走って!}
「森の奥へは決して行っちゃいけないよ
おまえのような若い ....
091110
毛皮を着て
山の中を彷徨う
鉄砲で撃たれそうな気もするが
この山の中は静かで
誰も訪れない
雪が降ってきて
毛皮を着ていても寒い
コ ....
僕はカーディガンのボタンを外してかけてやる
夜はだんだん透き通りいずれ朝になる
恋人は肺活量が人の半分くらいしかなくて
普段は困らないが肺炎になると死にそうになる
恋人が死んでも死にそうに ....
ほんものの冬だから
哀しみが風に吹かれている
自信のない僕だから
西日に背中をおされている
街路樹から緑が抜ける
何百マイルも離れた大学街
女を抱きにぶっ飛ばす ....
わたくしにだって美学はありますが生きていく上で常に其れを意識してしまっては流石のわたくしも疲れてしまうためにやはりこの場所はありのままでよいのですと自らの胸の内で答えを導き出し此処に書き記す所存でござ ....
裏切られた・・・!
私は貴方だけを信じていたのに!
私には、貴方だけだったのに・・・!!
何か約束をした訳ではない。
けれど二人の間に ....
僕を絞ったって 
何も出やしないよ 
ただ真っ黒で 
ドロドロした嘘が 
溢れて来るだけさ 
駐車場をながめていた
どこからか猫のなき声が
マーフィを探すように
二人で目を動かしていた
俺は今どこにいるのか
愛人のマンションにいる
そんなこと聞いてない
....
4日の日に
上の階の人が引っ越すらしい
4日といえば
わたしは健康診断の日だ
わたしがお腹やら喉やら
胃腸のはたらき具合なんかを
ぐるぐる調べられている時分に
かれらは荷物をくく ....
君の声が好き 君の顔が好きというひとは
沢山いるだろうけれど
君が一生懸命だから好きだと言ってくれるひとは
あなたしかいなかった
僕の手にしているものと 僕が抱えているものを
遠巻きに ....
ずいぶん冷たくなった
雨粒が窓を打ち付ける
暗闇の部屋に響く
貴方の笑顔のように
ぱちぱちと
私の心に染み込んでくる
肩と肩が触れた瞬間から
手を取り合って
些細なことにも
一喜 ....
君の素肌に触れた日は
忘れもしない
君が十九の秋でした。
僕の心は君だけを
思い焦がれて
千々となり
集めて鈍く燃えたのです。
誰にも言わず
誰にも知れず
躊躇する手を最初 ....
私達が生まれながらに持っているコレは、とてつもなく重い。
ソレは最初、両親が支えてくれる。
私達が一人で歩き出せるその時まで、
ずっと抱え続けてく ....
空を見上げたら
お月さまはもうなくて
見えないとかそういうんじゃなく
お月さまはもうなくて
誰の消しゴムのせいか知らないけど
とにかくもう、なくて
夜、何を見上げればいいか途方に暮れた ....
言いたい放題
言われてしまった
でも、
自分は
たしかに
大した器じゃない
けれど、
大した関わりもない人が
たぶんに狭い了見で
よくもまあ
あんなに細々
あんな ....
わたしには、きっと
読まれることのない
手紙を書いている
わたしには、きっと
云われることのない
ことばを書いている
進む指の感覚がもどかしい
ひかりを知らない子どものように ....
飯能市街を抜けて山間へ
僕の運転する車は
滑らかに進んでいく
しだいに狭まる谷を抜けると
山間の集落が現れる
カヌー工房とか
材木屋とか
しゃれたパン屋とか
横目に見ながら ....
タールに浸した翼を
バサバサと音を立てて
羽ばたこうとしている
悲しみはついに水源に至る
さるご婦人から頂いた
ラヴェンダーの香水を
春先に洗面所で誤って
落として割ってしまって
....
わたしたちを彩る
おもいでの確かさは
星座のそれと
とても似ていて
必ず
遠くで
きれいに滅する
届き過ぎたら
きっとわたしたち
狂ってしまうから
ほんのわずかな
痛みも ....
日常生活が崩れた
声を忘れて
急速に色を失った
周りの景色は
影を残す
あなたたちの声は
もう私には聞こえない
悲鳴のように
耳を突き抜ける
頭の奥でこだました
シグナルは
....
なぜか私は方言に弱い
普段は標準語なのに
抜き打ちで出る方言混じりの突っ込みに
私は膝をカクンとイタズラされた気分になる
死んだ君はじゃけ〜のぉ〜とよく言ってた
今思えば ....
ぶらりと定食屋に入った
カウンターのうえに並ぶおしながきを見ていて
カツ丼をもうながく食べていないことに思いあたる
学生のころ日に三杯は食べていたカツ丼
あれから二十年か・・・ ....
都の自由な宴や
地方都市の若さ大人しや
秋の日差し
緩やかな足取り
耳をくすぐるは
雑踏とその奥の歌声
見知らぬ貴方にもらった
乱暴なラブレタ ....
091106
稼ぐに追いつく貧乏無しと
村の鍛冶屋が槌を打つ
間違えたのはお殿様
天下取ると聞こえたので
良い気分
天下取るにはそれ ....
{引用=夜の階段を下りて
一階はとっくに海に沈んでいったので
その、密やかな貝を避けながら
水の中につま先をいれる
どこまでも透明な
水晶を重ねて束ねて作った
深海は 魚を飲み込む
....
寝返りを打つような
時計のリズム、
と
誤解して
透き間をのぞく
カーテンの、
向こう
けだるく
染まる週末と
けだるくなれない平日と
どちらの自分が本物だろう、
と ....
こころの数だけこころがある
こいつらはどこに行くのか
生まれては消えて行くのか
消えずに生まれたままなのか
胸さわぎはやまない
こころの数だけ何があるのか
....
静謐と漢字で書くと
二文字目で迷い
うす曇りの午後に
うーんと声を出してしまう
来週の今頃はいったい
何をしているかしらと
手帳をめくっていると
もう残りページが少なく
こうし ....
きっと気づいてない
君は 優しいから
そして 分かってもいない
曖昧な境界が どれだけ
僕を不安にさせてるのか
空と海
夜と朝
鏡に映る 紛い物
君は僕を好きだと言う
....
硬質に濁ったゼリー状のものの中で
僕らの天気予報は
軋み
軋んだ音をたて
初雪が観測されたことを
伝えようとしている
子どもたちが歩道橋から次々に
ランドセルを落とす遊び ....
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