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{引用=うずくまる。
からだの表面積をちいさくして
世の中の37%を遮断する。
わたしのまるいふくらみと
わたしのしろいふとももをくっつけて
ひとつ。にすると
やわらかな鼓動を感じ ....
夕立/突然の豪雨と雷鳴が轟いた
それは子宮の中で聴いた母の心音のような気がした
時折、去来する淋しさは冥府からの呼び声に思え
無言で空を見上げると、大きな穴が開いていた
依りかかって生きて ....
泣いているの?
きみが破り捨てた祈りが
わたしの掌にうずくまって
ぽろぽろと涙を溢している
こっちにおいで
抱き締めてあげる
温かい体温で
全てをのみこんであげよう
子供の頃見 ....
道の端(はし)にいる僕の上を
季節が素通りし、
時間が頭上を通り過ぎる
そんな僕が立ち止まると
道の反対側には君がいる。
こちら側には僕がいて
反対側には君がいる。
僕の代りに反 ....
わたしたち、結婚しました
うす桃色の踊るような文字と
着物姿で微笑みあう男女の写真
はがきを持つ指の腹から
じわりじわりとあったかさが
組織の中まで浸透してくる
温度の正体をはっき ....
さやかで悲しい朝なのに
夏の匂いをかぎました
感謝でむせぶ朝なのに
黒いこころもありました
ひとのこころはどうも遠くて
応酬ばかりのありさまでした
さやかで ....
■秋
すべての色を飲み込んで
ただ透明である、秋
■チャイム
夕陽が窓ガラスに映ったとき
風がいつも置き去りにするもの
■図書館
古びた新築の匂いがする
■デジャヴ
....
ぼくはあなたで
あなたはぼくで
そっくりそのまま
コピーしている
貼りつけている
ぼくの未来にあなたはなる
あなたの未来にぼくはなる
ぼくはあなたで
....
私の体は
とても小さい
両腕をいっぱい広げて
君を抱きしめる
君の広い背中
君の大きな手
君の優しい声
君の暖かい心
全てが好きで
とてもいとおしくて
私の小さな胸からは
....
夜の公園で座敷を広げ
若者達は楽しげに
互いの盃を、交わしてた。
「あ」
ひとりが真っ赤な顔で立ちあがり
いつのまにか、山間に
ひょっこり顔を出していた
まあるい月 ....
つかれてすごい泣きながら
タイミング良く酒井法子が釈放された瞬間をリアルタイムで見てた
横付けされた車に乗り込む彼女を
天から光が射してきて包み込むのを
リポーターたちがあわてて中継し ....
中途半端な
自分自身のため息に
なんだかわらえた
正午まえ
背中の窓に
耳をすませば
いそがしそうな
鳥のこえ
わたしは
いっそう可笑しくなって
シャツのボタンを
....
ダブルミーンではじまたったこのコトバは童話の中に生きる
俺たちの身体はニュートリノがつらぬく事がいしきできるまでに成長した
姥捨て山ってのは
自給自足のシステムにより生み出された対策で
....
あなたによく似たひとだった
人違いと戸惑うわたしの顔を覗き込み
どうかしたのと気遣ってくれた
これを落としたひとをずっと探しているのと
あなたの落しものを目の前に差し出した
その ....
090915
5のつぎは6
指が足りない
いっぽんかしてくださいねと
お祖父さん
お墓の中で指を折る
ガラガラと
意志が崩れて
明日は休む
....
たとえばCafeのテーブルで
頬杖をつくひと時
ふいに美しい夜想曲が聞こえて来るように
哀しみのゆくえなど
何処かへ流れてゆけばいい
たとえばCafeのテーブルで ....
{引用=
一、整合
ふぞろいな
ひとりひとりの
でこぼこを
いちいち罵倒するのは
たいへんな
労力だから
さ
どうせ疲れることなら
お互いのでこぼこを
い ....
空はどんより曇り空
それなのに憂鬱、休日出勤
だーれもいないフロアに内線が響く
>めし行く?もう昼だけど?
やったねお誘いごちそうさま
いつものきたない定食屋
おばちゃんは今日もテンパ ....
こみどり待たせた道路の白線
丸い木の輪に赤い手のびる
二本の足に根の指下がり
みじんぎりの水 羽根切り回り
枯れてく管に門出の粉族
ふくらむ尾の顔
爪先に笑う
部屋に屋根飾り 灯 ....
七年ぐらい土にいて
一週間だけ空にいて
今は何処を飛んでいるんだろう
部屋に落ちていた蝉の抜け殻
そんなこんなに想いを馳せる
演台に
原稿用紙を広げ
子どもたちは声の限りに叫ぶ
「笑顔の
あふれる町にしませんか」
「あなたの近くに
寂しがっている人や
弱っている人はいませんか」
....
砂漠にぽつんと
壁がある。
黒い壁がある。
大きな黒い壁がある。
その前でぶつぶつ呟いている男が一人。
終日ぶつぶつ呟いている。
男の言葉は聞き取れない。
ぶつぶつぶつぶつ呟いて ....
赤い月が見てる
私の背中を
じっと見てる
後ろめたさの滲む背中を
突き抜けて
隠した本音を
見透かしている
君たちの笑顔を飲み込んで
今日も私は
死んでいきます
真実はいつ ....
私たちは
眩暈がするような速度で
転がり続けなければならない
変化すること
それが何よりも重要で
変わらなければ私たちは衰退する
そんな強迫観念に
いつの間に囚われてしまったのか ....
遠ざかるものよりも
進むものでありたい
あなたに向かい
深夜
雨に濡れた肩を抱く
あなたの手のぬくもりが
この背中に焼きついて離れない
赤い痛みが沁みていく
離れていて ....
夜の風にまともにあたった
そこには常に新しさと懐かしさが潜んでいる
私には叶えたい夢がある
いつ流れるかもしれない流れ星を待って
でもあの人は言った
流れ星に願いを込めら ....
脆くも張り裂けたハートは
またチクチクと縫い合わせればいい
縫い目だらけの私のハート
ヘタクソな縫い目から漏れたのは
感情なのか?
涙なのか?
解れた縫い目は
....
のうぜんかつらの涼しげな顔に
もっと朱を塗りたくりたい
あなただってもっと
生々しくなれるんじゃないの顔の無い恋人
愛してると愛してないの中間を掬い上げてぼくに降り注いでください
誰だっ ....
090910
朝起きると
ラジオ体操をする
ラジオ体操の番組を鳴らす
元気のよい小父さん小母さんの声で
目が覚める
ラジオ体操を聞き終わると
....
また差し歯がとれた
一年で三回目
歯を磨いていたら音もなく
歯医者もさすがに見過ごせなくなったのか
作り直しましょう
と言った
しかし
それでだめだったら入れ歯ですよ
と続けた
僕は ....
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