すべてのおすすめ
ベビィパウダァ、ミルクのにおい
真っ白なヴァニラ
アナタをやさしく包むふかふかのタオルケット
甘い甘いハニークッキーを焼いて
小さなお昼寝空間に溶け込む
とくとくと波打つ心臓の音
流れるよ ....
月を囲む夜の雲の輪
輪の内の空は外より暗く
月は星を消せないでいる
夜の終わりにも輪は動かず
近づいてくる巨きな星のように
空の頂に在りつづける
見えない ....
ねこがいた
まあるくなって
ねむってた
それはそれは気持ちよさそうで
僕もまねして
まあるくなって
ねてみたら
思ったよりさむかった
ねこを少し押してみた
黒い土が
赤く燃える
地獄の苦痛
ゆるやかな破滅へ
気付かぬうちに誘う毒は
振り返るころ
笑うだろう
我々は
選ぶことができる
進歩の究極は選択である
生きる者の奢りもま ....
平和の島
カニバリズムの島
人を喰うことを
習慣としながらも
平和だった島
南の海に浮かぶ
緑豊かな島
ある時 ....
1.僕が許せないこと
僕のお菓子を食べること
知らない誰かにメールすること
時々黙って家を空けること
僕は君を愛している
世界で一番愛している
だから僕は君を許せない
....
空を見上げた
あまりに高い空なので
空に落ちていく妄想に
とらわれた
空の片隅には
誰かが切り飛ばした
爪のような
透けた細い月が出ていた
重力はその物理法則を
放棄して足は ....
日溜まりの青空でダンスを踊る君は
或る日
突然
斑模様の水面となって
5番目のドアを叩き続ける
まるでドラムのように
5番目のドアを叩き続ける
まるで魂の叫びのように
自分が何者な ....
一、
あなたは私の言うなりに
深い沖へと オールを
漕ぎ出だす
大風に巻き込まれる一艘の小さい船にゆられて
片道きりの切符
私はささやきかけ続ける
「天国はあたたかいわ」って ....
僕は、この世界に嫌気がさした。
多分・・・・あいつに拒絶されたから
だから・・・
僕も拒絶してやった
あいつを拒絶し
他人を拒絶し
親を拒絶し
そいつらがつくった人間 ....
あすになれば
大人になる気がする
実感もないまま
大人になって
平気で
ひどいこと
はなす気がする
感じもしない
郷愁を
良いとおもったり
焦って沢山の駄菓子を
買い込ん ....
年が明けてから まだ太陽を見ていない
外には{ルビ只=ただ} 冷たい雨音
静かで薄暗い正月
朝
神棚に手を合わせたら
{ルビ揃=そろ}えた足元の床がへこんでいた
町では偽 ....
僕は切れかかった
わびしい蛍光灯
精液みたいな半透明
粉々に砕けるガラスと
ガスと微粒子と電子
黒いグロー球の中の
稲妻と雷
もはや天に帰る事もなく
....
1.
かみさまはいるよ、
って
教えてくれた人は
もうすぐ死んでゆく人だったけど
それは黙っておいた
だって、あいしてるんだ
2.
きのう、かみさまを見か ....
大声はり上げても
列車の通過の轟音で
まったく聞き取れない
そんなCMが昔あった
ぴっぷ…
まで言った所で
電車が通過で以下まったくの
不明瞭
資本主義 ....
私はとても小さいので
海を見れば
海でいっぱいになってしまう
私はとても小さいので
空を見れば
空でいっぱいになってしまう
私はとても小さいので
風を匂えば
風で ....
蔓薔薇が石塔に深く絡まっていて
霧に浮かびあがり声をもらしている
清らかな
石塔には
老人の深遠な目でこう刻まれていた
?在る{ルビ可=べ}し?
霊園の霧は
空中に充足した空虚な ....
もう何年も前
遠い北国に{ルビ嫁=とつ}いだ姉が
新しい暮らしに疲れ{ルビ果=は}て
実家に帰っていた頃
日の射す窓辺に置かれた
白い植木鉢から緑の芽を出し
やがて赤い花を咲かせたシク ....
かの国
かの地にて
劣化ウラン弾で
破壊された
鋼の戦車の
履帯(キャタピラ)の下
ではダンゴムシが
地面に孤独な詩を書いている
と詩人は歌う
お ....
誰もいなくなった夜の海岸
音も無く波がよせている漆黒の海
遠く拡がる水平線のその上より青く輝く月が見ていた
ただ独り旅に出てきた私に
彼女の光は、なんと優しかったことだろう
何処までも何処ま ....
影の伸びる音がして私は 目を閉じた
びくりともしない
有り余る音と 何処にも無い音を探して
もう一度。そして何度も。
散り行く音
蔦の這う音
するすると知らぬ間に伸びて侵食される ....
死するものの輝きがひとつの歪んだ戦慄のなかで遠景をひろげている、過去から届くさかだつ呼び声は次第に熱化して僕から幽石を焼き切ってしまう、僕は雨の中で生まれたのだろうかあるいは海の中であるいは問うことの ....
夕焼けに染まる
うしろ姿が焦れて
奇妙な鳥の羽が
手紙を星へ届けた
万年筆の青いインクでつらつらと
書かれた迷いのない筆跡で
時は重なっていて遠く定着している
斜陽は
雲にすじ ....
ほのめかしおめかし
おかしかかし
すれっからし
おでんにもからし
ずるいからすだから
からまわり
あからさま
からからからわらい
やめてからかうのは
まじめだから
からだだ ....
それはありふれたサヨナラだったから
僕もありがちな言葉でお涙頂戴演舞劇
そんなくたびれたスーツを脱いだなら
もうちょっとくらいは笑えたのかなぁ
通勤電車は満員だから息苦しいらしい
電信電 ....
朝起きて隣を見てみると
やっぱり君はいなかった
いるとも思っていなかったけど
フライパンを火にかけてオリーブオイルとバター
電子レンジでミルクはホットで
あたたまったフライパンに落と ....
誰もが寝静まったよなかに
僕だけが起きていて
眠れない夜 朝が来て
午前中のいい時間に眠りに落ちる
遠くでカラスが鳴き交わしている
駅に行く私営バスの音がする
本当 ....
ヒナゲシの花弁のようのように
脆く儚い恋だった
今思えば綱渡りのような
危うい恋だった
恐る恐る僕は君に触れた
あまりにも君はすんなり
僕を受け入れた
僕は困 ....
破滅的なきぶんを
たのしめるようになった
ふりまわされたってへいき
ごくたまにあの人が
喜んでくれさえすればいいの
それでいいのよ
新しいあそびは
じぶんしかいらないの
あの娘の ....
北の国では雨粒が
まっしろな六角の花を咲かす頃
運命をギュっと掴んでいたその指は
夢や幸せも白く結晶させたようで
すべからく物事は
原因があって転がりだし
人との出会いも必然で ....
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