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「倒れかけた鉄塔」という唄を
口ずさんで、歩いていた。
道の傍らに、全身は枯れながら
太陽の顔を燃やしている
向日葵達は
只
夏空を仰いで
密かな合唱を、奏でていた。 ....
山腹から漂い降りる朝靄に
竹林に朝靄が
風に漂う朝靄の中
溌剌とし
凜とした景色を観る
竹林に偲べば
風に漂う朝靄の中
遠く霞み
曖昧な昨日を見る
竹林に及べば
風に漂 ....
ばくだんの解体
まるで私の心をいじくりまわして
夜空の花火になるのに似ている
そしてあるいはハイウェイ
灰色の街の一本道を
バイクのように飛ばす鼓動
棘のある私の心
もう少しロマンチック ....
蝉時雨が肌を刺す
てんでに湧き起こる
雲の峰の下
白き猫と対峙する
突然の珍客に身構えた
野生の瞳は鋭く
こちらを値踏みしている
ようだが
耳はフルフルと
右へ左へ落ち着かず ....
今にも壊れそうな精神は
今だ使ってる98のパソコンのようですぐに不具合を起こす
助けてくれとも、言えず、かと言って自棄にもなれず
小さな声で くそったれと呟く
3年たった ....
真夜中に
勉強から解放され
ゆったりと風呂に入る。
別世界のテンチ
眠くなる
冷えたお茶を飲み
生き返る
苦しみを乗り越える
自分の過去を顧みて
弱点を知る
罪を憎んで
....
夏が終ります
人肌が残ります
三回くらいやったって
彼氏ではないのです
風がほどけます
秘密の鍵はごっこです
愛さけて
彼氏の知らない
足あとが ....
旅人は路地裏に入り
とあるギャラリーの戸を開いた
暗がりの壁に映し出された
ノートの縦線という「牢獄」の
内側に立つ
ひとりの囚人の絵が
何かを語りかけていた
椅子 ....
エスカレーターに立ちながら
トランクを降ろし
文庫本を開いていた
上がり終える
一歩手前に
あっ
と焦って{ルビ躓=つまず}きそうな
こころを鎮めたら
....
ガンダムってすげえよな
隣の席で男の子たちが騒いでいた
お台場に展示されている実物大のガンダムを見てきたらしく
それぞれ高揚した面持ちで身振り手振りが忙しい
ガンダムってモビルスー ....
薬が切れて震える父を
抱えてベッドに寝かせる
布団のしわなどが気に入らないと眠れないので
抱き起こし、位置を変えてまた寝かせる
そんな作業が延々と続く
父にとって毎日の睡眠とは
....
夕暮れの歩道橋から
今日も街ゆく人々を、眺める。
一人として同じ顔はないけれど
無数につらなる足音に耳を澄ませば
ぼんやりと
誰もがのっぺらぼうの
丸い顔に見え ....
ベリーロールの好きな君
アメジストが君を救う
鼻歌を歌った
毎日が楽しい
君の愛を感じ
君に頼る
苦しくて苦しくて
すぐ近くに住んでいるのに
心の芯棒
どんなことも耐えられる ....
昼下がりの海水は
まだ少しつめたくて
その
指先につたわる感覚が
はじめてのことに
思えてしまう、
いつもいつも
腕を
すべってにげる潮風は
いつか、と同じ
....
緑葉生い茂る森の奥
君を抱きしめる
最初で最後の交わり
なだらかな曲線を描いた
背中が微かに痙攣し
時折流し目で見つめる
君の瞳が切なくて
僕はまもなく他界
....
海月が波に流されて浜辺へ打ち寄せられた
今年も何かが終わってゆく
めぐりめぐる喪失の流れ
ぶよぶよとした透明な塊は
逢瀬と誕生の名残り
てのひらに白い貝殻をのせ
息吹の痕跡を確かめ ....
高台から海を眺めていると
海がとまっているように見えた
青い革の精緻な模様が
いっさいの動きをとめている
夏光のちからが
今日はすこし遠くに感じられた
陽射しがほどけはじめている
....
ずっとそばにいて
君の祈りは偽りの光
君があの娘に帰るまで
願いを叶えてあげましょう
君が私を裏切るまで
そばにいてあげるから
そのかわり私は君を
信じないから
愛さないか ....
神妙にいたすしかない
まどろっこしい夢の淵で
足を踏み外し一路はるばると
緑のさやを開いていく
ジッパーで世界は
夢とこちらに隔てられている
片側通行でないので
夜は眠る決まりなのだ ....
デートの遅刻待ち3時間
食事代3万円
作詩7点
お小遣い1万円
喫茶店代2万円
貴方から貰った事
貴方を知ること
神経痛
山一証券の兄の事
座禅している事
君との思い出
さよなら、20世紀のかなしみ
戸惑うばかりに時を紙やすりで削り
緑が朝の雨に研がれていく
薄暗い台所では 食べる営みの準備
食い繋いでいく真摯な必要性を包(くる)む
食べもしないのに ....
今までの感情を全部吐き出したなら
嬉しさも悲しみも悔しさも虚しさも
幸不幸も
ただの涙になるんだろう
ならば
ちょろっと流した涙でめげてる私は
....
戦争について考えることは
それは有益なことなのだろうか
平和についても
それは有益なことなのだろうか
幸福について考えることこそ
有益なことなのではないだろうか
戦 ....
あなたのその
ちいさくつよい
あたたかな手に
わたしはどれだけの
今を与えられるだろう
あなたにどれだけ
こたえることができるだろう
ことばのないふたり
眼差しだけが優しく ....
緩やかな助走から
蹴伸びする季節が
完成されたフォームで
越えてゆく
夏の高さ
背中に近いあたりの
肋骨を支えている
僅かな緑陰を選んで
少し歩いて
少しの水を飲む
* ....
謙虚に
遜り
でしゃばらず
控えめに
驕り高ぶらず
頭を低く
人に仕える
我慢する
人を見下さず
人を敬い
高きものとする
反省します。
Night and Day
君の抜け殻やさしく抱いて
霧のスキマに朝から一人
言い訳をポケットいっぱい
詰め込んでひたすら歩く
僕ら春の夜光虫となって
ふよふよと浮かんでる街に
....
あともどりできない始動のあと
結果はすぐ眼前に置かれている
そうして自問自答が始まるのだ
セミが鳴いている
草の濃い匂いがかすめる
汗の頭がため息みたいな息をつく
....
よく精神年齢をきかれたりすると
そんなシチュエーションなんて
スナックくらいにしかないのだが
中二の秋かなあ、なんて答えている
それは女の子に受けたりする
でも、四十にも ....
090815
勧善懲悪
超テック鵜
苦しいときの神頼み
安全ピンを飲み込んだダチョウを
クジラの鬚で誘い出し
捕まえる慣れた手つきの狩人が
....
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