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{引用=

『たん純にさ、

 考えすぎなのかもよ。

 しん呼きゅうしてさ、

 だれかのうでに甘えてみるのも、

 たまにはいいんじゃないの?


 あんがい近いところに ....
振り返ったら
影法師しか
あなたの名残は落ちていなかった


雷雨が滑りこむ昼下がり

四角い白い箱の中
些細なことで
笑う
二匹の赤い鈴
あの日
パスタの蝶々結びが
{ ....
抱き上げたら
掌に
血脈の呼吸が当たる
心臓に触れてしまった、
ような気がして

温かい体が怖くなった


白衣の腕に抱かれた眼を
僕は見つめている
境界線から一歩引いた ....
 昨日、上京する前に友達に言われたことを急に思い出した。

 「お前さ、動物が好きやのに、獣医になるん」


 『ベテリナリーアナトミー』は副教科書だから、別に購入する必要はなかった。特別価 ....
漸く手にした教科書は
弟よりも重たかった


最初の挫折は三歳になる前で
最初の絶望は五歳の頃で
最初の贖罪は十二歳の秋だった

繰り返し踏みつけた水溜まりは
次第に黒くうねる海へと成長していたし
繰 ....
{引用=deep-freeze
[動](他)
2 無期限延期[保留]する. }

小さな六畳間に溜め込んだ過去の残骸を
捨てる算段が立たない臆病者ごと
きゅっと纏めて窓から捨てる
海 ....
{引用=
いいえ、あれは太陽ではなく
古びたシャンデリアの明かり


起立、
今日という善き日から逃げ出して
梟の首を廻す
大海原ではマストが立ち始め
皆が合図を待っている
黒い波 ....
悲しくなって遠吠えすると
風に乗って
色んな場所から返事を貰った

風が生まれるならそれは掌からだ
水面に翳すと波紋が囁き 
耳を澄ませばラピスラズリが唄う
冷たい指先で声を拾って
廃 ....
うにゃーとか
ごろにゃんとかで生きてみたい
そう云うあなたはナマケモノ



ハイエナが
悪者だなんて酷すぎます
一生懸命生きてるんです



ラブレター食べさせられても困りま ....
風邪をこじらせて肺が重くなった

冷たいシーツの端を
そっと爪先で手繰りながら
冬眠するみたいにとぐろを巻いた
暗い明日の叫びを
遠い意識で聴きながら

目が覚めたらシマウマだったので ....
答えの見つからない黄昏は
何も語らず海に呑まれた
わたしはハルシオンを含んだまま
冷たい駐車場で{ルビ瞼=メ}を閉じる
柔らかな夜風が
アルコホォルの香りを運び
弛緩したピアノ線が
わた ....
暗闇を優しいジンベイザメが支配する
捉らえた僕の手首には
哀しいくらい初々しい、空色の首輪
この手首には大きめで
あの首には小さめで
幼い僕らに少し硬めなレザーは
拙く祈る永遠を拒絶する
僕らが飲む薬 ....
俺らは
先生がもうすぐパパになるなんて知らなかった
九日は先生休みで
生物の時間潰れちゃって
そしたら代理の先生が教えてくれて
どうしようもなく慌てちゃってさ
どうするどうするって
別に ....
走れるさ
雪の重みに挫いても
蕗の塔の芽を食べて

君の影は
今宵も
心の奥深くに染みを創る

けれど

足元に絡む挫折や
喉元で唸る鳴咽も
蹴散らして、いける

あぁ
 ....
美しき祈りを閉じ込めた
真っ赤なラズベリイケーキ
香り高きダージリンと
華麗なマリアージュでおもてなし

閉じられた心の隙間から
届けましょう
甘酸っぱい愛と鮮やかな赤、
そして祝福に満ちたカノンの調 ....
僕は犬です、わんわん
しがない犬です
一度主人を失いました
僕はもう仔犬ではなかったから

僕は犬です、わんわん
しがない犬です
先日野良の一員になり
金属に怯えるようになりました
 ....
掌で
容易に潰せる
小さく脆い
夢ですが

いつか
大きく強く
羽ばたく日を信じ
輝きだけは
失くしません

千羽揃えば
きっと

きっと
やぁやぁ、
きみのかわいい トッティーだよ
おはよう、
じつに いいよるだ
おべんきょ、がんばってる?
やっぱアレだよね
ほらほら、
はなび なんて
やるもんじゃないってはなし
かぎ ....
「太陽は暴力だ。
冷房の効き過ぎた教室で
あたしはカーディガンの袖を食みながら
前方伸身2回宙半ひねり
を、決めた燕の
誇らしげな嘴を 遠く眺めていた

あの、三つ子の巣立ちは
母の墜 ....
僕らはまだ幼かったので
瞼を閉じれば それで良かった

やたら暑かった夏に 背中で別れを告げ
昨日と明日の狭間で 浅い夢をみるまで

蚊取り線香が目に染みて
瞼を閉じれば 全てが無だった
冷凍室に閉じ込めて
そっと 耳を寄せたりはしない

腹を裂き眼球を抉り
死なない形を創り上げて
寂しさを 裏側に貼り付ける

夜中の静けさが
硝子玉した眼に暗い光を燈すと
怯えた幼児 ....
母は優しい
兄貴より遥かに出来が悪い俺は、
絵が好きで詩が好きで、なんだかいろいろ中途半端で、
でも、
生まれてきてくれて本当に嬉しいのだと
臆面もなく言うから
俺はいつもあなたの目を真っ ....
今朝、
新しく生まれた緋目高は
糸のような体を誇らしげに揺らし
円筒の中を支配し始めた

その傍らで
親たちは死に絶えたのだが
きっと、あの孤は知らない
悲しみも、
涙の流し方も。
 ....
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