あとは何もない
yo-yo

きょう、詩を投稿した。
もう、あとは何もない。空っぽ。空虚。おしまい。
そのたびに、もうあとは何も書けないと思う。今まではなんとかなった。だが、この先はなんともならないだろう。いつも、そう思う。
ひたすら虚脱感に落ち込んでしまう。

詩を書くなんてものではない。あるとき、詩が落ちてくるのだ。
空のコップを手にしてただ待っている。たまたま雨だれのように水滴が落ちてくる。続いて落ちてくることもあるし、それきりのこともある。いつのまにか水が、じんわりとコップの底を濡らしていることもある。
雨乞いをしているようなものだ。

幾日かかかって、コップの中に水らしいものが溜まれば幸いだ。
コップの水は振れば揺れるし、こぼれてしまうこともある。不安定なものだ。あやふやなものだ。
そんな形のまま、そっとみんなの前に差し出してみる。
苦しんで搾り出したものではないような、そんな負い目を感じる。だから自信がない。それでも出してみる。それが、私の詩だ。

そうして再び空のコップだ。
次こそは何もないだろう。もう完全な空っぽだ。空虚だ。虚脱だ。不安だ。さみしい。
なんで、詩など書いているのだろう。







自由詩 あとは何もない Copyright yo-yo 2011-06-30 07:51:22
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