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嘘つき狼
穴の中
深い深い闇の奥
外へは一歩も出られない
地上のカラスが
「大馬鹿者ね」と叫んでも
穴の底から
卑しい目をして睨むだけ

甘美な光に惑わされ
真実に目を背いたあの夜 ....
眠る前に言う
’おやすみ’は
なんて、いい言葉

忌まわしい出来事も
追われた仕事も
’おやすみ’ には追いつけない
’おやすみ’と言った人を
誰も責めることはできない

冴えない ....
こんなに寒い日は君との距離を痛感する
ほんの数センチの立ち位置から生ずる隙間が遠すぎて

言葉を失う前に何かできる事はないかと
必死に君の目をみてそっと近づいたら
君の体温はむしろ少し痛くて ....
時々この街ではもう生きられないと
思う事がある

高速道路の重なる部分は
見ていると不安になるし

工場の隙間に走る道は
人気がなくてさみしい

きらびやかなビルは
あの人を思い出 ....
空はどんより曇り空
それなのに憂鬱、休日出勤
だーれもいないフロアに内線が響く
>めし行く?もう昼だけど?
やったねお誘いごちそうさま

いつものきたない定食屋
おばちゃんは今日もテンパ ....
真夏の真夜中
のどがとても渇いて
焼けるように熱くて
這うように起き上がった

冷たくてきれいな水が飲みたくて
水道のじゃ口をひねって
両手を丸めてすくってみたの

それでも私
う ....
(きのう)
晴れた日
顔に両手を当てて
指の隙間からあなたを見たら
胸が痛くなった
そっと手のひらを返したら
日差しがキラキラこぼれてた

宝石みたいな言葉なんて
ひとつもくれたこと ....
あなたの真剣な表情
こぼれる あきらめの言葉
ぼそぼそ 口にする

わたしも 今日はふざけないで
まじめ に 言葉を拾って
提案してみる ひとつ ふたつ・・みっつ
あなたと、つながりたい ....
人の結婚式なんて退屈だ
知らない花嫁さんに「きれいですね」と言い
何度も「あおめでとうございます」と言う
ほんとはちっとも そうは思わないのに
わたしは人の幸せなんて喜べない
なんて心のない ....
なまぬるい風に乗って
運ばれて来た くちなし の香り

遠い昔の記憶も
最近のあの悲しい思い出も
呼び覚まされる

優しいのにあまったるい
どうしようもない嫌悪感
やりばのないこの  ....
パーティーで
あなたの袖元を飾るカフス

さりげなく
お行儀よく
おとなしくしてる

シルバーにブラック 
テクスチャーも繊細
おとなっぽく 嘘をつく
あなたに ぴったりだよ

 ....
あなたのポケットから
するり
抜け出た銀色の鎖
それを愛と勘違い

ばかみたい
ばかみたいだ

手の平の上から
ざらざら
テーブルに
こぼれ落ちた
銀色の鎖
まばゆいほど輝い ....
こめさんの皐さんおすすめリスト(12)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
嘘つき狼- 自由詩210-10-12
おやすみの定義- 自由詩2*10-2-8
都会の冬に埋もれて- 自由詩5*10-1-31
コンクリートじゃんぐる- 自由詩4*09-9-28
おひるやすみ- 自由詩3*09-9-14
真夜中の給水- 自由詩2*09-8-2
曇り空にうたう日- 自由詩3*09-7-12
つながるこころ- 自由詩2*09-6-26
けっこんしき- 自由詩2*09-6-18
くちなし- 自由詩4*09-6-8
カフス- 自由詩2*09-5-31
銀色の鎖- 自由詩1*09-5-24

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