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目が覚めれば
病院と呼ばれる場所に寝ていて
(それでも私は他の人と話すことも許されない部屋の中で)
一番初めに想ったことといえば
あなたに電話しなきゃ
ということで、それはもう叶わない部屋の ....
外ではもう夜が始まっていました。

部屋の中に滑り込んで来た夜に
気づかないでいると昨日から抜け出せなくなるようで、私は
決まってひとりベッドに腰掛け
何色ともわからないカーテンを手繰り寄せ ....
あの子は 静かの森に行ったきり
戻らない
あの子はまだ少女で汚れも知らない
あぁ、ただ戯れてただけ

静かの森は
少女を連れ去ったきり 呼びかけても返事さえない

呼びかけるなら
少 ....
少女が、朝起きだして
足もとで夜の色をした猫の背を撫でる
まだ体温もあがらない内に
手のひらに忍び込む温もりに少し汗ばむ

私の温度ではない、と気づかないまま
薄いカーテンの裾を引く 細く ....
丘に立つ
ただ背伸びばかりして
何にも手が届くことがなくても、
輪郭を名乗っていた頃より 透明がはっきり見えるようになりました
透明を知った私は、そのかわり
色が体の底のほうに溶けていって
 ....
月の夜道を行ったって
どこに辿りつく訳でもない
ただ
視線を先へと伸ばしても
あの光は遠すぎて、見えない

月の夜道を歩いたら
立ちすくむ銀うさぎ
あそこから来た訳ではない、と言う
 ....
「だから開いちゃダメなのに」

もうそこに何が描いてあったかわからない

なにか、素敵なものだった気がする

夜がすっかり落ち着いた頃

誰にも見られないように ひっそりと

絵も ....
目が覚めても何かと手を繋いでる感覚があった、確かにあの頃は。



拾い集めて繋げた
羽根で決して明日に
辿りつかなかったのは
少し汚れていたせいじゃない


「ひみつ」という言葉 ....
夜が訪れたことに気づかないでいたら
いつが夜明けなのかわからなくなってしまった
区別がつかない 月は
欠けているのか 満ちていくのか
私の呼吸と 似ていた



{引用=お話と呼ばれる ....
藍色の少女は密かに夜の匂いを纏って
透き通った肌からは昨日が覗いていた
音もなく窓辺に降り立つと
そっと私の手に触れる ひんやりと
夜が私の体の芯に入り込む

裸足の爪先からは 夜が
生 ....
夏の日 帽子を残して
水平線の先が見たいと少女は

夕焼けが水面を染める
裸足で砂を踏みしめると
体温によく似ていることすら
知らないまま

空との区切りが曖昧だから
触れてはいけな ....
魚になって
私は、って
言うと呼吸ばかりして
じっとして動かないで
水面を知らないみたいで
もがきもしないでいて
心臓がいつもよりは速くて
手で掴んで
昨日の断片を拾えたら良くて
そ ....
ひつじを踏んだ  声はなかった
ひつじは足下で  ばたばたしていた
ような気がした

「元気かい」とためしに声をかけたが
ひつじはひどく疲れていたか
もしくは踏まれて不機嫌だったのか
答 ....
こめさんの夕凪ここあさんおすすめリスト(13)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
飲んでしまった日から、後悔して。- 夕凪ここ ...自由詩3*06-6-1
深呼吸して眠ればいいよ。- 夕凪ここ ...自由詩7*06-5-28
静かの森の- 夕凪ここ ...自由詩5*06-5-20
夜色をした猫と眠る少女の- 夕凪ここ ...自由詩6*06-5-13
丘に立つ- 夕凪ここ ...自由詩6*06-5-11
月の夜道をひとりで行けば(うさぎに出会う)、- 夕凪ここ ...自由詩10*06-5-6
無音の絵本の話- 夕凪ここ ...自由詩3*06-5-5
お話の切れ端- 夕凪ここ ...自由詩11*06-5-1
るーぷする。- 夕凪ここ ...自由詩8*06-4-26
藍色の少女と- 夕凪ここ ...自由詩10*06-4-6
水平線の先の- 夕凪ここ ...自由詩10*06-4-4
真似ごと- 夕凪ここ ...自由詩4*06-4-2
ひつじ踏んじゃった- 夕凪ここ ...自由詩12*06-2-21

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