滝壺の深淵から
天空に珠をさがす
うねる銀の龍の嘆き
龍は雷鳴とともに雨を降らした

飢えた民のために
龍は慈雨を与え
空の彼方へと去ってゆく
雲間にその痕跡だけが残っていた

 ....
秋と冬の境目の
限りなく冬に寄り添う秋だから
ならべてみたくもなる
あったかいものをしこたまに
{ルビ炬燵=こたつ} 湯たんぽ 綿入れ{ルビ袢纏=はんてん}
焼き芋 甘酒 鍋料理
{ルビ熱 ....
マッチを擦った
においが好き

懐かしいから

クリスマスのロウソク
ストーブ
父さんの煙草

子供の頃に

安心した匂いだ
換気扇がぶっ壊れて
機関車みたいな音がする

台所であなたと目を合わせたら
困ったような笑顔がどこかへ旅立つ

暮らした年月を
思い出させるすべての劣化

年をとったわね


 ....
新しい魔球を早く試したいあした天気になりますように 「自分に味方しないものは敵だ」
という考え方と

「自分に敵対しないものは味方だ」
という考え方は

同じようでいて ずいぶん違う

生まれつきの敵も味方もいやしない

パレスチナ ....
渇いた落ち葉を踏んで歩いた
湿ったアスファルトに
暗い空から
時折雪がこぼれてきた

かじかんだ手で傘の柄を握り
歩いたことのない道を選んで
なるべく迷子になるように
帰る方角 ....
   晩秋の頃
   血を吐くように
   楓は赫く染まる
   握り拳ほどの肉塊
   女は躯に楓を孕んだ
   命の蘇生
   輪廻転生する魂
   春になれば
    ....
上水の川のほとりの桜水食堂
銀だらの照焼の匂いがする厨房から出てきた
おかっぱ頭の彼女は紅い鼻緒の下駄を鳴らし
橋のたもとのオレンヂ色の街灯を灯す

近くの洋館に咲くタイサンボクが薫る街の角 ....
夜が皮を剥いで、
真っ赤な朝を迎えたような傷が、
手のひらに滲んでいる。
あなたは見えないナイフを手に私を傷つけた。
 ....
継ぎ目もなくすきとおる
うしろすがたのような青
とおくからきた風がとおくへとぬけていき
休日のざわめきや
かすかにひびく水音や
何重奏もの葉擦れを
はこんでいく

ふと見る枝に
リボ ....
暗闇に明滅してるテレビジョン孤独な夜のためのスタンス

ぽつねんと机の上のエンベロープ誰に届けるあてもないのに

冷蔵庫の独り言を聞きながらひとり眠れずにいる真夜中

恋しいと淋しいはきっ ....
両端が見えないほど長い橋の上
ひとつの影が立っている
呼びかけても応えない
近づいても近づいても近づかない


夜の左脚のしびれから
次々に飛び立つ火の鴉
水たまりの波 ....
郵便局に勤めたかったのは
食堂の定食が美味しかったから
そして決められてコースを笑顔で走れたから

電報局に勤めたくなかったのは
借金の返済を迫られた親爺に
出刃包丁を突きつけられたか ....
 数日を 

霜月の歯科の待合午後三時抜けた前歯の治療を待つ

テレビにて人物研究する人の話を聞いて果物などのは

市役所の待合室の窓辺には天にそびゆる高き木ありて

痩身と豊かな生活 ....
少年は挨拶した。
周りにいる人達は彼を無視した。
前回会った時、少年は彼等を無視したから返事が返って来なかった。
正確に言うと、少年が前回挨拶をしなかった理由は、
無視したのではなく、物思いに ....
 
太った

ぶくぶくと

心はやせていくのにね



 
大きな月に定規をあてる

誰も来ない

人生は終わる

山の向こうに人がいる きっといる

豚色のピンクの人が

 ピンクの人は月に定規をあてたりしない
 そんな人の上にも月 ....
憧れの地を目指し
長い旅に出たはずだった
針葉樹林が空を突き刺し
波頭が眠たげにまばたいて

気球に乗った少年が
スローモーションで手を振っていた
漂う筏に寝そべって
分厚い書物を読み ....
今朝はやけにすずめが気にかかる
あまり明るくない雨上がりの湿った土の上を
ちいさくなにかついばんで
むくっとしたり首をかしげたり
尾羽を振ったりして
手のひらにすっぽり収まりそうなすずめが  ....
彼女の名前は、林檎といった
日がのぼり 日が沈んで どんなときも
心に 一つの凛した樹、それが林檎だった

パオバブの木は 特別な木ではなく
桜の木は 花見のときだけが桜ではない ....
朝、駐車場の前に
犬の糞が落ちていた
私は舌打ちをして
それをテッシュに包んで
ゴミ箱へ捨てた

二日後、駐車場の前に
また犬の糞が落ちていた
私は憤慨し殺虫剤を撒き散らし
水を入れ ....
なにも捨てなくてよくなり
だからゴミ箱はまっさらなまま
霧のように
きみの気配がただよってくるまで
ねむらずにきみを数えるだけでいい

返信しない手紙が積まれ
日が沈み
離れていくこと ....
(あれは、何だったか)

火竜になって飛んでいった私の分身が見たものは。
食いちぎられた街、
灰になった街路樹、
口の中が埃臭い。  ....
新聞の死亡欄に小さく載りたい
葬儀の予定など一切無しで
ほんの数えるほどの文字
ひとつの死 ひとつの終わり
シンプルで飾りのない
わたしの死 わたしの終わり
事実だけが落ちている


 ....
お好み焼きと言えば、大阪風お好み焼きか広島風お好み焼きか?なんて言うのはお好み焼きがご当地名物でない私のような人の言うことなんだろう。

父はとても忙しい人だったが時々、私達兄妹3人をお好み焼き屋 ....
予想を遥かに上回り
伸び過ぎて
手に負えないほど
細い支柱に幾重にも絡まった蔓を
所々自分で縛った紐をほどきながら
根気よくはずしていった

はじめは
知恵の輪をはずすようで
楽しか ....
アフリカ鍋には
キリンさんの首と頭がまるごと入っている
そういうと、
動物愛護協会から
クレームが来るかもしれない

キリンさんも可哀そうだが、
それならなんで戦争がなくならないんだ
 ....
夢は遥かに銀河をこえてゆく
ぼくというとても小さな存在の瞳から
こぼれる涙

流れて
流れて

やがては天の川になるのだろうか
白い星
青い星
紅い星
黄色星
緑の星
黒 ....
深井戸を掘り水脈を探り当て
始原の意味を飲み干そうとする

ひそかにかくしもっている消しゴムで
日々の痕跡を抹消してゆく

整理できないものを片付けてゆく生活
アクチュアルな墜落が気持良 ....
そらの珊瑚さんのおすすめリスト(8374)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
天空- レタス自由詩315-11-21
扉の隙間から- ただのみ ...自由詩19*15-11-21
ともしび- ガト自由詩7*15-11-21
夜汽車- ガト自由詩13*15-11-19
新しい魔球を早く試したいあした天気になりますように- 北大路京 ...短歌315-11-19
どっちにもなる気はない- ただのみ ...自由詩17*15-11-18
散歩《2015年11月18日》- Lucy自由詩13*15-11-18
【_楓_】- 泡沫恋歌自由詩17*15-11-18
- レタス自由詩6*15-11-17
パズル- あおい満 ...自由詩815-11-17
「むすぶ」- 小夜自由詩415-11-17
眠れない夜のミュルミュル- 未有花短歌8*15-11-17
夜の真昼- 木立 悟自由詩615-11-16
- レタス自由詩3*15-11-16
_数日を- 生田 稔短歌115-11-16
しゃぼん玉- 鷲田自由詩215-11-15
ぶくぶくと- 殿上 童自由詩12*15-11-15
わたしも上手にうたえない- 北大路京 ...自由詩1115-11-15
憧れの土地- Lucy自由詩8*15-11-14
偏心痛- ただのみ ...自由詩18*15-11-14
黙ってみている青い空- るるりら自由詩14*15-11-14
【_犬の糞_】- 泡沫恋歌自由詩12*15-11-14
嘘(仮)- 伊藤 大 ...自由詩215-11-12
フロント硝子- あおい満 ...自由詩8*15-11-11
死亡欄- ただのみ ...自由詩21*15-11-11
味覚は時空を超えて- 薫子散文(批評 ...115-11-10
晩秋のクレマチス- Lucy自由詩15*15-11-10
アフリカ鍋- atsuchan69自由詩15*15-11-10
夜に歌う- レタス自由詩315-11-10
菌類図鑑- 梅昆布茶自由詩1415-11-10

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