春のみちしるべが
ぼんやりと
さくらいろにほどけて
くるり
かすかに温む指さきを
ひきしおの隙間に
おきわすれ
どこへゆくのか
しおさい
水平線の午睡
波の ....
風は確かに冷たいのに
午後の陽のぬくもりが
耳に触れた
除雪作業が終わった後の雪道は
目を開けていられないほど
強い白さだ
瞼の隙間で青空も霞む
静けさをカラスが横切っていく
....
僕たちは公平に接しているか
子供だというだけであるいはステイタスであなどったりはしていないか
フェアには美しいという意味もある
美しいものはおそらく作為もなく公平なのだ
ともす ....
フェルマータに見つめられている
ピアニッシッシッシッシッシッシッシッシッシッシモ
今日の頭の中のカオス(混乱) 群青課題詩「準」
1
わたしたちは
準備万端整えて
すべてはその刻へ
父や弟や息子が
先に行った道
その入り口を
何とかうまく通り過ぎ ....
みずのうえを あるかないか
あるかないか さくらのはなびら
あるかないか おがわに あめんぼ
あるかないか かわぞこに 波紋をゆらす
ゆらさないか あかん ....
今夜もまた誰かの悲しみが裂けてしまった
梟の眼が光る孤独の森
冬の尖った爪が人の夢を引っ掻く
日が昇れば
何も聞こえなかったように
白い雪の舞い
光が冬の仮面となり舞踏会
....
中学時代休み時間に
座布団を手に巻いてボクシングの真似事をして遊んでいた
遊びとはいえけっこう幼い意地をかけて遊んでいたが
伊藤くんにはどうやっても勝てなかった
陸上部で細身で動体視力 ....
ショッピングセンターの駐車場でカレーパンと牛乳でお昼を済ました
なかなか家に帰れない
僕の家って本当は彼処じゃ無いんじゃあないのかなんてねときおり思うんだ
誰も待ってないし読まない新 ....
泣きたい時は水面に揺られて
私という器に水を張る
たっぷりと注いで染み込ませて
体中が潤い続けるようにする
泣き叫ぶ声が私を呼んだら
ひしゃくで水をすくって
たっぷりと捧げよう ....
小さな音にも
怯える夜
泣き虫のわたし
行き場のない衝動を抱えて
闇に眼を凝らす
枕の下で圧し潰された
我楽多の夢を探しながら
夜 ....
どんなに美しい言葉も
ひと房の桜の花には
かなわない
何も語らなくていい
ただ眺めていよう
桜の季節を
ピンクのイルミネーション
....
真っ赤な林檎の皮をするり剥きますと
白く瑞々しい果肉が微かに息づいて
頬張れば甘く酸っぱく
口いっぱいに広がっては
心地良く渇きをいやしてくれるのです
そのおんなもまた
高い梢に輝いた ....
割れた木魚から誰かの魂が出ている
□報告者/ るるりら -(2013/04/01(Mon) 01:49:27)
このほど発掘された石版には 解読の結果、このように記されていた。
***
なんどとなく残酷な ....
入道雲がたかく盛り上がっていた
あの丘の向こうにぼくらの夏がある
縁側にふたりならんでこしかけて西瓜を食べた
僕が種を飛ばすと君はぼくより遠くへとばそうと
おたふくみたいに頬ふくらまし ....
体がうごくとき、心もうごくだろうか?
心がうごくとき、体もうごくだろうか?
あなたに、うごくだろうか?
誰が見送っていたのか知らない
わたしは振り向かなかったから
三月の道をざくざく歩いて行ったから
足取り軽くはなかったけど
雪解けの道が歩きにくかったからじゃなく
涙で目の前がいつも曇っていた ....
朝、目が覚めると昼だった。
おかしい。
目の前にアナログな小さな目覚まし時計。
それは短い針が1と2の間くらいを指している。
おかしい。
時計が、ずれている。
電池、変えなきゃいけ ....
ぼくは30代の頃
浴びるように酒を呑んでいたが
二日酔いになったことがない
ぼくは良くお袋の肩を揉んだが
肩こりを経験したことがない
ぼくは殴り合いの喧嘩もしたが
一度として骨折を ....
まだ涙はあるか血は流れるか
何かを忘れてはいないか
誰かを犠牲にしてないか
驕ったつらしてないか
問う事を忘れていないか
ともすれば自分の痛みに埋没して
痛み分けを忘れてほうけてる ....
風を眺め
風と語り
風を伝える
もうすぐ名前がなくなる村の
公民館の屋根のてっぺんで
風を聴き
風と歌い
風を奏でる
僕は少し錆びついた時間を
飽きもせずにつ ....
右足が重いと
おもっていたら
いつのまにか
根が生えていた
しかたがないので
歩きまわる
根をおろさずに
....
陽がさして思い出に帰る
雲がちぎれて流れる
風はある気配をはらんでいる
君の瞳の中にある感情
配置とバランスが変わってゆく
静かなダイナミズムをもってものごとが動いてゆく
遠くで闇が切り裂か ....
造られたのだ
望んだ訳でもなく
花の像に似せられて
花の代わりに飾られて
その美しさに比べられ
蔑まれては
やがて飽きられ捨てられる
色褪せても尚
枯れることも許されず
土に還る ....
ベルトもなしにジェットコースター乗せられている
走る子供
跳ねる水玉
あのね嬉しい
囁く木漏れ日
クレヨンで塗りつぶす町
溢れだすよパレードの音
遊ぼう路地裏
注ぐチョコレート
あしたまたね
触れ合う影帽子
クレヨン ....
東の山肌の頂きが淡い桃色に染まる
その桃色は歩いて下るかのように
麓へとゆっくりと拡がるさなか
頂きは桃色に重なり橙色に代わり
その色に蒼と紫色が混ざる
そして麓も頂きと同じ色に染まって ....
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