今日も
野菜といっしょに売られる
店員の呼び声に包み込まれて
行儀良く並んだ大根の色つやを見比べ
身長と体重を確かめているあなた

 それは昨日  
 あなたから延びた手が
 子宮にし ....
右に進むも

左に進むも

失敗を経験に変える道
鉛筆の芯を、削る。
何処までも鋭く、削る。
(誰かを傷つけるのではなく)
{ルビ褪=あ}せた現実に、風穴を空ける為に。  
十月の空 軽やかに
抜け落ちた天使の羽根
青へ青へと沈んで往った
解かれながら天の淵へと

いっせいに湧きかえる小さな羽虫たち
凝縮された生と死が充満した宇宙 裂くように
歩いて往く 衣 ....
空になった孔の底から、
風が吹き抜ける声が聴こえる。
喉の奥が苦しくて、手を伸ばす。

(届かない、でも感じる)  ....
左手の小指にまわるトパーズがいつかの夏の空をなぞりて。

一抹の不安枕に眠りゆく終電までの線路の軋み。  ....
名付けなさい
君を縛る暗闇を
君を閉じ込める闇の正体を見極め
君自身が
名付けるのです

例えば
「コウモリ」
と名付けたら
君の闇からコウモリが
切りとられた影絵のように
現れ ....
昨日から勝負パンツ履きっぱなしあした天気になりますように パーティーには 有名な中華料理店が選ばれた
難しくて名前が覚えられないメニューたち
箸で触るだけで肉汁が溢れ出すシューマイ
自宅に独り私を待つ母に
到底食べさせてやれない、そのシューマイ

 ....
かわいそうを
拙い力で摘むその指を
見守っている

指輪にしようか
髪飾りにしようか
一本、二本、3本
束にして編んでいる私は
数分後にはこのかわいそうが
無造作に捨てられることを ....
両手で掴みとった羽根が、
灰になって消えていく。
白い大地に佇む夢で目が覚めた。

(もう、約束はしない)  ....
妙に白茶けた道を
道というより橋かもしれないが
いつの頃からか歩き続けている
疲れて立ち止まったとしても
死んだ馬が頭を押しつけてくるので
休むこともできず
馬の冷たい鼻息が気に障る
な ....
魂は存在するのか
聞かれたから答えた
聞く方も
答える方も
大切なモノを失っている
あくまで他愛もない質問
あくまで他愛もない答え
互いにさ
人の左胸には鳥籠があり
鳥籠が在るんだか ....
誰もがみな死を用意していた
そして伝言だけが残ってゆく

ただ一言の言葉が残るだけ

残された者の涙がひとしずく

花をたむけるならいは
原始から
すでに三万年を過ぎている

 ....
黒曜石は砕かれた
もうずっと昔のこと
何もかも失ってちっぽけな存在だ
もとの自分がどんな形をしていたか
思い出すこともできない
以来 変わらず尖ったまま
今も誰かの指が血を流している

 ....
海の青は虚構
掬っても透明
僕らは
海と少し溶けた
白い壁の内側で
生きてゆく

「たまに夢を見るの
黒いふちどりの報せが届いて
涙で海ができてるの
君が死んだら悲しいな」

 ....
【酒場にて】
俺のような誇り高い男はな…
そのとき彼は一段と高らかに笑った
そして転げ落ちていった
何処までも転げ落ちていったのだ

私は月明かりの映える窓際で
杯から転げる音を聞いてい ....
パクリパクリ

月は太陽のパクリ

チンパンジーは人間のパクリ

ナポレオンはいいちこのパクリ

エジソンはドクター中松のパクリ

モーツァルトはキダタローのパクリ

パクリパ ....
(誰かが見ている)

そんな気配で
窓を振り返ると
一匹のしらすの目があった。
思い出した、
弁当箱いっぱいの
ぎ ....
その日は
お花見の桜より うんこの話のほうが 
うつくしかった
お隣さんが用意してくださった花見弁当を囲んで
いっしょに 盲の方と お花見をした
お洒落な桜色のスカー ....
(明るさに滲みた空があり
 されど傘は閉じられず
 雨はぽつりぽつりと降っては消えて
 湿りを立って眺めるばかり)

秋雨のうっすら青いなかを
ほのかに明るいほうへはからずも振れて
ふわ ....
北原白秋・高村光太郎・三好達治は、私の好きな詩人だが、彼らはみな戦争協力詩を書いている(「戦争協力詩」という言葉は変だが、「愛国詩」「(反戦詩ならぬ)賛戦詩」「戦争昂揚詩」のどれも変ではある。この辺の .... 今日の日も
沈んでいった
まだ
僕たちには日常があって
まだ
僕たちの日は爆発しない
それでも
スライド
カレイド
いつか
二度と二度寝すら出来ない世界になってしまったりするから
 ....
解体工事中の廃ビルから
鉄材が鳴り響く音が
突然、微かに聞こえた
それは完全に想像
理由も無い幻聴

壊れた仕掛けを隠すハリボテも壊れた




くたびれた様子で
うつらう ....
              151001

木を育てるには水を与え植物生育必要な栄養素を与え、日の光に当ててやると良い
そんなの当たり前ジャンと思うのだが、現実はなかなかそうなっておりません。
 ....
床に寝そべって本を読んでいて
なんとはなしにうしろが気になる
真っ黒いもやのような男が
扉の陰に立っている気がして
おそるおそる振り返ってみても
当然誰もいない
誰もいないのに
誰かが扉 ....
夫と言い合いになった日の深夜
冷蔵庫の前に這いつくばって
冷たい床に雑巾で輪を描いた
何度も何度も同じ輪郭を辿って
ただ一心不乱にひとつの輪を描いた

怖い顔で子供を見送ってしまった朝は
 ....
目を凝らす。
無数の死体が見える。
目を凝らす。
無数の家が燃えている。
目を凝らす。
子供たちが泣き叫んでいる。
目を凝らす。
母たちは血を流している。
目を凝らす。
父たちの腕に ....
ジリジリと時が過ぎてゆく
届かない荷物を待っている
何かが邪魔している時間
絶えられない焦りとせめぎあいの中で
インターフォンが鳴るのを待っている
来るのか来ないのか
ぎりぎりの時間だ ....
西日に首を傾げている
絃を爪弾きながら 全く
永遠の光芒の野は無邪気で
故に無伴奏から不在を学ばず
そのままです神さま 私は全く

手放した数多の心には
なみだを送り毛布を送り
子守唄 ....
そらの珊瑚さんのおすすめリスト(8374)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
日常- イナエ自由詩9*15-10-8
進め- 北大路京 ...自由詩1115-10-8
色鉛筆___- 服部 剛自由詩515-10-7
秋・反羽化- ただのみ ...自由詩16*15-10-7
青空- あおい満 ...自由詩815-10-7
リング- あおい満 ...短歌3*15-10-7
名付けなさい- Lucy自由詩22*15-10-7
昨日から勝負パンツ履きっぱなしあした天気になりますように- 北大路京 ...短歌715-10-6
晩餐会- 為平 澪自由詩13*15-10-5
かわいそう- あるみ自由詩7*15-10-5
東の夜- あおい満 ...自由詩515-10-4
道行き- 春日線香自由詩215-10-4
25gの落下_夜明け鳥鳴く頃- 秋也自由詩315-10-4
ことの葉- レタス自由詩315-10-4
記憶の怪- ただのみ ...自由詩13+*15-10-3
虚構- 瑞海自由詩4*15-10-3
還暦小詩集- 宣井龍人自由詩19*15-10-3
パクリパクリ- 北大路京 ...自由詩1015-10-3
しらす- あおい満 ...自由詩14*15-10-3
うつくしい_うんこ- るるりら自由詩22*15-10-3
秋の花- 駱駝一間自由詩2*15-10-3
『戦争詩歌集事典』高崎_隆治より、戦争詩を考える。- こひもと ...散文(批評 ...16+*15-10-3
桜と流れ星- ゴースト ...自由詩5*15-10-2
ハリボテ- 凍月自由詩5*15-10-1
本を育てる- あおば自由詩6*15-10-1
誰もいないのに- 春日線香自由詩315-10-1
磨くという行為- 夏美かを ...自由詩47*15-10-1
【HSM参加作品】見えるもの- 非在の虹自由詩5*15-9-30
宅急便- レタス自由詩415-9-30
この世の窓辺で- もっぷ自由詩1115-9-30

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