木のかけらと
あたたかい水が
午後と夜の境いめに
蒼い浪となり流れ込む


錆は子らの名をくちずさみ
鉱は荒れ野に伏している
陽を転がす指や指
流れの内に華やいでいる ....
百均で買ってきた
ミニチュアの黒いうさぎは
手のひらに載せて
選りすぐろうにも
どれもみな
哀しくなるほど同じ顔
同じ姿勢同じ表情
どうしてこんなに正確に
大量生産できるのか
まるで ....
霧吹きのような雨はふかみどり

胸の奥まで吸い込んで

わたしは森になる

しばらくすれば

じゅうぶんに水を含み

耳を傾ける

彼らは

永遠を指し示すこと ....
幼いころの古びた靴は
シャベルよりも
ずっと小さくて、
土遊びをしながら
泥だらけで夕暮れに沈んでいた。
永くて遠い春はすでに
まなざしの向こうにあって、

冬を越えるたび
軽くうな ....
膝枕されて見上げる花吹雪 籠から溢れそうな
熟れた果実の
すこし傷んだ
あまい匂い
視線は蠅
めまい/匂い/めまい
スケッチしながら
溺れている
出口のない部屋
ぬるい潮が満ちて
鋭い線が
削り盗り
移 ....
桃始笑
ももはじめてさく


コートを脱いだら
沈黙していた鎖骨が
独り語りを始める

ポケットから出た
あてどない指先が
止まり木を探している

音符を思い出した
爪先 ....
すべてにはぐれたまま
失われた魂は
どこへ帰るでしょうか
あなたが
安らかに眠るあいだ
ぼくは
夢を見たでしょうか
雨のせいで三月にしては肌寒い夜 ....
土手の手つかずの雪が老いて
カラスがなにやら啄んでいる

穏やかな冷気に衣服の戸惑い

惜しめば儚く望めば遠く声は
なにも残さないただ揺らした

言葉が追う死者を追うように

セー ....
ささやきかけるかさのかげ
母音の樹が揺れる

ふたりで歩いていく
丘の上へ 遠くまで

のびていく記憶

いそがなきゃ
走りはじめる
わたしたちを

月が見ている

それを ....
喉のおくに、
何かがからみつく。
潰れた声がでる。
声は声ではなく、
毛を生やして、
毛孔から這い出てくる。
たくさんの、
得たいの知れない、
毛玉が這い出てきて、
私をとりかこむ。 ....
 私はカルピスのいちごオーレの底にたまった沈殿物。
五百ミリリットル入っていても果汁は一パーセントにも満たない。
濃いピンクのふりをしても、先生たちは私のことを講堂に響く大きな声で、赤点、ギリギリ ....
直ドラで右股関節を捻挫した

ダフった衝撃がそこに集中してしまったのだ

向きをかえただけで襲ってくる激痛で

寝ることと座っていることが辛くて仕方なかった

立っているときがいちばん ....
おなかの小魚はときどき小ちゃな声で鳴くたいせつな奴だ

電子ジャーの独り言を翻訳しながら夜が明ける

痛みっていつも友達だったなこれからもよろしくな

僕の休日は病院に奪われてディスカウン ....
夕暮れの空は
少し甘めのコーディアル
濁り踏み荒らされた雪解けの道に
照り返し

闇雲な胸騒ぎも
無知な喧噪も
先鋭化した矛盾の
せっかくの露呈も

ほんのり澄んだ彩で
やさしく ....
街はずれからぬけだして
     つれづれに遠望してみる
   (卒寿となったおひとりさま)
はてしないあおいそらと
    乱舞しているしろいくもを

そぅだ・・・・・いつの日にか
 ....
【ゼロの華】(鈴木 海飛様 発案の御題です )


からたちの木は 棘だらけ
それでも夏には まるく緑陰つくります
嶮しい棘が獣に怖れを与えることを止めません
冬には 雪に伏せらながら
 ....
ひとりの私はひとりきり
自転車のうえ
川底の小石
草の根元
に這うありんこ
のことは今は見てない
夕食の献立どうしよう
冷蔵庫には
ナスがひとつピーマンが数個
お豆腐半丁
またカフ ....
明日
仕事に行きたくない
仕事に行かないで一日中
布団の中にいて
呪いをかけていたい

呪いをめいっぱいかけていたい
体がやせ細って動けなくなっても
呪いを一日中かけていたい

お ....
ランドセル揺らし駆ける子花盛り 落ち込んだ夜
スーパー路地裏の
ダンボール箱ぐらいでいいかと思う

何でも入るが湿り気に弱い
積み上げ過ぎると潰れる
でも無理やりフタがしまる
必要のない時は小さく折りたためる
どろうみから
 タって 
   ミせて
      あなたはあなたを
ミて
  イたり
     ニたり
        《シ》ナいから
        《シ》して《シ》舞う
カのふ ....
笑っている或は微笑んでいるきみを
僕は安心して受けとめるだろう
ボディランゲージとして

でもひとりになったときの
君の顔をしらないんだ

あっけらかんとしてあの時は不倫しててね
と皆 ....
夜がすっかり明けて
なにもかも
とりかえしがつかなくなってから
あちらからもこちらからも心優しい人々が
花を抱えてやってきた
涙を流し祈りをささげた

いつもそうだ
愛されていた人が
 ....




外が言う聖域なき改革に
少し笑ってから
だれにも教えるつもりのない
ひとつのメールアドレスを
登録して機能させる
(そこはサイバーエリア)
(そこは賃貸住宅) ....
     夕餉が終わると皿を洗い
     油や醤油で汚れた台所を
     布巾でぬぐう
     鍋も皿ももとの位置に戻し
     静けさと落ち着きを取り戻す
     風呂を ....
風が突っ走って往く
いつか追い越して往った風たちが また
地吹雪は踊る 白いベールを靡かせて
渦巻いては解かれ素早くさらわれる
終わりなく交わされる遠吠え 
異言の霊歌 あるいはレクイエム
 ....
たくさんのてのひらが、
胸のうちをなでてくる。
私はその愛撫のあたたかさに、
目がくらみ、
行くべき路を忘れてしまう。
たくさんのてが、
雨を耳にあびせた。
たくさんのてが、
子どもた ....
チューブを流れる水流のような
朝の通勤路を、
外れて、
うつりこむ硝子のなかに
入り込みたくなる瞬間がある。

ばたん、と、
荷物を落とした、
そこから私の旅がはじまる。
硝子が割れ ....
{引用=
 詩の風当たりに対して、短歌はどうなのだろう、
 邪魔な磐というよりは、誰も見つけられない、
 道路の端に転がっている小石、それそのもののようである、
 ざわわ、という音が66回も詰 ....
そらの珊瑚さんのおすすめリスト(8177)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
みどり_うたかた_Ⅱ- 木立 悟自由詩1216-4-6
ベンジャミンバニー- Lucy自由詩22*16-3-26
休園日- 自由詩37*16-3-23
たんぽぽ花粉予報- りゅうの ...自由詩17*16-3-13
膝枕されて見上げる花吹雪- 北大路京 ...俳句316-3-13
空白の果実- ただのみ ...自由詩12*16-3-12
桃始笑- nonya自由詩17*16-3-10
また眠りの終わるときが来るように- ホロウ・ ...自由詩4*16-3-10
春葬列- ただのみ ...自由詩19*16-3-9
樹と記憶- 渡邉建志自由詩416-3-8
孵化する声- あおい満 ...自由詩616-3-8
足並み- 為平 澪自由詩716-3-8
幸福- 吉岡ペペ ...自由詩716-3-8
とっても素敵な世界へ- 梅昆布茶短歌15*16-3-7
ティータイム- Lucy自由詩14*16-3-7
老細胞の呟き_八- 信天翁自由詩216-3-7
ゼロの華- るるりら自由詩616-3-7
吉川さんお久しぶり- ふるる自由詩5*16-3-6
ブレックファーストカース- 塚本一期自由詩316-3-6
ランドセル揺らし駆ける子花盛り- 北大路京 ...俳句116-3-6
ダンボール箱- イオン自由詩1*16-3-6
どろうみ- ただのみ ...自由詩12*16-3-5
たった一人の- 梅昆布茶自由詩1316-3-4
少年の夜- Lucy自由詩14+*16-3-3
@mail_(生体反応の設計)- 乾 加津 ...自由詩10+*16-3-3
漂白のとき- 石田とわ自由詩12+*16-3-3
冬風人- ただのみ ...自由詩16*16-3-2
喝采- あおい満 ...自由詩12*16-2-28
赤い砂浜- あおい満 ...自由詩516-2-28
。。。。。。。。。。。。(これは短歌に使われなかったかわいそ ...- ピッピ短歌716-2-27

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