※映画「君たちはどう生きるか」のネタバレがあります。また、映画を見ている前提で話を進めますので、見ていない人には意味がわからないかもしれません。


〇「君たちはどう生きるか」のわかりにくさ
 ....
作業をしていると
体温があがる
汗がどんどんでる
それでもあがる

水道で
手のひらを流す
肘から先も流す
蛇口の下に突っ込んで頭も流す

身体の中には
確かに血が巡っていて
 ....
コンビニで弁当と惣菜をひとつ
缶ビールは明日のためにふたつ 
あとはテレビをつけっぱなしで眠るだけ

冬には窓のすきま風が冷たく
クーラーをつければ部屋から出れない夏
そんな二階のアパ ....
 又 戻って来た
 物憂い瞳で 上手く口説き
 心をさらいに来る悪魔

 親しげに抱きしめてくる腕
 あたしがいつも
 浮き草の様に揺れ動いているのを
 充分に知っている男

 取り ....
雨が降っている
雨だと思う
すべてが細くなる
無い言葉
はずれた草花
消えていく庭は
町工場のところで
途切れてしまった
ノートの中にある
わたしの罫線
罫線に隠している
 ....
坂を下りながら考える
答えの出せないあれこれ
ぼんやりと迫りくる YES/NO

一歩ずつせり上がる街
視界の隅に追いやられる空
さざめきが耳たぶを染める頃
わたしは街に均されている ....
水の 
なか
に、
泳ぐ


記憶のなかを
 明滅する光
濾過されて
 蒸留する

西へ、
それから再び東へ
ゆく鳥は
籠を抜けて
飛び去った

 八月の日 ....
 暗いバーで
 黒い服がよく似合った女が
 しわがれた声で私の名をきいた
 煙草とウイスキーの琥珀によどんだ目で
 笑いもせず何故
 私を 見つめるのか

 フロアから這い上がっ ....
刻も戯れも心音も手招いて誘う
こころ あちらへ こちらへ
揺るがして手放す
なみだの群れは押し寄せて 弾き 引っ張る
しなだれる砂 きぬずれの脚
よるの はまゆう



 ....
髪の後れ毛が
もやしのひげのように
蒸れた風とけっ託して
汗と貼りつく

ぽにーているならぬ
わたしのひとつ結びは
ねこのしっぽでありたい
脊髄のさきにあるまでの、感情

あな ....
ふたり分の沈黙を乗せて
笹舟は遠ざかる
意識を過去へ葬るための
ひとつの光の繭となって

むかし使っていた腕時計が
どこかで針を揺らしている
重ねた手が夜の魚のよう
夏の体温に静かに跳 ....
  
ちいきをまもる
ぐりりとぐらら
りんせんたいせい
すいかのもよう

ちゅうかんかんりの
ぐりりとぐらら
りそうのゆめは
すぐそこなのに

ゆめのような
うつつのような
 ....
 十九時半は回っていただろう
 仕事帰りでもなさそうな洒落たポロシャツの中年男が
 客のまばらなカウンター席で飲んでいた
 そこは、いつもなら私の指定席だったのに
 
 仕方なく隣で
 梅 ....
君が「孤独」と名づけた場所
そのさらに奥に
小さな部屋がある

くすんだ象牙色の壁紙
いくつかの黒ずんだ木の棚
そこには本 小函 硝子壜
円い置時計 何処かの土産といった風情の
人形や ....
野球の音が聴こえる
野球をする音が聴こえてくる
誰もがみんな
胸の中に野球を飼っている
整備の行き届いた市営グラウンドから
夏草の生い茂る河川敷まで
球足の早いゴロが一 二塁間を
抜け ....
 遠イ遠イ雪ノ山
 降リル事ナゾ思ハズニ
 タッタひとりデ ノボルノデス ト

 誰モ ダーレモ
 女ガひとりノボッテイルコトナゾ
 知ラナイノデス ト

 止ンデイタ雪ガマタ
 サ ....
剥がれた分度器を
落ちている人のように
並べていくみたいに
拙い息継ぎが
街の柔らかいところに
終わっていくみたいに
コンビ、ニエン、スストアで
スストアで
淡い方の手を近づけ ....
 
 だれも居ない大学の構内に
 緑だけが 大空を指しておいしげる
 私はそれを見るのが好きだった

 雑踏の中に居る時には
 親しく心に顔をみせるのに
 一人になって 悲しい思いの時
 ....
草を刈る
草を刈る
草を憎しと
草を刈る

草を刈る
草を刈る
作物を愛しと
草を刈る

どちらでも力はでるし
同じ作業だ
でも
全然ちがう

身体に蓄積する
疲れが違 ....
ぽっかりひろがる
無限の手触り
虹の根元を逃げていき
あの世と繋がり
あの世に入って

平坦になった魂、
もわんとゆれつつむ
夏の熱気に曝され
夢見がちに目覚め
自らの輪郭整え
 ....
駄々をこねて
手に入れたものは
すべて行方知れず

罪の数と罰の数が
同じでないと知ったのは
ずいぶん後になってから

誰かのために摘んだ
花の毒に侵されて
薬指を枯らした
 ....
{引用=まなざし}
鉄鋼団地公園の横
線路に突き当たる一本路で車を止めた
遠く路幅いっぱいに電車が駆け抜ける
一枚の幕 昔の映画のフィルムみたいに

時間について考えた
わたしは今という ....
 お湯を沸かしながら
 まだ眠い気だるさには
 モカブレンドのドリップコーヒー

 昨夕スーパーの陳列棚に一袋だけ
 お買い得商品のプライスで残っていた
 この一杯の 目覚めが心地良い
 ....
生まれ変わって、小さくなって、街でかわいい服を少しだけ買って、少しだけ仕事して、たまごボーロ分け合って食べて、少しだけの恋愛があって、少しだけ争いと仲直りがあって、春が来て夏が来て春が来て冬が ....  髪を上げてみよう
 唇に紅をひき
 新しい上衣を着て
 お茶を飲みにゆこう

 ポケットには何も
 入っていないから
 冷たい掌つっこんで
 香り高い紅茶を飲みにゆこう

  ....
 花がゆれていた
 かすかな風があるらしい

 おあしす、という名の看板が
 空に吊り下げられ

 割れた白熱灯が取替えれない
 青粉を吹き
 町と山の境を馳せる群

 人をつれ去 ....
{引用=夏の飾花}
大荷物を咥えて蟻が後じさる
アスファルトの上をたった一匹で
美しい供物
琥珀色に透けた翅
七宝焼きの細いピン留めのような
ミヤマカワトンボの骸を牽いて
小さすぎて読み ....
夜の風
びゅうびゅうと吹いている
公園でお茶

遠い空に
花火
しばらくして
ドドーン

身体の力が抜けて
この感じ

少し眠たく
次の花火を待っている

遠い空に
花 ....
未だ血圧の上がりきらない朝
乳白色の靄がかかった意識の西側から
コーヒーの香りが流れ込んでくる

オールを失くしたボートさながら
廊下をゆうらりと彷徨いながら
食卓のほとりに流れ着く
 ....
 最期を迎えるならば

 例えば
 深い深い夜
 病室のベッドに居て
 国道一号線走る運送屋の
 大型トラックの音に
 ただ耳を傾ける事の出来る
 そんな自分でありたいのかもしれない
 ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「君たちはどう生きるか」を自分はどう見るか- 木屋 亞 ...散文(批評 ...3*23-8-4
夏を乗り切る- 日朗歩野自由詩7+*23-8-4
ひぐらしのうた- アラガイ ...自由詩10*23-8-4
小悪魔- リリー自由詩8*23-8-3
落書き- たもつ自由詩15*23-8-3
- 夏井椋也自由詩6*23-8-1
八月の幻影- ryinx自由詩11*23-8-1
黒い波- リリー自由詩9*23-8-1
潮夜- 唐草フウ自由詩8*23-8-1
夏のしっぽ- 唐草フウ自由詩11*23-7-31
怪異のはだえ- ただのみ ...自由詩6*23-7-30
虫送り(チグリス_チグリス_ユーフラテス)- AB(な ...自由詩1023-7-29
二人酒[まち角20]- リリー自由詩4*23-7-29
小さな部屋にて- 塔野夏子自由詩11*23-7-29
野球- ちぇりこ ...自由詩15*23-7-27
雪女- リリー自由詩9*23-7-27
スストアで- たもつ自由詩10*23-7-26
雑踏- リリー自由詩5*23-7-25
草を刈る- 日朗歩野自由詩11*23-7-24
無限の感触(改訂)- ひだかた ...自由詩9*23-7-24
此処- 夏井椋也自由詩8*23-7-24
惚けの呪法- ただのみ ...自由詩5*23-7-23
一片の空- リリー自由詩8*23-7-20
プーチン来世- 片野晃司自由詩10+23-7-18
アップルパイ2[まち角18]- リリー自由詩4+*23-7-17
夏の日- soft_machine自由詩223-7-17
ものうい夏_- ただのみ ...自由詩4*23-7-17
夏の夜に- 日朗歩野自由詩10*23-7-16
食卓に朝を置く人- 夏井椋也自由詩14+*23-7-15
最期をむかえるならば- リリー自由詩8*23-7-15

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