寝てる間に僕は
バージョンアップされているらしい
知らないうちに新情報がインストールされている
過去と未来の脈絡もなく
誰かと入れ替わったことにも気づかず
昼夜を問わず
意識にのぼる暇もな ....
短い夢の中で
大声で泣いた
会いたかった
探した
追いかけた
夢の中では
心が息を吹き返す

例えば
一日の疲労にゆらゆら身をまかせ
バス停まで歩く道
夕焼けでもない
うす曇り ....
激しい頭痛に酔って
電柱に頭突きして
奥歯がカチって鳴った

目の前には
泥まみれの天使
泥まみれの天使が私を見上げている
泥水溜まりの中から
泥まみれの天使が私を見上げている
泥ま ....
言葉の繊維で細い白く光る糸を紡いでゆく
ゆっくりと一日かけて語彙と語感とを撚り合わせて
染色を施して様々な色の糸に仕上げてゆく
それはやがて布地に織り上げられ
誰かの肌を覆い隠してその人自身の ....
まだ夏という季節が
迷いのない子ども
(のよう)だった頃の
残り香だけを頼りにして
つりがね草の
茎の中を歩けば
規則正しい配列の褥で
寝返りをうつ命たち
不完全な器を抱え
危ういバ ....
初めておばさんと呼ばれたのは
娘を保育園に預けて働き始めた頃だった
仕事が終わって迎えにいくと
小さな子どもたちが
今度は自分の親の番かと
わくわくしながら遊んでいる

時間外保育の部屋 ....
空気を読まない空気は変える

転んでもタダでは起きないが身上

カラオケ選曲三十年前のアイドルソング

世界中で一番ロマンを感じない夫

論点がいつもずれる

割り勘だと素早い箸
 ....
今日は日曜日だから
病院の屋上で
ふんわりかすんだ景色と
ゆったり過ぎていく一日を
眺めていよう

近くを流れる川岸で
竿振る人がいて
逆さになった山の
頂上をめがけて振り降ろし ....
表通りはこんなにも穏やかなのに
私の心は悲しみの連鎖に怯えている。
残された時の歩みの中で、
一体何が出来ると言うのだろう。

愛する木々のさざめき、予感の連続。
ひと月。永遠のひと月 ....
盗聴器に子守唄聴かせている  
ご近所 ご隠居 ご挨拶

暑さ 寒さも 彼岸まで

春だ うたえや おどれ YO!



 
この宇宙は
無から生まれた
無は
何もない真空のエネルギーとなった
真空のエネルギーは
10の80乗個の原子と
無限の未来に広がる力を生んだ

我々の身体や心の中にも
真空のエネルギ ....
<死の手>
足の先から順に触れてください
のどを最後にして欲しいから
最後に呼びたい名前が
あるものですから

あなたもそうで
あるように

あなたもそうで
ありますように。

 ....
苔むした三色ねじり棒が
時折脈動しながら回っている

脳天の禿げた主人は
「皮脂がいかんのですわ、皮脂が」
と、言いながら
頭髪の洗い方を指南するが
なぜ実践しなかったのだろう
と、不 ....
一度だけ 今
悲しくなりそう
遠い日の出来事は
影に住んでいる

小さな頃にあふれてたこと
今更この目に映ってる

足元の木漏れ日は
万華鏡よりも輝いて
僕を励ましてくれる

 ....
フラフラと
朧月の生温い宵に
プラプラと
妄想の尻尾をぶら下げて
ブラブラと
調子っぱずれの自律神経をナビにして

此岸の縁をそぞろ歩く

フラスコの中の
フラストレーション
 ....
「会社が潰れるかもしれない…」
夫が青白い顔でポツリと言う

「そう。じゃあ、じたばたしても仕方ないわね」
私は、パッションフルーツ入りの
プレミアムヨーグルトを食べながら答える
視線はス ....
呆けた{ルビ斑=まだら}の歌声に
後ろから捕えられ
目隠し外せば 春は
    娘姿の老婆
千代紙から蝶
切り抜いては 
    ふうっと 吹いて

この肥大した冬には 
心の資産全 ....
クロレッツを二粒
鼻腔を流線形が疾走する
春よ来いの大合唱
彼女は鼻腔に猫を飼っている

空には翼を持った豚
犬と羊が阿呆面で見上げる
五輪は四輪より速い
すべては風の前の塵に同じ ....
わたい、もやしはきらいや。

病室のベッドのうえで
母がぽつりと言う

六十年も付き合ってきて
母の好き嫌いをひとつも知らなかった
そんな息子だ

お父ちゃんがな、腹切ったときに出て ....
はるが来た。
決して、ただ暦のことだけじゃなく。

よのなかが、はるだ、はるだ、と騒ぎ
書店に「新生活特集」の見出し跳ね
アパレルがパステルカラーに染まり
けれど、相変わらず
わたしは黒 ....
三月の終わりになると
サムイホシトカゲはいっせいに
繁殖行動に入る彼らの
背中いっぱいに蓄えられた
太陽のあたたかさを
子どもたちは一秋をかけて
サムイホシトカゲをポケットに詰める ....
正義の味方が悪い顔している 水平線に
盛り上がった入道雲
の中へ
入ってゆく船
をあなたと
見送った日

渚に係留された
氷川丸を眺めて
赤い靴の少女を歌い
砂に埋まった啄木の蟹を
掘り出した二人は
こぼ ....
<イーゼル・ベーカリ>

イーゼルを看板代わりにした
街角のベーカリは通勤路
本日のメニューと季節限定
チョークは今日も鮮やかで

意外と個性の出るもので
あの人と彼女と彼と彼
 ....
故あってかどうかわかりませんが
猫に生まれまして
たいへん恐縮している次第でございまして

私が人間なら大変かなあともおもうこと
多々ありすぎて
申し上げることも躊躇いたしますが
あえて ....
まさか 夢にみるとは思わなかった
明け方の私の夢に現れた
君のことは何も知らないのに
ネットという魔都で知り合ったのは
ずいぶんと昔のことだった

私が詩を書き始めた頃
君の書く詩はとて ....
 峯澤典子の詩集『ひかりの途上で』(七月堂)を読んだ人は、大方がその美しさに感嘆したことだろう。だが、ここで言う「美しさ」とはいったいどのようなところから発生しているのだろうか。

闇にまぎれかか ....
まるでテリーヌのようだよ
あらたまった声音でもって
そんなこと言われても困る。

僕はテリーヌっぽくはない。
と、強がってはみるものの
実はテリーヌ顔かもしれぬ。
テリーヌ丸出しかもしれ ....
太った幽霊見た太ってた太ってた
そらの珊瑚さんのおすすめリスト(8299)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
更新- Lucy自由詩11*14-3-24
短い夢- Lucy自由詩10*14-3-24
泥まみれの天使- ichirou自由詩8*14-3-24
紡ぐ- 梅昆布茶自由詩1714-3-24
覚醒五分前- 自由詩814-3-24
【_おばさんラプソディー_】- 泡沫恋歌自由詩21*14-3-24
自由律_【_おばさんの流儀_】_其の二- 泡沫恋歌俳句8*14-3-24
仙人- イナエ自由詩14*14-3-24
岩手の父へ- ヒヤシン ...自由詩11*14-3-24
盗聴器に子守唄聴かせている- 北大路京 ...自由詩1114-3-24
うかれ気分で- 殿上 童自由詩11*14-3-23
無、真空のエネルギー、そして無限の未来へ- ichirou自由詩10*14-3-23
死の手_など六編- クナリ自由詩11*14-3-23
理容店- 山部 佳自由詩314-3-23
夏休みの友達- うみこ自由詩4*14-3-23
FR/PR/BR- nonya自由詩19*14-3-23
プレミアムヨーグルトを今日も買いに- 夏美かを ...自由詩30*14-3-23
春を装う死の詩- ただのみ ...自由詩19*14-3-21
IP- nonya自由詩14*14-3-21
もやし炒め- たま自由詩30+*14-3-21
春分に- 凍湖(と ...自由詩214-3-21
サムイホシトカゲ- Debby自由詩514-3-21
正義の味方が悪い顔している- 北大路京 ...自由詩414-3-21
山下公園にて- イナエ自由詩10*14-3-20
母と消火器_など四編- クナリ自由詩12*14-3-20
猫の口上- 梅昆布茶自由詩1514-3-20
【_今朝の感傷_】- 泡沫恋歌自由詩14+*14-3-19
峯澤典子詩集『ひかりの途上で』について- 葉leaf散文(批評 ...3*14-3-19
テリーヌのミステリー- ブルース ...自由詩3*14-3-18
太った幽霊見た太ってた太ってた- 北大路京 ...自由詩514-3-18

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