薄暗いその部屋で わたしの足にそれは抵抗した

拾い上げると白いおりがみ

おりがみだと思い込んだのは それが真四角だったから

左下に気持ちの悪い折り目がある

不幸なことに 左下  ....
手紙を入れて
春の小川へ流してやるのだ

壜はゆらゆら流れて行って
コルクの栓もしだいに腐り
水が浸み
河口近くに沈むだろう
それとも海へ流れ着き
波に揉まれ
誰も聞かない音をたて
 ....
 
北の海

冬のモノトーン

旅に出ます、なんちゃってさ




*平成22年3月 詩集「十二色入り」より
低い雲が私を覆う度哀しみが私を覆う

あたかも行く末を暗示しているように

不安に苛まれる一時は得体の知れない

靄が私を取り囲み前面に立ちはだかる

私は顔を覆い蹲り今が去るのを待っ ....
足でドッチボールのコートを描こうとして折れた ピョンヤンの街が日を跨ぐ頃
乾いた靴音で少し先を行く
女 ロシア人だろうか
街灯に照らされて
骨盤で風を切る
右に左に揺れている
おしり 
尻視欲 と 抑止力
激しい激しい
せ・め・ ....
私は幼い頃早口で
軽いが、どもることがあった
母親でさえ、聞きなおすことがしばしばだった

さすがに長ずるにつれ、本人も自覚して
早口をおそくするように心掛け、発声に気をつけて
治そうと努 ....
{引用=一昨日の夜のこと}
薄緑の籠に

シャツや下着が

溜まってきたので

洗濯機にそれらを

雑多に放り込み

湯船に張った

冷めかけたお湯に

ホースを通したと ....
原発0を政府として打ち出しているドイツでは

原発はまだ稼動している

原発再稼動を政府として打ち出しているこの国では

原発は一基も稼動していない

この国はもう実質的には原発0なの ....
騒いでいる状況じゃない
ことぐらいは分かっている

騒いでいる間に人生が終わる
ことなど無いこともわかっている

それでも騒ぎたいときがあるだろう
騒いでいるときは不安や苦悩を忘れること ....
あの日の夜に
泣きながら名前を呼んで あてもなく背中を探したのは
泣きながらすがりついてでも 伝えなければならなかったから
帰る場所がどこなのかも もう分からなかったものだから

月と同じ大 ....
■時間使い■
あなたと会っている時は
私の世界から時計が消える。





■あなたさえ■
トイレに行きたいんですよ
あなたさえいなければ。





■あなたさえ ....
着くまでに予習するはずだった 朝 目覚めたら
鳥の巣箱の中にいた
市会議員選挙の告示のニュースが
母屋の方から聴こえてくる
体を起こし 何となく上を向いて
首を伸ばしてお口をあんぐり
母がテントウムシを口移ししてき ....
郊外の田は収穫のあと放置され、新しくイヌビエがすでに生い茂り、晩秋の季節特有の屈強なアメリカセンダングサが雨に打たれている。
ときおり雨足は強くなるが、大雨になることはなかった。
雨はすべての世界 ....
温かいご飯
温かいお風呂
温かい布団

この三つは
心まで温めてくれる

寒い冬の夜
わたしは寝る前に
下布団とシーツの間に敷いた
電気毛布のスイッチを入れておく

しばらくし ....
けぶる空 さよなら
いつか またね
わたしを待っていてくれるのなら
きっと すみれ色で出迎えて

真夜は訪れ
いのちたちは
息をひそめる
ちいさなさよならの

行き交う街角
きっ ....
「ほろにが ください」
「いつもの ですね」
「そうです ほろにが」

あの{ルビ娘=こ} またほろにがなの
あの娘 まだ年端も行かないのに
あの娘 いつもほろにがなの
味 わかるのかし ....
私の鼻の穴のにおいはたぶん臭いはずだ

鏡で覗くとそんな感じにさせる風貌だ

しかし 実際のところ分からない


私が普段嗅いでいるにおいとは
においを嗅ぐ対象そのもののにおいと
鼻 ....
行って帰ってくる
行って帰ってくる

ぼくらはとにかく行って帰ってくる
どこかに行って帰ってくる
何かを持って帰ってくる

行って帰ってくる
行って帰ってくる

ぼくらはやむにやま ....
百舌鳥を真似さんざんモノマネ披露して自分の声を忘れたシャウト 肘が腫れた
誰かに肘鉄砲を
食らわしたわけでもないのだが
発熱したのでさすがに怖くなって
病院へ行った

かなり炎症してますね

頬杖をつくのが癖なので
おそらく妄想を巡らせてい ....
ひとひとりの心のなかは、いつだって戦争だから
これ以上戦うひつようはない

そう言って花鋏をつかみとる
淡き生活
帰宅した父から硝煙反応 あっ!とかさぁ口に出るよねどうしても。だって、でろりと覗く黄に責められる。 優しい人の手を拾った
深夜だった
路上の片隅に転がるそれは
少し青白く
何だか寂しげに
落とし主が戻るのを待っていた

ひんやりと冷たく
落とせば砕けそうな手だった
それでいて重たく ....
そらを飛んだ夢を見た
僕は足のない回転木馬

南京錠を閉め忘れたまま
春の沙漠を放浪している

木の芽の匂い持ち歩くための
ポケットのある素敵な上着

おたまじゃくしを捕まえたら
 ....
しろい紙に 向き合い
しろい箱を 造り
しろい心を 持ち歩く

あるとき それは逝った病室
あるとき それは骨壺
海沿いを走る電車を降りると
そこはまるで見知らぬ ふるさと  ....
夏の扉が開かない 孤独の足音が聴こえた
孤独は私を追いかける
私は後ろを振り向いて
あなたの来るのを待つ

孤独の息吹が聴こえた
孤独は私に息を吹いた
私は後ろを振り向かず
あなたの息吹を受ける

 ....
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