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眠るまでの少しのあいだ
自分から発せられる
においを嗅ぎながら
内側から人間の
かたちをなぞってみる
それから
夢の世界にたどりつく

夢の世界に浮かぶ雲
彼もまた
眠るまでの少し ....
銀座の路地裏に入ると 
色褪せた赤い{ルビ暖簾=のれん}に 
四文字の 
「 中 華 食 堂 」 
がビル風にゆれていた 

( がらら ) 

曇りガラスの戸を開くと 
「 イラッ ....
明るく前を向いて 
「365歩のマーチ」を皆と歌い 
両手を振って明日へと歩む 
「あるべき姿のわたし」 
の下を 
「ふぬけたわたし」の亡骸が 
独りうつむいたまま 
低空飛行している ....
{引用=




軒下にぶらさがって
死んでいる私

どうしてこんなことになったのかと
突っついてみるのだが
むなしく揺れるばかりで
答えるはずもない




 霧の ....
空が生クリームをあわだてたようだから
もうすぐ雨がおちてくるころ

ぼくの足もとは
草原の小径にかわり
土のにおいが 近づいてきた

傘をひらくと傘のなかに
しずかな足音がひびいた
 ....
水になろうとするように
魚が魚のかたちで泳いでいる
そんな潮溜まりでは
生きものの群れがまばゆいという


空を仰ぐひとは
吐息ほどの
祈りの水を浮力にかえようとする
浮いては沈む
 ....
告げることもなく
終わるものの
西日に照らされる
影のかたち

騒がしく
鳴り続けた夏が
ひとびとの胸に刻まれる
記憶のかたち

あの角にはたしか
食堂があったはずだ

なぜ ....
{引用=


  事実、失われたものたちが/こどもみたいなことを
  眉間に集束して、にこやかに手を振っている/窓際に並べ合って、トランプしている
  夏の蜃気楼に酔った、寂しさの群れが/失 ....
夕方
花に水遣りをしていると
ブルーサルビアの花の影に
妖精がいた
一目見て
「ヤバイ」
と思った

妖精は蝶の羽を持っていて
ブルーサルビアの花と同じ色のワンピースを着て
髪の毛 ....
     もはやそこに音楽はなく
           遠雷だけが
     Erosの扇をひろげていた
      regretの沼にむかって

  日常の仮面が剥ぎ取られるとき
根源的 ....
 彫刻家であると同時に、優秀な墓石職人でもあったミロは
首だけの友人に言った。―墓の無い墓もあると。
一方で、友人は相方である胴体の到着を待ち続けていた…切り離された
胴体は雑踏の中をふらふらと ....
青空の色を教えて欲しい
熱帯の色を教えて欲しい
と女は言う

なんだかこの世の終わりから2番目のような
質問をしてくるので
わたしは無口になった

海へ行ってサングラスかけて
焼 ....
覆い隠せないものを
覆い隠すように

白い雲が青い空に
かぶさってら

まるで
神様とのデートを
邪魔してるようさ

僕らはいつまでたっても
天空へは辿り ....
続きだけの道を歩く 方角は二十七個ある

なだらかな草原の坂 みんな自由になった
緑の夕日を待つだけ 幻燈機に集う少年達

何も見えないままだ 足音が聞こえてくる
大人はいなくなった 一つ ....
見慣れた夏が来て
また、あの少年が
車に轢かれて死んだ
死に続ける者も
生き続ける者も
同じグラウンドのうえで
確かな約束を探していた
かつて
連れて行って欲しい
と願った場所は
 ....
ひろって 交番に
届けてくれた お礼にと
そのひとは せつなく
あまい 夏の思い出の
残り香を わけてくれた
格子縞の海を
旅してる
あなたの自転車が
さみしい弧を
描いているのだろう

音がする
鉄柵のむこうから
声のようにかすれては
消えゆくものの

西へ向かう空
魂に似た囁きの
 ....
お菓子の家に住みたいと思ったことがある奴はいるか?
そんなカツオが見そうな夢を見たことがある奴は手を挙げろ
おいお前! お前まさか今でもそんな夢見てはいないだろうな?
そんな夢はすぐにアリに食わ ....
あの彗星を追い抜くには
おれの命はあまりにも遅すぎる

もっとスピードを

もっとスピードを

摩擦熱で燃え上がって灰になるまで

もっと軽やかになるために
おれは足の小指を切り落 ....
ペットボトルが散らかった
小さな部屋の
6センチの窓から顔を出した月を
今はねむいから、と
人差し指で押しのける

ぜんぶ
見えなくなって
ちょっと冷たかったかな、なんて
ハミ出さな ....
父が逝ってしまったあとも
私たちは変わらなかった

私は
時々メールを送る

ふるさとの母に宛て
その辺の草木とか
カシャリ、と撮って

しばらくして
母が大げさに
電話をして ....
遅刻の朝
川沿いの道を
自転車で走る

もう
どのみち間に合わないので
鼻歌混じりで
ゆっくり走る

交差点でひしめき合う
白シャツの高校生たちも
子供を乗せたママも
いない
 ....
いしを ひろって
とおくまで はこぶ
きみの ぼくのための
ほほえみを ひらくと
かなしみまで とどく
ドレッシングがなくても
野菜はおいしかった

ファミレスのサラダバーから
野菜が消えたのは
失恋した女が
生で食べつくしたから

なみだの味が
このうえない調味料となり
すこしばか ....
標識は目的地を見失った
曲がり角や道路が増え
地名が変わり
自分の指している方向が
正確な方向なのか
その道が近道なのか
遠回りなのかさえ
わからなくなってしまった
標識の近くには
 ....
この瞬間に降っている雨粒を
どこまでも遠くへとつないでいく
知らない街のマンションの屋上で
雨粒は途切れていた
雨が降っていない街の
日差しはとても悪意に満ちて

雨が降っていても
雨 ....
 
 
やさしみの
さかなが
しずかに
みなもをおよぐ

やわらかな
さざなみは
しあわせなきおくを
みたそうとする

やきつくされたあさ
さいれんがなりひびく
しきはまた ....
行って参ります母上
直ちに参ります父上

憎い青空と都が笑う音が
混じって溶合う未来へ行進する
ああ 君はまだ追憶の中には居ない

目を開けて
腕よ脚よ 生きているか
眼よ脳よ 息を ....
階段をのぼる足音の
海をさかのぼる
波音が今
わたしの深い
大陸棚に
ぶつかる音がして
なにも見つからない

ちいさく
広がるだけの星が
こぼれる秋
虫の声が燃えている

理 ....
群青の森から
逃げてきたものたちを
ひとつずつ捕まえる
白くやわらかい部分に
サインペンで名前を書き込み
(神聖なものはすべてKではじまる)
ありふれた雑踏の中へと
放り投げていく
グ ....
あおばさんの自由詩おすすめリスト(13148)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
変化する- 小川 葉自由詩207-8-31
中華食堂- 服部 剛自由詩1007-8-31
幕の向こう_- 服部 剛自由詩307-8-31
白い一日- まどろむ ...自由詩8*07-8-31
- 刑部憲暁自由詩407-8-31
かたわらに魚のかなしみ- yo-yo自由詩14*07-8-31
冷やし中華終わりました。- 小川 葉自由詩6*07-8-30
yuugi- はらだま ...自由詩21*07-8-30
見ないフリ- チアーヌ自由詩507-8-30
皆既月食- 信天翁自由詩507-8-30
彫刻- プテラノ ...自由詩6*07-8-30
A.M.__口- ヨルノテ ...自由詩407-8-30
■■■____strange_summer____■■■- じゃんじ ...自由詩207-8-30
粗末な笛- 月見里司自由詩207-8-29
甲子園で連れ去って- Tsu-Yo自由詩3*07-8-29
そろもん(遺失物の話)- みつべえ自由詩207-8-29
染まる- 小川 葉自由詩207-8-29
何が何でもロックンロール- 新守山ダ ...自由詩107-8-29
猿は彗星にまたがって笑う- 大覚アキ ...自由詩1307-8-29
お月様が笑った- アズアミ自由詩507-8-29
踏切草- umineko自由詩12*07-8-28
反射熱- umineko自由詩3*07-8-28
そろもん(情動の話)- みつべえ自由詩207-8-28
菜食主義- 小川 葉自由詩3*07-8-28
迷子になった標識- ぽえむ君自由詩3*07-8-28
- 葉leaf自由詩1307-8-28
その海から(やさしみ)- たもつ自由詩40*07-8-28
豊葦原- 路守 緒 ...自由詩307-8-28
あたらしいもの- 小川 葉自由詩607-8-28
- Tsu-Yo自由詩407-8-27

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