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コスモスを見に行こうよ。とキミが言うから
その日、僕らは旅に出た。
思いつきで、旅に出た。
できれば、車はオープンカーの
アメリカンなおっきな車が理想だけれど ....
分かるかい分かるかい分かるかい
君を構築するカラフルな遺伝子だ
今、ウラシル、人差し指と中指の境目をすり抜けて
世界へと落ちていく
ほら、受精したね
一生懸命、一生懸命、一生懸命生きようとし ....
広葉樹の多い樹林の中央に
高さ二〇メートルほどの榛の木が一本
屹立するその根元はジメジメとした地面が広がり
いち早く裸木となった榛の木は
次の春に暗褐色の花を付けるため逼塞する
あたり一面紅 ....
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人はみな心の中に
自分の花園を持っていて
色々な花を育てている
私は一つの花壇に飽き足らず
ネットを彷徨い
この花園を見つけた
私 ....
ゼンマイ仕掛けの時間は
古い鳩時計みたいに装飾されてさ
彼女だって珍しくつけまつげをしてる
僕はピンクのカーテンの裏側は何色か考えてる
演奏者の孤独と陶酔
空から蜘蛛が降りてくるなん ....
どうしようもない 気味の悪さを 感じながら
別のモノだと 勘違いしようと している
この 悪寒を
オカンのセイだと 変換してみたり
気味の 悪さは
君の割るさだと
右からの横顔にしよう ....
この部屋中にある
あらゆるものを突き刺して
壊れたオブジェをつくる
グラスも、時計も、棚も、オルゴールも、
本もめちゃめちゃに破い ....
文句言うためにテレビを点けて居る
がらんどうの箱
窓枠から向こうの風景が見える
いや
もはや窓枠ではなく
ただの開口部
風通しがよい
では済まされぬコンクリートの塊
荒涼としているのは
今にも泣きだ ....
夕方は落ち込んでいたけど
救いの電話が来た。
皆に嫌われているのかな?と言ったら。
たまたま都合が悪かっただけさ。と言ってくれた。
今夜はご機嫌
明日はポッキーの日
そして介護の日
....
そんな事実まみれの話をしないで。
朝、光のふりそそぐ首都圏に溶けだしたチョコレートのせいで、つ
づいていく肥満児の行進。破綻した都市計画が描くメープルシロッ
プ、キャラメ ....
わたし時間です
あなたの時間です
わたしはあなたの中にいます
だから
わたしとあなたは同じです
わたし時間です
似ていますが痴漢ではありません
でもあなたはわたしがうとうとしていると ....
文句が有るなら言ってみろいいえ別にありません
お前の態度が気に食わない文句があるなら言ってみろ
いいえ今日は用事があるのでライン長様に文句なんて
我慢だ、足軽社員は我慢が命と心の叫び ....
あなたの声を聴くことが出来なくなって何日経つでしょうか
あなたがいた空間は別の誰かに汚染され
でもそれが特段悲しいわけでもなく
どこかほっとしている私もいるのです
もうすぐ雪がちらつく ....
昼下がりの公園
子どもたちが四、五人集まって
わいわいやっている
何だろうかと覗きこんだら
身体が一番でかい男の子が
カマキリを手に持っている
青い立派なカマキリだ
「今から、このカ ....
わたしから、
誰もがみんな目を叛ける
見える人には見えてしまうのか
わたしの眩しいくらいの死線が
わたしはい ....
玄関に靴を並べて
朝日を当てる
猫に餌をやって
ミルクをやる
顎の先を少しなでて
それから座る
座って朝日を顔に当てる
それから この身の全てに
夜の間に
オニがやって来て
....
きみのだいじなピアノがあって
叩けば壊れる鍵盤と、たたかなければ止まる音楽
調律したての
うつくしい音色が始まり粒になって外に雪が降る
夕焼けが結晶にぶちあたりながら
きらき ....
美しさがある見えない糸の整列にあるなら
その糸の端っこをちょっと引っ張ってみたい
その僅かなゆるみが美しさを引き立てるのだろうか
謎解きが残された人生が美しいように
言い切らない余韻も ....
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祈りは切実
祈りは本心
祈りは真剣
祈りと題したこの絵
祈りを書ききったと
祈りたいですけれど
祈りが足りないかも ....
貴重な存在だからこそ
歌にもなる
とんてんかん とんてんかん
侮るなかれ
つちうつを
貴君等はどうぞ知り給え
捨てる神あれば
拾う神あり
命を拾われた
一人だったら
死んでいた。
皆よってたかって
励ましてくれて
会ってくれる。
見ず知らずの人を誘ってくれた。
皆ネットの人だ
一人 ....
目が合ったのさ
葉っぱの ちゃんちゃんこを着て
寒いのが来るぞって わいわい ざわざわ言わせながら 走って来たんだ
でも 目の前で一人が つまずいて
だから 分かったんだよ 赤いちゃ ....
針穴に髪を通す
布地にぷすぷすと縫いつける度に
疼きだすわたしの心臓
心臓にもぷすぷすと
穴が空いている
踞るうちに ....
つれていって戦地、立ち向かわせて敵前、
ここは地という宣告のもと飛び降りようとしている
ふたつの目がほんとうは空を凝視している
きみのもっているぜんぶの切れ味をわたしに集中させて ....
キラキラの宝石を眺めるために
もう一度だけ クリック
探し物は 見つかったかい
タッチパネルの 御機嫌を 損ねぬように
目下の課題は 其れだ
話が逸れたら 仕方 無いからと
斜 ....
こんな夢を見た
わたしはぼたぼたと
血を滴らせながら
部屋中を歩き回っている
わたしには、
左手がないのだ
鋭い刃物ですぱんと切られ
血が止まらない
母親はいつもの ....
もうすぐ君の好きな
冬が来る
冬が最愛の
季節だなんて
高村光太郎みたいだねと
僕が言ったら
そんな人は
知らないと ....
さしだされた 日差しに
両手を広げ
思い出を 手放す
記憶にない私の産着
世紀を飛び越えて 目の前にある紋付袴
晒された金襴の帯 鯨尺の和裁版
沈没しても浮上する船箪笥 ....
家にどうしてもチューニングのあわないギターがあって
まあ中古のフェンダーステージキャスターというやつのアンプ内臓ミニギター
先輩のショーさんにきいたら直すとけっこうかかるんじゃないって答え
....
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