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逆から読んでも日曜日だった

半分はやさしさでできていて
半分はあきらめでできている

教会に行けない日が続くと
平日よけいに汗をかく

踵の電池が切れていて
上手く
信じることが ....
わたしのなかから
遠い声がする

ふるさとよりも
遠いところから

その声にさそわれて
わたしはどこかへ
帰りたくなる

子供の姿に戻って
犬の姿に戻って
蝶の姿に戻って
そ ....
ドーナツの穴に住み
植物や動物と会話する
周りを囲んだドーナツに
扉が開くことがあり
人が訪ねて来たりする
右手を上げて少しあいさつ
「おはよう」だったか
「おやすみ」だったか
どちら ....
同僚は羊
羊のくせに出席を取り
羊のくせに宿題を出す
羊なりにはものを考え
羊なりには会議で発言
羊なのに給料をもらい
羊なのにネクタイをしている
あるとき
夕暮れの屋上で呟いた
羊 ....
   わたしもそれなりに
   大きな別れを経験したことがあるけれど
   それらすべてに共通しているのは
   ライオンがいた、ということだ

   動物園が舞台であるわけでも
    ....
ふたりが離れてゆくときは
理由はなにも言わなくていい

ただ一冊の青い本を
ふたりの間に置けばいい

ページをめくれば顔を出すだろう
散歩していた黒猫や
わずかな値段で売られたスズメ
 ....
もうこれで、と思ったときも
ページをめくると鳥がいた
青色の羽をしていた

羽毛が抜け落ちるのを
少し気にしながら
西日の当たる部屋
ソファの上で笑ったり

片方は詩人で
片方は旅 ....
朝目が覚めて
いつもないてる
パンをかじって
いつもないてる
なきながら
運転している
なきながら
朝礼している
音楽聴いて
いつもないてる
シャガールを見て
いつもないてる
 ....
君は猫舌だから
猫語しか話せない
だから大抵話が通じず
そのせいでこれまでも
ずいぶん痛い目にあってきた
けれどどうだろう
それでも頑として
猫語を話すことをやめなかったら
次第に話の ....
車の運転が苦手な私でも
紙の上なら滑らかに生きられる
比喩を追い、比喩に追われ
比喩が笑い、比喩が泣き
比喩のためなら死ねる
一体誰が幸せになる?
無意味という意味へ
言葉狩りをかわし
 ....
雨上がりだから
道がぬかるんでいるだろう
長靴を履いて外に出た
商店街を歩いていると
なんだかクスクス
視線が痛い
美容室のガラスに映してみると
長靴をはいた猫
これは一体
どういう ....
会いたい
少数民族に

どんな衣装を着ているだろう
どんな髪飾りしているだろう
どんな夕食を食べるのだろう
どんな子守歌うたうのだろう

どんなけものの背中から
どんな朝日を眺めるだ ....
 青年は、生まれながらにして沼の番人だった。訳も知らぬまま、彼はこれまでの人生を底のない一つの沼を守ることだけに費やしてきた。沼のほとりで乞食同然の生活を続けながら、近づこうとする者を追い払い続けるの .... 僕は上海の窓拭き職人になって
安い給料やままならぬ生活のことで
四苦八苦しながら生きていく
詩など作らず絵画も解さず
芸術などというものには見向きもせずに
思い描くのはせいぜい
昼の定食を ....
そらの珊瑚さんのやまうちあつしさんおすすめリスト(14)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
にちようのなにか- やまうち ...自由詩218-6-18
遠い声- やまうち ...自由詩9*18-1-13
ミスタードーナツ- やまうち ...自由詩217-11-26
羊の同僚- やまうち ...自由詩5*17-10-28
サヨナライオン- やまうち ...自由詩3*17-10-7
青い本- やまうち ...自由詩6*17-9-2
空の教会- やまうち ...自由詩8*17-7-6
ないてる- やまうち ...自由詩2*16-7-24
猫舌- やまうち ...自由詩2*15-5-26
ペーパードライバー- やまうち ...自由詩7*15-4-2
長靴をはいて猫- やまうち ...自由詩4*15-4-1
会いたい- やまうち ...自由詩415-3-8
旧約蝶々- やまうち ...自由詩3*14-9-10
星霜都市- やまうち ...自由詩8*14-8-23

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