彼は誰時の薄明かり
隣のプレデターが覚醒しないよう
そっとエイリアンは飼い猫に朝の挨拶を済ます
飼い猫は小さな赤い口を開け
小声でキュアと鳴く
彼女もプレデターは怖いのだ

食い扶持目当 ....
           


           らくだ色の毛布のなかで            
           ひだまりに
           あたまを撫でられた
        ....
あいつは
今頃どこで何をしているのか

街角のどこかに捨てられて
涙も出さずに
冷たくなっているのか

夜のうちに降り積もった雪に
もしかして
埋もれているかもしれない

鍵をか ....
溺れる人が
泳げないとは限りません
泳げるはずなのに
溺れてしまうことは
よくあることのようです
また
溺れた人を助けようとして
しがみつかれて
共に
溺れてしまうと
いうことも多 ....
記憶を失えば 自己証明ができない 
IDとパスワードを忘れたら 私が私だと人が認めてくれない
魂の不滅だの自己の存在理由だのと何世紀も大騒ぎしたあげく このザマか

いや待 ....
深い胸の奥
求めるものは何だろう
ありきたりなことばだけの感情ではなく
細やかだけれど
静かに燃えている
わたしのなかの
赤い熱 ....
一年の最後に
日めくりカレンダーは
ちょっとさみしげに
でも満足げに
最後の仕事を終えた

一日は
吹けばとぶような
薄っぺらい紙だったのに
過ぎ去ってみれば
こんなに厚い
めく ....
飛べない魚が
雲の中から這い出してくる
ふるい戦闘機のなきがら
双胴に牡蠣殻のいちめん

酷使されたラジオから
喉をさいて響く歌
あたたかいミルクを呼んで
冷たい夜に泣く ....
   Ⅰ

ちらちらと粉雪が舞うなか
高らかにラッパの音が鳴り響く
あれは祝福の合図か
それとも最後の審判への警告か

澄んだ空に鳴り響く清らかな音に
私は身も心も洗われて行くような気 ....
 
朝起きたら、外に出よう

白い息を吐きながら

此畜生と吐きながら



 
眠れない夜に思い出すのは
幼い頃
父や母から聴かされたお話
大人になる度に
お話は大きく ....

お正月、
特別なその日をくぐる
肩上げの晴れの着物に赤いりぼん
門松は凛々しく

遊び仲間はおすましして
行ったり来たり
どのお正月も晴れていたような
追い羽根の檜扇の実は
音 ....
  くろい猿が
  しろい脱臼をする
  夜
  きみの寝室で
  アメーバが鳴いている
傷つけてる?
って
聞きたいけど

聞いたところで
変わらないから

愛は
かたちのない夕暮れだから

終わりも始まりも
ただ

沈みゆく夕暮れだから
 
 
 
  ....
月は敵でも味方でもない
その光は冷え切ったこの身を温めてはくれない
ただいつも美しく
いつも見つめてくれるだけ
月は訴えることはしない
だが証人にもなってはくれない
寡黙な隣人だ
星もそ ....
※古事記の中のシンデレラ(灰かぶり)物語 貴種流離譚
→グリムの中のシンデレラも結構残酷な復讐をしているようで似ています。

これは昔々のその昔
この国がとても若い頃
とても残虐な報復の果て ....
光の畏怖に
高揚する妄想
朝陽に翳した赤い煌めきに
目を覚ます薔薇色の希望

天を見つ ....
私は冷たい蝋燭です
暗い足元を
照らしてあげるふりして
本当はあなたの狂気を照らしているのです

私は冷たい蝋燭です
嘘だと
思うなら
私の灯に
触れてみて
とてもとても
冷たい ....
流れの中に自分を放り込んでみよう 自分が流れそのものになってみよう
流されて行きながら みんなと一体感を味わっていた帰宅難民の夜

大きな災難は人を優しくする

それまでは顔で笑っ ....
妻にまかせずに
自分の手で一つ一つ
持っては重さをしらべ
虫食いはないかしらべ
一番ずっしりとして
長持ちしそうなやつを
一個だけ選びだした
家に帰り まな板の上
そのきゃべつを一刀両 ....
腕をつくフォルム
眼球と二重瞼のバランス
背中に手を添えて
差し伸べるように
手のひらを奥へ傾ける
黒髪がしなり散らばる感触
床へ促す一連の流れを素描しながら
降りそそぐ熱い雨を
 ....
気合入れて目覚めても
去年となんら変わることの無い朝だった

それでも
いつもの年とは変えよう
変えてみよう

初春は一途な決意が大切なんだと自らを奮い立たせ

買いだめしておいた菓 ....
良いお日和の冬の日
煙草を買いに家を出た
帰りたいと思ったら そこが故郷だった
僕はもう帰っている
樹々は瑞々しく輝き 鳥達は賑やかにさえずっている 陽は懐かしい温もり

心が和 ....
  君は唇を震わせる
  火を点けたばかりの
  赤い輪郭をした石炭を
  心の何処かに抱えるように



  愛することは愛を傷つけ
  悲しむと悲しみは消えてしまう

 ....
去年
義母が急逝した

晩年
持病で苦しんでいて
会えば
病気の苦しさばかりで
死にたいけど死ねないのよね、と言われると
そんなこと言わないでと
答えながら
鬱屈した気持ちになった ....
勉強は苦しみです。
仕事は苦しみです。
余暇は楽しみです。
食事は楽しみです。

人間怠けてはいけません。
人間日々精進です。
楽しみの方が少ないのです。
苦しみを楽しみましょう。
 ....
流れていく方向を見失って
濁り始めた水と空気

「仕方がない」のお題目の下で
済し崩しにされる許容限度

時間をかけて築き上げた壁を
やすやすとすり抜けて
目の前に現れる他人

 ....
  古い五線譜からきみは
  しゅるしゅると一本を抜き取り
  四角い枠を作ると
  そのなかに月面の色を塗った
  それは正しいことだ
  それは、正しいことだ
  ぼくたちの耳 ....
年の終わりの最後の日

赤褐色の大地に立ち
遠く約束された地に行くことを阻む
北の山の連峰をのぞむ
彼の地の地平線を目指していたはずだが
あまりにも遠方にあることに気づき
今立ち竦んでい ....
長年やってきた
自分というものを
衣服のようにスルスルっと
脱ぎ捨てられるなら
別の物語の主人公にも
なれるかもしれないが

すべてを新しくしたつもりでも
自分という本質は変わらない
 ....
泡沫恋歌さんのおすすめリスト(5147)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
彼は誰時(かわだれどき)のエイリアン- ……とあ ...自由詩12*12-1-6
まどろみ- 石田とわ自由詩10*12-1-6
ごめんよ- そらの珊 ...自由詩6*12-1-6
溺れる人- そらの珊 ...自由詩13*12-1-6
記憶喪失の実験- たにい自由詩312-1-6
『幻』- あおい満 ...自由詩8+*12-1-5
日めくりカレンダー- そらの珊 ...自由詩7*12-1-5
即興(夜空への祈り)- 橘あまね自由詩1312-1-5
天使- 未有花自由詩19*12-1-5
此畜生- 殿上 童自由詩26+*12-1-4
『眠れぬ夜の昔話』- あおい満 ...自由詩5*12-1-4
正月の空気- 木原東子自由詩12*12-1-4
脱臼- 草野春心自由詩5+*12-1-4
かたちのない夕暮れ- umineko自由詩10*12-1-4
すべてが敵でも味方でもなく- ただのみ ...自由詩14*12-1-3
オケとヲケの物語り- ……とあ ...自由詩6*12-1-3
『ガーネット』- あおい満 ...自由詩4*12-1-3
冷たい蝋燭- そらの珊 ...自由詩9*12-1-3
平成23年- たにい自由詩312-1-3
いのちの断面- ただのみ ...自由詩7*12-1-2
新しさを知ってゆく月を美しいと詠む國で- たちばな ...自由詩26*12-1-2
It's_a_beautiful_day(変わらないひと)- 恋月 ぴ ...自由詩28*12-1-2
原点復帰- たにい自由詩512-1-2
石炭- 草野春心自由詩612-1-2
薄墨の絆- そらの珊 ...自由詩24*12-1-1
「苦しみと共に歩みなさい」- ペポパン ...自由詩4+*12-1-1
re-born- nonya自由詩21*12-1-1
月面- 草野春心自由詩7*12-1-1
始まりの物語ー終わらない話- ……とあ ...自由詩14*12-1-1
新しい年も続きを生きる- ただのみ ...自由詩10*11-12-31

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