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おはよう



僕のベットの隣に君がいる
肉と皮を蒸発させた君がいる
地上に置いていった骨だけの君がいる

ろうそくの炎が揺らめいている
数本の線香のか細い煙が揺らめいている
僕の ....
何年ぶりだろう
二人で食べる黒蜜のあんみつ

手術前のある日の病室

老舗の和菓子屋の前を通り
ふと気づいて買った
お土産のあんみつ

あんみつの中には
紅白の求肥や赤豌豆
漉し ....
夏の陽射し

猫の影くっきり

耳をぴーんと立て

猫の影くっきり

二匹の影が重なり合う

世界中の地面や壁に

夏の陽射し

猫の影くっきり

尻尾をぴーんと立て
 ....
二人で歩く梅林は
さくら咲く前 城跡の
猫に導かれて 迷い道
そこだけ陽射しが春めいている

その梅林に入る前
道端を歩く猫を見つけ
その痩せた背を撫で、餌をやり、
猫の道辿り 梅林へ ....
朝の微睡みの中
腹に行儀良く座っている黒猫
薄く開けた眼の先には
彼女の瞳がある
夢と現うつつを行き来するうち
そのまま抜け出した僕の意識は
彼女の瞳の中に落下する
真夜中のコンビニの中
街は冷たい雨が降っている
どこかへ行くあての無い二人が
仕事を終えて会う約束の場所

外はどこも冷たい雨が降り
二人の居場所はどこにも無い
ただ暗闇の中にぼぉー ....
闇夜の風景の中
自分が生まれて初めて見た月光は
生家の隣の空き地に聳える
土手の上の屋敷の樹々
梢の葉の茂る隙間から
サーチライトのように照らされた
幼い自分の心臓を鷲掴みにす ....
十二月の夕暮れは突然やってきて
時間の無い坂道を上って行く
左手に灰色のニコライ堂が聳え
覆い被さりながら

聖橋の先には聖堂の黒い森
神田川もJRも跨ぐ聖橋
暗いトーンの夕暮れから
 ....
超音速で舞い降りたガルーダの
尻尾の先にくっついたまま
世間を見てきた烏天狗の出来損ない
それが自分の姿で
嘴はもちろん黄色かった

そのまま部屋の中に入る
無音
嘴と眼をカッと見開く ....
物言わぬ駝鳥の目
遙か目の先には地平線がある筈なのだが、
駝鳥は相変わらず地面を見つめせつせと虫を啄む。
せつせせつせと虫を啄む
危険を感じたとき駝鳥は首を長くして遙か遠方を睨む。 ....
鳥も帰らぬ街の残骸
その真上にも空が拡がる
空には厚い黒雲が犇めき(ひし)
雲の凹凸にたくさんの泣き顔が
泣き出す雨の一粒一粒が
いのちのかけらであったため
泣き出す雨に佇んだ
涙袋が途 ....
※しゃっくりする男の隣で聞いてる音楽

※詩の作法でなににもまして音楽だと説いたベルレーヌ


言葉は旋律にのって

意味の無い音楽ほど
美しいなどと
仲間内で褒め合っている。
 ....
飼っていた黒猫が突然行方不明
家の玄関の鍵は掛けていた
どこか窓が開いていたのか
窓から見える風景は
空っ風舞う冬景色
街路樹の葉はあらかた落ちてしまい
魚の骨の並木道

ふと見る ....
事を荒立てることが良くないことは
疾うの昔に知っていた。

(波風が立つと居づらくなる)
(昔から知ってはいるが、考えもしなかった)

自分が子供じゃないことも
俺も含めて知っていた。
 ....
天に向かって屹立する塔
尖塔、巨大な実用性か
シンボルとして辺りを睥睨する
関東平野の中奥へも
その塔は睨みをきかす


馬鹿ほど高いところが好きだよ
O君
君のおかぁさんは橋の ....
棄てられた女は惨めです。
棄てられたことを知らない女はもっと惨めです。
棄てられたと誤解している女はもっともっと惨めです。

女を捨てた男は醜いものです。
女から捨てたことに気づかない男はも ....
四年ほど前から付き合いのあるこの男は、不思議なことに何も教えた記憶はないのだが、俺の昔をよく知っている。一日のうち五,六度、俺の前に顔を出し、あるときは俺の読んだ本や詩を酷評し、あるときは俺の書い .... 憂鬱な朝の第一声
曇天に向かって
呪詛する言葉を発する
自分は独りの老人だ

曇天の向こうには
雲から垂れ下がった
塔が地上に突き刺さる
恐ろしく繊細な根元が
地上に突き刺さる

 ....
繰り返し繰り返し繰り返し
映し出される自然の悪意
抗らうことも無くそのまま流されて行く
多くの生命 一体地球何個分の生命が流されて行くのか

繰り返し繰り返し繰り返し
流されて行く ....
? 

玄関扉を開け左壁面 家で一番大きな鏡がある。
その鏡は 不可能な空間ではないが、出入りする者の体全体を映すだけでなく、家全体を裏返す。

鏡の中に空間があるのだが、その空間に誰かが住 ....
湿度の無い風景

明るい日差の中に存在する
明瞭な輪郭をもった影
光量の多さが影に
黒の濃淡を作る

冬の日差を描いた絵画
影は濃淡ではなく
長さを主張する
どこまで行って ....
彼は誰時の薄明かり
隣のプレデターが覚醒しないよう
そっとエイリアンは飼い猫に朝の挨拶を済ます
飼い猫は小さな赤い口を開け
小声でキュアと鳴く
彼女もプレデターは怖いのだ

食い扶持目当 ....
※古事記の中のシンデレラ(灰かぶり)物語 貴種流離譚
→グリムの中のシンデレラも結構残酷な復讐をしているようで似ています。

これは昔々のその昔
この国がとても若い頃
とても残虐な報復の果て ....
年の終わりの最後の日

赤褐色の大地に立ち
遠く約束された地に行くことを阻む
北の山の連峰をのぞむ
彼の地の地平線を目指していたはずだが
あまりにも遠方にあることに気づき
今立ち竦んでい ....
師走、大手町に佇む

結論を先に述べれば
大手町は冬が似合う
春は似合わない背広を着た集団がおしゃべりをしながら行き来し
秋には忙しそうに眉間に皺を寄せた人々たちが行き交う
夏はいけない
 ....
俺という人嫌いは
背中にうっすらと毛が生え
後光が後頭部から発するよう
頭髪の一部が欠落している
その代わりと言っては語弊があるが
人に良く知られた猫好きで
猫さえからかっていれば
人付 ....
My Favorite Things

※演奏できません。
 持っていません。
 でも凄く好きで、
 気に入っている楽器です。

David Sanborn の St. Louis B ....
小高い丘に向かってだらだら延びる道
リードを着けた猫と一緒に
だらだらと線引き
一呼吸ごとに振り返り督促する猫
漸く丘の端にかじりつき
突き当たりのフェンス越しの滑走路
滑走路を飛び立つ赤 ....
こと葉って 薄いもんだ だれか言う 
だって 葉っぱだもの と答えるだれか
葉っぱをどんなにつみあげても
きっと だれもほめてくれないよ
ぱっと吹かれて無くなっちまう
 そんなかげの薄いやつ ....
この街には電波塔
巨大電波塔が聳える

この街の灰色の空に
何百年も前からある
天に向かって聳える塔
国芳の巨大な塔に
また、塔が現れる
その塔を見るため
無粋な見物人のために押上が ....
泡沫恋歌さんの……とある蛙さんおすすめリスト(41)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
平成27年5月13日早朝- ……とあ ...自由詩16*15-5-25
あんみつ- ……とあ ...自由詩34*14-9-8
夏・陽射し- ……とあ ...自由詩12*14-8-18
梅林- ……とあ ...自由詩12*12-3-27
微睡(まどろ)み- ……とあ ...自由詩12*12-3-16
冷たい雨- ……とあ ...自由詩10*12-3-14
月光- ……とあ ...自由詩22*12-3-8
午後五時の御茶ノ水駅から- ……とあ ...自由詩12*12-3-1
チューニング2- ……とあ ...自由詩10*12-2-21
駝鳥- ……とあ ...自由詩12*12-2-20
見知らぬ街2- ……とあ ...自由詩10*12-2-16
- ……とあ ...自由詩8*12-2-14
鏡の中の猫- ……とあ ...自由詩24*12-2-2
パワハラ- ……とあ ...自由詩8*12-1-30
- ……とあ ...自由詩9*12-1-26
棄てられた女と詩人の関係- ……とあ ...自由詩11+*12-1-24
「……とある蛙」に捧げる- ……とあ ...自由詩14*12-1-22
ネガティブ- ……とあ ...自由詩13*12-1-18
砂時計- ……とあ ...自由詩10*12-1-12
- ……とあ ...自由詩18*12-1-11
年明け- ……とあ ...自由詩10*12-1-9
彼は誰時(かわだれどき)のエイリアン- ……とあ ...自由詩12*12-1-6
オケとヲケの物語り- ……とあ ...自由詩6*12-1-3
始まりの物語ー終わらない話- ……とあ ...自由詩14*12-1-1
大手町_一二月- ……とあ ...自由詩16*11-12-31
猫様- ……とあ ...自由詩14*11-12-27
Sax、サックス、_Saxophone- ……とあ ...自由詩11*11-12-26
つくば- ……とあ ...自由詩11*11-12-21
生きるって- ……とあ ...自由詩10*11-12-19
オールウェイズ下町- ……とあ ...自由詩10*11-12-14

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