ゆうちゃんは無口な転校生だった

四年生の春に
ぼくのクラスにやってきた
ゆうちゃんと、ぼくは
なぜか気があって放課後はいつも一緒にあそんだ

がっこうは友だちできへんからきらいや。
 ....
やさしい光の数々は レントの風に乗って
流れていきます
どこへ向かうのか 知ることはできないけれど
きっと幸福があると推測するので
ぼくはこの身を任せて 光と一緒に
流れていこうと ....
お盆の上に
ラーメン丼、ふちまでお汁をこれでもかと
お汁の上に炒めた肉を積み上げて
肉の上にレッドペッパーこれでもかと
横にはまっかな林檎一個

しずしずと持ち運ぶ
長い廊下を
食べた ....
当たり前に動く この体も
ずいぶん使い果たしたものだ
これは借り物の器
自分の物であるのは魂だけ

それすら神に与えられた奇跡なら
空気に漂う気配だけが
己自身なのかもしれな ....


抜けるような
青いうしろめたさを



ぽっかり浮かんだ
白い嘘でなぞって



可憐な
ピンクのあてどなさを



みずみずしい
緑のお節介が抱き ....
表と裏から
挟み込んで サンドイッチ
そんなゲームが 有ったような

手つなぎ鬼は
一人じゃあ 出来ないの

缶蹴りの 準備くらいなら
あの 自動販売機の前で

カランと音させてか ....
  川沿いを
  髪のながい
  女が一人
  頭骨によく似た
  薄赤い花を
  五つ
  のせて
  乳母車を押してゆく
  女がひとり


  *


  ( ....
いま、立方体の中で手足を折り曲げている
きっちり蓋を閉めて 一分の隙もないように
それでもはみ出しまう「私」が漏れ出て
側面を綴りながら、ゆっくり滴っていく


シジン、と名乗っているうち ....
詩をよむ

襟をただして 向かい合い
掬いとられた言葉に耳を傾ける
駆けても丁寧にしても捕まえられない
のろまな自分をちょっとま棚に上げて
他人の世界に没頭すると
動き出すはずだ

 ....
育てる
花を育てる

愛しい我が子を抱くように

育てる
花を育てる

我が子の明日を夢見るように




よく見かけるひと

花電車の通う線路脇で季節の花を育てるひと ....
午後の大きな顔が公道の真ん中を通ってずんずんこちらに迫ってくる。何の躊躇も無いその目の色は鳶色だ。逃げ出すことも無く同じ方向に歩きだす。その顔は側面から夕日を受け端正な顔が陰を作って歪み出した。夕日は .... 正解を求めて辿りつくのは 正解なんてない、という答

この厄介なことばを呑み込めた時 たぶん僕は自由になれる
  鮮やかな桃の色をした
  あなたの大切な鞄が
  線路の上にある
  今は秋の朝
  未だ人のまばらな
  プラットホームから眺めるとそれは
  轢かれるのを待っているように見 ....
宇宙に開かれた水の滴
表面張力によって浮かぶ
塵芥の島嶼の一部の
寄生する細菌細菌
細菌が人生


泥の堆積/火の木端/夢に沈む
雲の破片の沈殿物
屋敷の塀の高さに隠された
思い出 ....
何一つ確かなモノなど無く
何一つ信じる事も出来ず
何一つやり遂げる事の出来ない私は
人にいったい何を言えるというの

着飾るだけの
腐食した心を
直視する勇気もなく

また落ちて
 ....
あなたは、それじゃ駄目

少しばかり良いことが起こっても
それを怖れる

また悪いことが起こるのではないかと
怖れて

良いことの芽を摘んで
しまおうとする


もう十分に
 ....
  あなたを
  埋めてしまわなくては
  なりません、突然の雨に
  暴風に、雷に
  あなたが苛まれないために
  土深く埋めてしまわなくてはなりません
  スコップに土をすくい、 ....
例えば今 深い海の底で
目覚めたなら そこに 何が見える?
何も動くものはない ただ君だけを除いて

例えば今 霧が晴れたとして
目覚めたなら そこに 何が見える?
誰も気づくものはない  ....
A
枯れ葉が 裏も表も見せながら落ちて
そのうち葉脈だけになり 
葉脈の下では 貴族のようなおももちで
うずくまっている それは わたし

B 
独りきりの夜 ちいさく もりの ....
そう

これが人生

空白の中で ぽつんと立ち尽くしている

前も後ろもない

あるのはただ 紙切れのように破れやすい

自分という存在

かさかさと音を立てて 私は首をめぐら ....
それでも雲は流れ・・・
夜になり、日が昇る。
心が立ち止っている間でさえ、
雲は流れる。
止まっているのは自分だけ。
確実に時は流れている。
苦しくも悲しくも…
  髪のみじかい{ルビ女=ひと}よ
  するどい傷のような
  月の居る夜に
  はじめての女よ
  きみが歌うのなら
  ぼくは歌わない
  使い終えたはずの
  あの夏の歌は ....
      
昨日は他人だと
笑いながら通り過ぎていくものがある

ここから先は入れないからと
身構える姿は滑稽だ

少し緊張しても
鍵という他人もまた大きな他人で
挨拶すら忘れてい ....
  一秒もたてば
  抱きあったことなんか



  うそと同じ
  流行りの歌や
  この部屋を通り抜ける
  なまぬるい風と同じ
  出会ったことなんか



  ....
かり かりらん からん
鉦の響きが行列を先導する

満ちていく途中の
なまめいて誇らしげな月の下


馬の背には選ばれた幼子
金襴にくるまれて
視線を集める戸惑いを隠せず ....
無音

暗闇

上下の感覚もない


手を伸ばしても何も触れない

その手すら

存在するかもわからない



闇に溶ける 意識

静寂…



そんな中から ....
{画像=111013141539.jpg}
西日がやっと落ちた頃
東の空に淡い月
生まれたての赤ん坊の爪の様な
たよりない月が
ひっそりと昇る

まだ昼が支配する夜の入口
騒音と日常に ....
今何歳だっけ。
今は平成何年だっけ。
今日は何月だっけ。
約束は何日だったっけ。

何でもいいか。もういいか。

家族って最後の砦だと思います。
そこに帰れない私は崖っぷちですね。
 ....
僕は限りなく透明にちかいSFファンでありますが、ビミョーにオカルトよりでもあります。

火星シリーズは僕のバイブルでありました。

スペースオペラは駄文扱いですが僕にとっては散文詩。

ス ....
満月のせいで
胸元に口づけしたい
それから背中に手をまわして
背筋をなぞりたい
たくさん言いたい
たくさん抱きしめられたい
その数年分の星の数だけ

だいだい色の満月
あたたかさ ....
泡沫恋歌さんのおすすめリスト(5147)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
陽だまり_2011- たま自由詩37*11-10-18
きみの名は- 橘あまね自由詩2111-10-18
こんな流れもある- 木原東子自由詩5*11-10-18
魂の行方- 菜穂自由詩1*11-10-17
陳腐- nonya自由詩24*11-10-17
孤独なサンドイッチ- 藤鈴呼自由詩7+*11-10-17
花を連れて- 草野春心自由詩611-10-17
立方体- 渡 ひろ ...自由詩29+*11-10-17
詩をよむ- メチター ...自由詩7*11-10-17
育てるひと- 恋月 ぴ ...自由詩3011-10-17
顔_初級編- ……とあ ...自由詩6*11-10-17
みんな知ってる- さすらい ...自由詩4*11-10-17
桃色の鞄- 草野春心自由詩7*11-10-16
水のしずく/宇宙- ……とあ ...自由詩11*11-10-15
行き止まりの道で- 菜穂自由詩4*11-10-15
愚痴を言う男へ- 木原東子自由詩13*11-10-15
埋める- 草野春心自由詩9*11-10-15
例えば今- さすらい ...自由詩6*11-10-15
エコーズ- るるりら自由詩20*11-10-15
紙人形- さすらい ...自由詩4*11-10-14
雲は流れる- 菜穂自由詩1*11-10-14
夏の歌- 草野春心自由詩311-10-14
- 花キリン自由詩411-10-14
一秒間- 草野春心自由詩6*11-10-13
アニュアル- 橘あまね自由詩1611-10-13
- 菜穂自由詩1*11-10-13
赤ん坊の爪の様な- wako自由詩111-10-13
[22歳]- 東雲 李 ...自由詩3*11-10-13
とりとめもないSF論- 梅昆布茶散文(批評 ...211-10-13
満月- たちばな ...自由詩23*11-10-13

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