ただ雨が降るモスキートには傘がない 雨音にさえ壊されそうな愛で夜を分けている わたしのさみしい骨のゆくえは
乾いた風吹く荒涼とした地
どの生き物にすら踏みつけられることもなく
ただひたすらに転がってるだけ
あしたなら抱えきれないほどあって
きのうのひとっつも無い寂寞
 ....
  単調なのに新鮮なさざ波の囁きは 
      つつじが丘には届かない
        海に面した街なのに

  もたつく足取りに発破を仕掛けて
おらは陰のないアベニューをふらつく
減価 ....
わたしにも速度がある
誰にでもあるというからには
あるに違いない


とても遅い


祖母たちの
三度目の転生にすら
追い抜かれる


巨樹のさかえた森の
最後のらく葉 ....
 鮮やかな夕映えの中に立つと もう
 私は死を思い出すことが出来ない。
 いま目の前で繰り広げられている現象が強すぎて
 私の中に在る記憶という記憶は閉ざされる。

 沈黙の中で人が己の ....
体重計にのって雨音が聞こえ始めた 雨粒ひとつ雨粒ふたつ傘のない街で薬売っている 深い霧のように
飛沫をあげる
たくさんの雨粒は
花柄の傘が雨をはじく
音が聴こえるあいだに
仕事帰り乙女の
世界を群青色へと
静かに揺らぎながら
変える

遅めの夕食を終えて
す ....
傘が行く
三叉路の紫陽花を横目に

靴がついてくる
水溜りをかろうじて避けて

身体は押し黙る
雨音の朗読を聴くともなしに

思考は潜り続ける
内側の後方の下部の
定位置に落 ....
<矛盾>
あなたを殺してしまいたい
でも
幸せにもなってほしいよ。





<矛盾なき矛盾>
本当に大切なものが
なすすべもなく消え去った時
もう残りの人生が余生でしかないと ....
醗酵することは発行されたものをもたないこと
あるいは発光する冷たい微熱をかかえた昆虫の夜を生きること
あるいは薄幸な女の身の上話にあいづちをうつ場末の安酒場の空気

欲望は醗酵し発熱し自分の足 ....
ちぎれた 火の粉を雫の中にやどした言葉たちを超えて鳥が謳う
ほととぎすは 夜通し歌をもやし、カッコウは霧雨を もやし
溶接工は、鉄を燃やして繋ぎ合わせノアより巨船を創り
アリアは、魂をすく ....
月の涙を避け傘の中のふたり {画像=140605223459.jpg}



人は他人無しには存在できない
自分だけで自立しているように見えて
他人の評価を気にして生きている


自分の生き方も定まらず自信を失 ....
イカは弱い
病み上がりだ
足が細く
くにゃくにゃしている
しかしイカには
美学がある
イカは
タフな生き方にこだわる
エビ・カニ類や小魚といった
獲物にまとわりついて
じわりじわり ....
ことがら は 昨日の記憶

そばがら は 今夜の枕のなかで

ひとがら を 朝のヒカリで描きこむ

うまれたての雛のあたまに
残された
一片の から

どこからと問うこともせず
 ....
髑髏の傘の下、春にしか咲けない花 寝息を聴くヘッドフォンのむこうに雨音 紫陽花になりたくない雨が寝息をたてている 心をひっくり返してみた
雑多なものたちが床に落ちた
ざらついた猫の舌
尖った黒曜石の破片
排水溝にこびりついた髪の毛
紫色に変色した米粒
証拠を隠滅してやろうと
慌てて足の裏で踏み潰した ....
枯れ井戸の底に蹲って
見上げている 星空
赤い色の流れ星が 切り裂く

家路を急ぐ 羊飼いの少年
今朝通った道は,塞がれている
黒々とした金属光沢の壁
青ざめた月の光ほど孤独

 ....
こどもを抱いている
おかあさんの腕は太くて
しょうもないやつなんか
はりたおしてしまいそう

なのに
言えないことばかりらしい
不思議だな

すれ違う
抱かれたこどもと目があった
 ....
もう二十年も昔になるだろうか
「政府の備蓄米が放出されているらしい」と
うわさが流れていたころ
「あんたの家のお米ぐらいはいつでも確保しておくからね」
そういった町の米屋さん

近くにスー ....
血のつながりの有無などは関係なく
子供の保護者としてこの社会に登録した者は
個人であれ行政に携わる者であれ
社会に監視され続け
何かあればすぐに疑われることが正しいと
覚悟しなければならない ....
ハカを踊りて名誉の戦死 ♯と井の違いぐらいで君を嫌いになった 女を待つ雨が速く落ちたり遅く落ちたり ■僕らが首を吊る理由■

産まれ落ちてからしばらくして
自分の体を初めて顧みた時
最初に気付いたのは
自分の手のあまりの小ささだった

どうしていいか分からないまま
少しずつ何かをする ....
愛して欲しいと嘆く
私は淋しい薔薇の花
きっと嫉妬で燃えたぎる
炎のような黄色い薔薇

本当は清楚にたたずむ
白い薔薇になりたかった
やわらかくはにかむ
ピンクの薔薇の花でもいい

 ....
泡沫恋歌さんのおすすめリスト(5138)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ただ雨が降るモスキートには傘がない- 北大路京 ...自由詩514-6-8
雨音にさえ壊されそうな愛で夜を分けている- 北大路京 ...自由詩314-6-8
骨のゆくえ- もっぷ自由詩1714-6-7
白い狼煙_九- 信天翁自由詩414-6-7
菌類の先端- 遙洋自由詩6*14-6-7
核心- ヒヤシン ...自由詩8*14-6-7
体重計にのって雨音が聞こえ始めた- 北大路京 ...自由詩214-6-7
雨粒ひとつ雨粒ふたつ傘のない街で薬売っている- 北大路京 ...自由詩7*14-6-7
群青色の乙女- りゅうの ...自由詩8*14-6-6
傘が行く- nonya自由詩22*14-6-6
矛盾_/_矛盾なき矛盾- クナリ自由詩19*14-6-6
ただしい醗酵のてびき- 梅昆布茶自由詩1914-6-6
虹よ- るるりら自由詩25*14-6-6
月の涙を避け傘の中のふたり- 北大路京 ...自由詩914-6-6
人間の弱さ__/__コロンと転がった石になりたい- beebee自由詩28*14-6-5
イカに捧げる詩- カニさい ...自由詩914-6-5
から- そらの珊 ...自由詩25*14-6-5
髑髏の傘の下、春にしか咲けない花- 北大路京 ...自由詩114-6-4
寝息を聴くヘッドフォンのむこうに雨音- 北大路京 ...自由詩214-6-4
紫陽花になりたくない雨が寝息をたてている- 北大路京 ...自由詩6*14-6-4
私の正体- ららばい自由詩11*14-6-4
流れ星の夜- 藤原絵理 ...自由詩6*14-6-4
おかあさんのだっこ- 朧月自由詩214-6-4
町のお米屋さん- イナエ自由詩10*14-6-4
保護者の領分- ichirou自由詩9*14-6-3
ハカを踊りて名誉の戦死- 北大路京 ...自由詩4*14-6-3
♯と井の違いぐらいで君を嫌いになった- 北大路京 ...自由詩214-6-3
女を待つ雨が速く落ちたり遅く落ちたり- 北大路京 ...自由詩914-6-3
僕らが首を吊る理由_/_鎖骨- クナリ自由詩5*14-6-3
私は美しい薔薇の花- 未有花自由詩25*14-6-3

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