勝者と敗者の間に
三角定規で線を引く

本物と偽物の間に
フリーハンドで線を引く

好きと嫌いの間に
眉間で線を引く

面白いと面白くないの間に
口角で線を引く

瞬きする ....
昭和二十年八月六日午前八時十五分

ヒロシマは地獄と化した

おなかのなかで泳いでいた名もない 胎児
三輪車に乗って遊んでいた あやちゃん
竹の物干し竿に洗濯ものを広げていた 母さん
ア ....
  暗い夜には
  一羽の鳥がやってきて
  私の口に潜り込むと
  枝を使って舌根の辺りに巣を作り
  数個の卵を産みつけ飛び去ってゆく



  朝、私の舌で
  殻を破 ....
寒いのは苦手です
そう言っておきながら
実は
冬になると 妙に心が安らぐのです

夏の太陽は
いつでも元気いっぱいで
近くに居すぎると
私の中の水分が蒸発していくのが
わかります
 ....
怒りと感謝は相反するものでありながら
どちらも無くては存在できないほど惹きあう物

怒りの裏に愛と感謝があり
悲しみの裏側に喜びと慈しみが存在する

善と悪が裏表であるように
紐解けば  ....
今朝 世界樹が目覚めた
満開となって白い花粉を散らした
世界は彼の逞しい腕に抱かれて白く霞んだ

雪は地面に着床するまでの暫くの間
授かった命に感謝し舞い踊った

雪は大地を受胎させ
 ....
便利やで。このひと。
うれしいと泣く。
哀しいと笑う。
恋もできる。
歌も唄う。
故障は少ない。軽くて丈夫。
充電式やから停電に強い。
環境に順応。
ええ仕事する。みんな欲 ....
ファスナーがいつも従順だと思ったら
それは思い込み もしくは 先入観みたいなもので
生地を喰うことがある
貞淑だった人妻が 
何を思ったか豹変し 
畏れをしらぬ 厄介なうえ 世にも面倒な 小 ....
ニャンコです しっぽで返事しちゃうんです 
          昼寝邪魔する 人間たちに

ワンコです いつも心は全開で
        遊んでくれるの待ってます!

亀太っス ほんまはご ....
初めての土地を散歩していた
その墓地はだらだら坂の途中の築地塀の向こうにあった
真新しい卒塔婆が冬の陽光を照り返している

突然 懐かしくなってその場から離れられなくなった
無論そこに我が先 ....
森のなかにその広場はあった

その広場にだけ光が降り注いでいた


広場には

どうしても二つ食べたくなるホットドック屋があった

ホットドック屋のそばでは

サッカーに興じる者

ベンチから立ち上が ....
いつからだったか
ランディ、田口ランディさんが
自分に真面目に向き合う人だと思った

最近の本「私の愛した男たち」の帯に
あなたは最低、でも成長させてくれた
そう書いてある

いやべつ ....
少女が恋した相手は{ルビ舟人=ふなびと}だった
{ルビ陸=おか}で生きてはいけない
それが舟人

祖先をたどれば
互いに 海で生まれた小さな泡同志だが
海を捨てたものたちは{ルビ陸人=おか ....
わたしはことばを剥離する
わたしはわたしを剥離する
バナナの皮を剥くように
するんと裂けて  ....
土曜日
仕事は少し早く終わる
4時過ぎごろバス停に行くと
たいがい彼もそこにいて
いつもと同じことを話しかけてくる

「こんにちは」

  「こんにちは」

「いま なん時」

 ....
憂鬱な朝の第一声
曇天に向かって
呪詛する言葉を発する
自分は独りの老人だ

曇天の向こうには
雲から垂れ下がった
塔が地上に突き刺さる
恐ろしく繊細な根元が
地上に突き刺さる

 ....
ゆれる ゆれる
こもれび

かぜで このはが
ゆれるたび
ゆれる こもれび

まるい まるい
こもれび

それは おひさまのかたち そのもの

ひかり たゆとう
なもしらぬ  ....
目をつむると火花が散る
切なさで肺がつぶれる
わたしは、ただの人間で
恋をするとレモンのような理想を夢見る

あの人の、浮遊感が堪らない
彼の影に針をさして標本にしたい
アコースティック ....
人という字は支え合っている
同時に
人という字は依存しあっている
人ゆえに

どちらが
依存する度合いが多いのだろう
右側? 左側?
一見すると だんぜん左側のようであるが
実は
 ....
世の中に
いくら偽物が溢れているからと言って
悲嘆に暮れる必要はない
イミテーションや贋作があるってことは
ちゃんと本物が存在しているってことだ

 「 わたしは必死に探し続け
   祈 ....
世界中みんなに好かれるなんて無理だ

キリストだって人類の半分は敵だ

ひとはいろんな側面をもっている

それは環境によって引き出される

それは内面に隠された表面なのだ

世界中 ....
失いたくないものを
握りしめるのは
罪なのだろうか

ひとつの観念が
わたしを捉える
それを解除しようとする別の思念が
 ....
「水際」


水際、を考える。

ボーダーラインを越したり、引いたり。

波打ち際の刹那。

それは躊躇するもどかしさにも似て。

繰り返し訪れる人生の選択にもなぞらえる。

 ....
Fの
セーターの裾から
一本の毛糸が出ていたので
引っ張ってみた

スルスルと
それは
面白いように引き出せる
どんどん出てくる
止まらない

糸の編み目が崩壊する時の
微かな ....
三角くじを引いた
三角形の赤い紙が
二枚合せに貼ってあり
それをはがすと
一等
二等
三等とか
なにがしかが書いてあるようだ

スピードくじとも
いうそうな

アナログなスピー ....
命の最期を見とどける
あの人の笑顔
あの人の声
あの人の怒り

聞き辛い声を
聞こえるようになり
心が読めるようになる
大切に思う気持ち

故郷に帰りたい
それがあの人の
最後 ....
 
あなたを乗せた船は故郷に近づき

ふたりの思い出は遠ざかる

幸せになりなよと、そんな一言のメールも打てぬ間に



 
  彼女は桜色の服を着ていた
  胸はどちらかというと小さく
  前髪は幼く整えられていて
  なにかの花の香りがした



  彼女はただ、
  ある朝、部屋に入ってきた
 ....
わたしは愛したい
あなたの優しさ
わたしは愛したい
あなたの眼差し
わたしは愛したい
あなたの存在

猫である
愛である

 


ファミレスの窓側席で神事を語る

日 ....
「柿の実を全部採ったら だめなんよ」
そう言って
祖母は
せっかく実った柿の実を
いくつか
まばらに残しておくのが常でした

ひとつは
お腹をすかせた小鳥のために
ひとつは
木登り ....
泡沫恋歌さんのおすすめリスト(5147)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
線を引く- nonya自由詩28*12-1-21
折り鶴- そらの珊 ...自由詩9*12-1-21
- 草野春心自由詩11*12-1-21
冬眠- そらの珊 ...自由詩7*12-1-20
境界線- 菜穂自由詩3*12-1-20
初雪- たにい自由詩312-1-20
だれか買うてんか- たま自由詩40*12-1-20
我が愛しき小娘(ガーリッシュ)- そらの珊 ...自由詩8*12-1-20
伝言- そらの珊 ...短歌4*12-1-19
土地の力- たにい自由詩312-1-19
その広場- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...612-1-19
ランディさんの本- 木原東子自由詩10*12-1-18
ひなぎく- そらの珊 ...自由詩11*12-1-18
『時の剥離』- あおい満 ...自由詩6*12-1-18
土曜日の決闘- ただのみ ...自由詩9*12-1-18
ネガティブ- ……とあ ...自由詩13*12-1-18
こもれび迷宮- そらの珊 ...自由詩6*12-1-18
枕もとのアバンチュール- モリー自由詩10*12-1-18
共依存- そらの珊 ...自由詩6*12-1-18
- ただのみ ...自由詩9*12-1-18
世界中みんなに- 吉岡ペペ ...自由詩512-1-18
『とらわれ』- あおい満 ...自由詩4*12-1-17
水際- 渡 ひろ ...携帯写真+ ...22*12-1-17
いたづら- そらの珊 ...自由詩5*12-1-17
謎くじ- そらの珊 ...自由詩13*12-1-17
life- ペポパン ...自由詩10*12-1-17
幸せになりなよ- 殿上 童自由詩22*12-1-16
隙間- 草野春心自由詩6*12-1-16
Spotted_water(豊穣のひと)- 恋月 ぴ ...自由詩22*12-1-16
命のための命- そらの珊 ...自由詩4*12-1-16

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