いつか説明できる自分になりたいとおもったが
いつも途中でひきかえしてばかり
丘の上の教会の牧師さまを質問ぜめにし
彼の額の皺がひとつ増えたのをみとどけて
それでもつぎなる質問をかんがえつづ ....
きみが奏でるインプロビゼーション
太陽がさししめすデスティネーション
私はずいぶん整理されたのかもしれない
まるで骨格のように洗われるだけになりたいと
素朴な島人でありたいと心底おもっ ....
かなしみのとりは
かなしみしみこむほどに ちいさなかずを 数えるように うたう
おもいはいつも一になることない
かなしみが 椎のこずえを ゆらしてる
かなしみかなしみかなしみかかな ....
今日はこのフレームを手に入れたので
このフレームの中で展開を期待しようと思う
秋惜しむ
ホルモンの悪戯に付き合って月が仲裁入ってくる
認知症を恐れて食べたものを思い出す訓練をし ....
夢の尾はいつだって手からすべりはなれてゆく
そして明けて
朝、
つかみそこねた少し乾いたその手触りを思い出している
どんなにこごえても
血液は凍らないやさしい不思議だとか
たとえ凍ったとし ....
軽トラックの
荷台から
あふれんばかりの、かや
山盛りということはこういうことだ
現役で農作業をされている人が
こんなにも近くにいるということが
無性に嬉しい
今朝スーパーで見かけた車の ....
どろどろの味噌汁を椀ごとぶちまけた
いつものような朝食だった
突然油のきれていないベーコンに腹がたったからだ
台所の窓ガラスが割れ
誰かが小石を投げたと僕は嘘をついた
夕方になれ ....
始まる
無限の膨張と収縮
失踪
零れ落ちる水が歩きだした
それは天使が吸い寄せられるように
悪魔の結晶が分解されるように
のみこまれ
たたずむ城壁
迂回する回廊を ....
今 冷静に考えればおかしなことは幾つもあった
学生服のボタンが陶器に替わったのは良いとしても
疎開先の山村に棲む父の従兄の大工小屋で
兵隊さんたちが材木を使って
角形の潜望鏡のようなものを ....
こどものころ 戦争は いつかなくなると 思っていた
実際の話 古代や中世の時代と比べたら
安易な理由では、人は人を殺めたりはしなくなったのだろうか
むかし 中世の時代に 真鍮の牛という処 ....
萩の咲く
路を彷徨い
君だけに
そっと囁く
戸惑いの中に
ぼくは空を舞っていた
ただ それだけなのに
貴女はロンギヌスの槍を放ち
この胸を貫いた
戸惑い
心臓が張り裂けそうになる
その言葉だけがこの胸を貫いた
まだその瞳も見ない ....
いい加減にいやになる
どうしていつもこんな色
そんな東京の空を
みあげる 首が意思を持って
かなしく首はうなだれて
ごめんなさい とわたしに云う
大丈夫 とすぐには返せないけど
首の ....
表意文字同士で手を繋ぐ駅裏の小路
休んでいいかいと言った少年の姿はもうない
弦楽器の音合わせに
五本の指は小さな画面の上をひた走る
青年は手を自由にし煙草に火をつける
再び繋ごう ....
風の車内に、
弾丸が飛び交っている。
女の鋭い視線に、
私の眉間は打ち負かされる。
ここでは、
誰もが皆、
小さなスライド硝子のなかに弾丸を隠している。
ある男は弾丸を飼っ ....
どうしてひとは死ぬのか
でも
恐竜やマンモスたちが死んでくれなかったなら
わたしたち、居なかったね
どうして父さんは死んだのか
十余年がんを繰り返して
苦労したから痛かったから我慢はた ....
スズや、スズ、と 呼べば白猫が一匹
呆けてしまった昭和の頭に 鈴の音だけでやってくる
年老いて逝く者の生きがいのために 孤独死を恐れてか
「アパート一室につき猫一匹飼育可能」、の高邁な ....
一人でいる方が楽だから大丈夫 という声が小さい
大勢の中に入ると面倒 という声を出すのが面倒
私は何をしているんだろう
なんで私はこんなに辛いんだろう
思えば 私は私のことしか考えてき ....
わたしにふれてと誘う水銀のふれればおかされてゆく毒
水の系譜もとをたどってゆく指先で、彗星ながれる
熱の朝水銀のメモリゆっくりと伸びてゆく儀式、生殖
だれとも手をつながないでどこへゆ ....
夜の粒が
とけだしてゆく
空の底は
うすむらさき色にゆるみ
未来が滴らした
おれんぢが
静かに攪拌されてゆく
ここは
宇宙の果てなのだ
あるいは
巨大なグラスに注がれた
....
初めてってなんだろう。
わたしの父は、父を初めてしているような感じのひとだった。人生を初めて経験しているようなひとだった。
わたしだってそうだ。小学校の頃、いつもふしぎに思っていた。放課後はまいに ....
ちょっとだけ君の布団にもぐろうかあした天気になりますように
3分で終わらなかったクッキングあした天気になりますように
線路を歩くと迷わないんだなああした天気になりますように
ナイフを手に入れろ
くすんだ景色を切り裂くために
ほら こんなに青く 世界は
青く燃えて たゆたい――
ナイフで胸をえぐれ
にぶい痛みを消し去るために
ほら こんなに紅く おまえは
....
いつか
きみとぼくしか知らない季節があった。
8月は32日あったし、
クリスマスは2週間くらい続いて、
だいたいが春。
気温だっていつも3度、
高かった気がする。
....
愚痴多いランチの庭に秋の蝶
枝豆やあっけらかんと生きており
私はさかなをかく。
私はさかなはかかない。
さかなのなかを私はかく。
さかなを支える骨の内部を流れる
熱い海の流れを。
*
塩焼きにされた秋刀魚にかぶりつく、
がり ....
環境に適応していきのびることが
生命のことわりならば
それにしたがうのがあたりまえなのだろう
考えることはない生きればよい
小利口にならずきちんといまを選択する
なにが純粋なのかよく ....
泡沫恋歌さんのおすすめリスト
(5147)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
クープランの墓
-
梅昆布茶
自由詩
12
15-11-3
いつか失ったものたちへ
-
梅昆布茶
自由詩
18*
15-11-3
悲しみの透明なあり方
-
るるりら
自由詩
8
15-11-2
今日のフレーム
-
朝焼彩茜 ...
自由詩
10+
15-11-1
ノースバウンド
-
そらの珊 ...
自由詩
20
15-10-31
かや刈り
-
そらの珊 ...
自由詩
12
15-10-26
苦い昼
-
アラガイ ...
自由詩
9*
15-10-24
始まりの終わりから「エッシャー論的風景画にみる宇宙」
-
アラガイ ...
自由詩
6*
15-10-24
【HSM参加作品】狂気の時代
-
イナエ
自由詩
14*
15-10-24
【HSM参加作品】真鍮の牛
-
るるりら
自由詩
15+*
15-10-23
恋路
-
レタス
短歌
1
15-10-23
恋_あるいは_憎しみ
-
レタス
自由詩
4
15-10-23
自由を超えられない私
-
もっぷ
自由詩
5
15-10-23
既視の岸辺_(四行連詩)
-
乱太郎
自由詩
17*
15-10-22
ささくれ
-
あおい満 ...
自由詩
6*
15-10-22
おしまいの或る詩
-
もっぷ
自由詩
12
15-10-22
アパート@猫一匹
-
為平 澪
自由詩
9*
15-10-22
泣けない女の子
-
陽向∮
自由詩
12*
15-10-22
第12族元素より
-
そらの珊 ...
短歌
12*
15-10-22
リキュールな朝
-
そらの珊 ...
自由詩
16*
15-10-22
放課後の家族
-
吉岡ペペ ...
自由詩
8
15-10-22
ちょっとだけ君の布団にもぐろうかあした天気になりますように
-
北大路京 ...
短歌
5
15-10-22
3分で終わらなかったクッキングあした天気になりますように
-
北大路京 ...
短歌
6
15-10-22
線路を歩くと迷わないんだなああした天気になりますように
-
北大路京 ...
短歌
5
15-10-22
旧・青少年非行団の歌
-
ただのみ ...
自由詩
18*
15-10-21
狂った季節
-
もり
自由詩
5*
15-10-21
愚痴多いランチの庭に秋の蝶
-
北大路京 ...
俳句
1
15-10-20
枝豆やあっけらかんと生きており
-
北大路京 ...
俳句
4
15-10-20
もえるうみ
-
あおい満 ...
自由詩
19*
15-10-20
自転
-
梅昆布茶
自由詩
17
15-10-20
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